六本木ライヴ御礼

 

The gig in Roppongi Saturday night was successful and we are very thankful!!
You can’t hear sound from photos but here’s how we looked like.
(with typical Eddie Van Halen style flying scissor kick)

12月14日六本木バウハウスにてライヴ演奏してきました。
写真で音は伝えられませんが、お礼とご報告です!!
サンキュー・ジーザス・フォー・ロックンロール!!
次回ライヴは年明け1月5日に二子玉川Gemini Theaterにて予定されています。
出番は17:00から。ぜひよろしくお願いいたします!

 

 

 

 

所感ブログ

 

先週末、12月14日(土)に六本木バウハウスにてライヴしてきました。
見ていただいたお客様、来ていただいた方々、共演の皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました。

さて個人的な所感と振り返りです。

多少なりとも本気でバンドやっている身として、あまりこういう記述をすべきでないことはわかっていますが、私は特に日本語においては、ありのまま記録してしまう方の人間です。距離の離れた海外の人に多少は受け入れてもらえるのは、英語ではそこまでの発信ができないぶん、ボロが出ないのだろうと思っています(笑)

いつも言っていますが、うちは基本的に海外向けの色が強いバンドなので、日本語を読んでくださる日本の方々は、商品を売るべきお客様というよりは、背景や文化を共有する「共犯関係」として活動をシェアしたいと思っています。そうする事で、なんらかの形で皆をインスパイア出来たり、あるいはキリスト教というものに少しでも親しんでもらえたらという感じです。

 

 

今回のライヴは、かなり意気込みを持って臨みましたが、
いくつかの理由によっては自分はかなりコンディションが悪い状態での演奏となりました。
しかし、凄腕ドラマーKojiさんや、着実に成長を遂げているMarieのリズム隊に支えられ、結果的にはエンターテイメント性の高い、良い演奏が出来たと思っています。
そして、いつものことではありますが、やはりメッセージ性も非常に強い演奏になってしまいました。

「日本でほぼ唯一のクリスチャンヘヴィメタルバンド」として活動し、またアクの強いパフォーマンス、非常にストレートなメッセージ性を直球で叩き付けるバンドですから、特にこの日本国内においては、「良い反応」を得るのは難しいだろうな、というのは、昔から覚悟の上でやっている前提です。

しかし、だからこそ、演奏を評価していただけることは本当にありがたいことだと思っています。

 

 

まずは写真をのっけちゃいましょう。
どどん、と。

 

 

 

レコーディング期間中にライヴが入っていて、録音作業を中断する形でスタジオの外に出て、人前で演奏する、みたいなことは、一流どころのミュージシャンなら普通にあることなのでしょうけれども、

よく考えてみると、僕たちはたくさん作品を作ってきたわりには、そういう機会はあまり無かったように思います。

たとえば2016年に”Jesus Wind”を録音していた時は、大変だったけれども、ライヴをしたのはやっぱり録音作業が一段落してからでした。確か、ギター録りが全部終わって、ヴォーカル録音を始める前に、2、3本やったのだと記憶している。

 

今、僕は”Nabeshima”という、自分の音楽人生の究極の到達点と言える作品に、自分のすべてを賭けて臨んでおりまして、今回の六本木でのライヴは、その真っ最中、ギター録りの作業がいちばん立て込んでいるところに当たってしまいました。

普段なら、どうってことないじゃん、って思うかもしれませんが、
先のブログにも書き記しているように、今回は、様々なことに悩みながらの、非常に難航した作業になっています。

なにしろ自分のすべてを賭けた作品ですから、どうしても平常心ではいられない。
わかってはいても、心理状態を自分でコントロールすることも出来ず、連日徹夜しての作業が続きます。

結果的にほぼ寝ていない状態でライヴ当日を迎え、会場についてちょっと歌ってみると、「声出ないじゃん」。

これが、もっと上手いヴォーカリストであるとか、心理的にもっと安定したシンガーさんなら問題がないかと思いますが、
自分は残念ながら技術も高度とは言えず、また心理的にもかなり繊細な方です。

