2017年1月
バンドは水面下で”Overture”の楽曲のリハーサルを進める。
またこの時期、Toneは「鍋島デモ」の仮歌を完成させ、ここにバンドの最終到達地点である「鍋島」の青写真がほぼ出来上がる。
またこの時期Toneはクリスチャンブルースシンガーである石川ヨナの協力を得て、”Ovreture”の収録予定楽曲のひとつであり、数年来あたためていた楽曲であるヒップホップソング”Revive The Nation”のレコーディングを行う。
2017年2月
2月18日、Imari TonesはCalling Recordsの仲間たちと共に、横浜関内Jazz Cafe Gigにてライヴ演奏を行う。これは、横浜出身のクリスチャンブルースシンガー石川ヨナが神戸に拠点を移すにあたっての壮行ギグの意味合いを持ったイベントだった。共演は石川ヨナをはじめ、Xie、Soul of Faith、斧寺カズトシ&マリナ、弦詞人&佐藤豊久、三木ヒロキ、とクリスチャンアーティストが集まった。Imari Tonesは小さめの会場に合わせて音量を控えた軽めのセットリストで望んだが、”Overture”の初演を果たすなど好評を得た。
またこの日、石川ヨナとImari Tonesのコラボレーション楽曲である”Revive The Nation”のビデオ撮影も行われた。
またこの時期、Toneは1999年に録音制作した”Prototypes”に収録されていたアコースティック・インスト曲「花弁」の再録音を行い、”Flowers”と改題して発表する。これは、当時きちんとしたアコースティックギターを持っていなかったため、いつか質の良いアコースティックギターで録り直したいと思っていたものである。
同時に、「Prototypes」収録楽曲のうち、”You’re My Love”と題されたバラードを、ちょっと若過ぎて恥ずかしいという理由で、2015年に作曲および録音したワーシップ曲「みことばにかたくたち」と差し替え、改訂版となった「Prototypes」をiTunesやBandCamp等で配信する。
2017年3月
3月19日、Imari Tonesは新橋ZZにてライヴを行う。楽曲”The Wave”を初めてライヴ演奏し、ハードロック色の強い堅実な演奏を行う。
3月26日、ToneはCalling Recordsの配信番組Calling TVに出演し、音楽と信仰について語った他、アコースティックにて4曲の演奏を行う。演奏したのは”Sakura Day”, “Sakura Night”, “磔少年”, “Born Again”。このうち3曲は「鍋島」からの楽曲であり、人前で演奏されるのは初めてだった。
またこの時期、Toneは2005年に録音制作したアルバム”Color of Hers”に収録されている楽曲「I」のヴォーカルトラックの一部録り直しを行う。同楽曲は”Japanese Pop”にも収録されているが、出来に納得しておらず、技術の向上した今ならイメージ通りの歌唱が出来るはずと考え、録り直しの機会を伺っていた。
同時にミックスに改善の余地のあった楽曲「思い」もリミックスを行い、この2曲をリミックスする形で、”Color of Hers”を改訂版として再度配信することになった。
また同時期、”Overture”収録予定のアコースティック楽曲「言葉」「誰も神を見ない」の録音も、ほぼ完了する。
また同時期、Toneが数年にわたりサイドプロジェクトとして参加していたクリスチャンメタルバンド「熱きリョウとジーザスモード」が、シンガーの熱きリョウ氏の音楽活動休止に伴い、無期限活動停止状態となる。
2017年4月
4月某日、この年にリリースが予定されるコンセプトアルバム「Jesus Wind」より、最初のシングル的な楽曲として”Repent”のビデオが公開される。バンドは”Ovreture”プロジェクトのためのリハーサルに専念。
この時期、Toneは、ヨーロッパのとあるインディーレーベルとのやりとりをきっかけとして、気軽にリリース出来るマテリアルの必要性を感じ、いくつかの楽曲を書き下ろす。それらに加え「熱きリョウwith Jesus Mode」用に書いていた楽曲を加え、6曲入りのプロジェクトとして「切り売りプロジェクト」を構想。早々に歌詞やデモも完成させ、”Overture”と並行する形で取り組むことを決意する。
2017年5月
バンドは、”Overture”プロジェクトのためのリハーサルに専念。
2017年6月