(釈明をすれば、僕は過去にはたとえば二日寝ていない状態でちゃんと歌い、良い演奏をしたこともあるのですが)

 

またメッセージ性の強い演奏をする方ですから、またクリスチャンバンドですから、そこには「霊的な戦い」というものがあるわけです。
ですので大抵の場合、僕はライヴの直前には恐怖心と戦い、人知れず祈っていることが多いわけです。

祈る中で、メッセージが与えられ、パワーが湧くこともあるのですが、今回はどちらかといえば「現実的に対処せよ」という感じのメッセージが、試練として与えられ。

演奏の前に精神状態を助けるために、コーヒーを飲んでカフェインの力を借りる場合もあれば、その逆にアルコールの力を借りてリラックス効果を狙うこともあります。
つまり僕は演奏前にはかなりナーバスになるタイプだと言えます。

 

今回はとにかくまず体が硬く、ノドも硬くなっていて声が出なかったため、リラックスしてひとまずなんでもいいから声が少しでも出るように、ということで、アルコールの助けを借りる方が良いだろうと判断し、本番直前に急いでビールを飲み干しました(笑)

これは別段、一般のバンドマンや、ロックミュージシャンとしては普通のことであると思いますが、クリスチャンの中には「アルコール」の助けを借りることに対して批判的な意見を持つ方も多いだろうと思います。

その批判は受け止めますが、僕は弱い人間ですので、時にはそういったことが必要なことがあります。
今回は特にコンディションが良くなかった、また、教会でのライヴと違い、「霊的な環境」も決して追い風ではなかった、ということをご理解いただきたい感じです。

 

で、僕は決してお酒は弱い方では無いのですが、本番前の空腹状態、ナーバスな精神状態で一気に飲み干し、そのままステージに上がって激しく動き回りますので、たかだかビール一本とはいえ、あっという間にアルコールが回りました(笑)

けれども、演奏者として、自分としてはこの判断で正解だったと思っています。
まったく声が出ず、歌えない、という最悪の状況は避けることが出来、ごまかしながらも、まがりなりにも曲を歌い、ステージをやり遂げることが出来ました。

副作用として、精神的なテンションは上がり、ステージアクションも多めに決めることが出来ましたが、ギタープレイは荒くなってしまい、ギタープレイに関してはミスが増えてしまいました。

けれども、これはギターを多少犠牲にすることで、ヴォーカルを最低限やり遂げる選択をしたということです。

 

 

もっとリラックスして、軽い気持ちで演奏すればいいじゃないか、と多くの人は考えるかと思います。
しかし、自分の場合、ギタープレイ、ヴォーカル、メッセージ性、等を兼任しており、どれにおいても自分の能力に比して越えるべきハードルが高く設定されています。

どうしてもそういったものを「乗り越えなければ」演奏は出来ないわけです。その裏側や、内幕がどのようなものかは、たとえば裏側からずっと支えてくれたMarieはよく知っていると思います。

ですので、僕は、好きなミュージシャン、たとえばその筆頭であるところのbloodthirsty butchersの吉村氏等、素晴らしい音楽を作ってくれたロッカーが、早死にしてしまったとしても、とても責める気にはなれません。

たかだが無名のインディーバンドの演奏に、それほど本気にならずとも、と思われるかもしれませんが、もし本気でなければ「日本でクリスチャンヘヴィメタルをやる」なんてことはそもそもやっていないわけです。

 

と、このように書いてみましたが、当日の演奏を見ていただいた方々からしてみれば、おそらく僕のそういったコンディションの良し悪し等は、ほとんど気付かなかったのではないかと思います。

それは、今のImari Tonesは、凄腕ドラマーのKojiさん、そしてこのバンドを一番よく知っているMarieという、しっかりしたリズム隊が居てくれるので、十分すぎるほどに支えてもらえており、多少コンディションが悪くても、パワフルな演奏をすることが出来る。

 