バンドは相変わらず少しずつ、”Overture”プロジェクトのためにリハーサルに専念。バンドの状態や今後の活動を鑑み、この一年は”Jesus Wind”のリリースと”Overture”の制作のみに注力する方針だったため、ライブ活動はほとんど行われなかった。
2017年7月
バンドは引き続き”Overture”プロジェクトのリハーサルに専念。
ライブの機会が少ない事を鑑み、バンドはリハーサルの様子を撮影し、”Summer Tape 2017″と題してインターネット上に公開した。
また活動上の状況や、音楽的必然性から、先に計画されていた”切り売りプロジェクト”はこの時点でいったん保留、お蔵入りとなる。
2017年8月
バンドは、コンセプトアルバム”Jesus Wind”のリリースに向けてIndieGoGoにてクラウドファンディングを開始する。何年もかけて構想、制作した日本の歴史をテーマにした大作のコンセプトアルバムであり、Imari Tonesなりのヘヴィメタルの決定版と言えるこの作品を、どのような形でリリースするか一年かけて模索し、数々の重要人物に音源を聴かせ、実際にヨーロッパの中堅インディーレーベル2社とやりとりをしたものの、時代状況からやはり自主リリースの形を取り、クラウドファンディングによってCD化の資金を募ることとなった。
2017年9月
バンドは引き続き、”Overture”プロジェクトのリハーサル、および”Jesus Wind”のクラウドファンディングを継続する。
またこの時期、Toneは自身の霊的な感受能力に自覚的になり、「スタンド能力に目覚めた」などと意味のわからない発言をするようになる。
2017年10月
10月初頭、バンドは”Jesus Wind”のクラウドファンディングを103%の達成率で見事に成功させる。
コンセプトアルバムにふさわしいストーリー解説のブックレット付きのCDを制作することとなりデザイン作業に忙殺される。
10月7日、バンドは新宿MegaRockにて、Calling Records主催 Jesus Calling vol.1に出演、ライヴ演奏を行う。リハーサルと制作等に集中し、外向きのライブ活動の少ない2017年において、3本目であり、半年ぶりのライヴであった。共演はSoul of Faith (ソルフェイ)、B.D.Badge、Xie、三木ヒロキ。Imari Tonesは”Overture”プロジェクトの楽曲を中心に演奏し、これまでの英語詞のヘヴィメタルを封印、J-Rock的なオルタナティヴの音楽性を披露。しかし、半分以上が初演の曲であり、演奏の面でも技量不足を露呈し、ベストの演奏からは程遠いものだった。
2017年11月
11月上旬、バンドはコンセプトアルバム”Jesus Wind”をついにリリースする。日本の歴史をクリスチャン的な視点から描き出し、またバンドにとって初とも言える徹頭徹尾ヘヴィメタルに向き合った内容は、音楽的にも霊的にも集大成かつ記念碑的な作品であり、世界中のメタル/クリスチャン/インディー系の音楽メディアから高評価を得る。
11月中旬、バンドは”Overture”の録音作業を開始する。”Overture”はバンドにとって久しぶりの、そしてクリスチャンバンドになって以来初めての全曲日本語アルバムであり、またToneは、現メンバーで作る作品としてはこれが最後になると公言していた。
同時期、Toneは「鍋島デモ」の「公開バージョン」のヴォーカルトラックを録音する。
2017年12月
12月半ば、Toneは、「鍋島デモ」と呼ばれる音源の「公開バージョン」を完成させる。これは2014年から2015年にかけて作曲し、2016年夏にインストゥルメンタルのデモの形にし、2017年初頭に仮歌を録音したものであるが、それを「デモ」という名前の作品として、将来的に外部に公表できる形にすべく、スタジオでヴォーカルトラックを録音したものである。あくまでデモであり、歌唱や演奏も簡易的に録音されたものに過ぎないが、2枚組24曲の内容は、イマリトーンズの音楽の究極の到達地点を示すものである。
また同時期、Toneは一人録音によって、クラウドファンディングのお礼として、レトロゲームのポッドキャストFamicom Dojoに三度目となるテーマソングを提供すべく、楽曲「One More Continue」を録音制作し完成させる。
またバンドは”Overture”プロジェクトの録音作業を続行し、一部のバックグラウンドヴォーカルこそ年明けに録音したものの、ギター、ベース、ヴォーカル等の録音をすべて2017年中に完了させる。