そして、上記の事情により、多少プレイは荒かったかもしれませんが、ギターサウンドも良いものをお届けすることが出来た。
絶対的愛機Bacchus「猫ポール」、オペアンプを交換した改造済みの「Shoals Overdrive」、新規導入したAlbitのFETブースター、そして会場のMarshall JCM800アンプの組み合わせで、非常にピュアでソリッドなギターサウンドをお届けすることが出来たと思います。
(やっぱりJCM800は反応がストレートで良いです)

アルコールの影響によるいくつかの小さなミスを除けば、ギタープレイもおおむね高い水準でぶっとばすことが出来たのではないかと思います。

 

気合いを入れて臨んだわりには、集客面では課題が残りました。
そこはいつでも困難な課題ですが、ぜひ皆さんに助けてもらいたい。
けれども、その中で嬉しい再会もあったのも事実です。

そして次につながるライヴになった。

僕たちも決してもう若くはなく、バンド活動、ライヴ活動をしていくには、常に危機感があります。
そんな中で、無力感を感じることも多い。
楽しくやっていけば、のんびりと続ければいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、多少なりとも目的意識を持ってやっているのであれば、やはり考え込んでしまうことが多い。

ライヴ演奏をすることの意義や、目的について、そして決してやさしくはない現実に対して。

 

六本木バウハウスは、インターナショナルな街である六本木にあって、やはり日本の普通のライヴハウスとは少し雰囲気が違い、海外の「ヴェニュー」に近い雰囲気や構造をしている。

会場としては、とても良い環境のハコでした。

そんな環境で、良い演奏をしたにも関わらず、僕たちは考えこんでしまった。

今回の演奏を終えた後も、僕たちは色々と考え込んでしまったのですが、しかし、何事も、出会いやきっかけを大切にしていきたい。

つまり、バンド活動とは、人とのつながりがすべてだからです。

それは、大きなバンド、音楽業界のビジネスの世界でもそうだし、僕らみたいな無名のインディーバンドにとっては尚更です。

僕らは不器用で、一般に向けての交流も苦手であり、決して万人に受け入れられるバンドではありませんが、だからこそ、ひとつひとつの出会いやきっかけは大切にしなければならない。

今回のライヴが、そういった今後の活動につながっていくことを願っているし、また、そうなることを信じています。

一言で言えば、素晴らしいイベントでしたし、
共演のバンドさんも皆さん、素晴らしかった。
また、その中で僕たちも全力を出してロックしました。

 

 

何が書きたかったかと言うと、
伝説のバンドと比較するのも笑っちゃうくらい、スケールが違いますが、
たとえばVan Halenは、名作”1984″の制作の途中に、スタジオを出て、あの巨大なフェスティバル”US Festival”で演奏した。(当時の記事やライナーノーツ等で見ていると、僕たちは「ユーエス」と読みたくなりますが、「アスフェスティバル」が正しい名称のようです。)

それがいかに大変なことだったかは、いくつかのインタビュー記事からも推察することが出来ます。
150万ドルという、ギネスブックに載るほどのギャラをもらいながら、そのギャラはすべてライヴの制作費に消えて、少しも残らなかった、と言われています。

ましてや”1984″は、かなり特殊な環境で制作された作品。

出来たばかりの、いや、まだ作りかけだったエディの自宅スタジオ”5150スタジオ”で、狭い部屋の中に無理矢理に置かれたSimmonsのエレドラ。

そこにはシンバルを置くことすら出来ず、仕方なくシンバルは後から録音されたらしい。(I’ll Waitの歌が入る前のドラムのフィルの裏でハイハットが鳴っているのはそういった理由からだということだ。)

そこでEddieはAlexと二人、楽曲に取り組み、
そしてプロデューサーであるTed Templemanから隠れて、エンジニアのDonn Landeeと共に実験的な録音を繰り返した。

だから僕は”1984″はVan Halenにとっての初めての「宅録」作品だったと思っている。
あのアルバムが非常にユニークなサウンドを持っているのはそれがひとつの理由だと考えている。

35th Anniversary of ‘1984!’ Eddie Looks Back on Van Halen’s Landmark Album

https://www.guitarworld.com/artists/eddie-van-halen-looks-back-van-halen-1984-album-5150-studios?page=0,0

 

それと比べればスケールははるかに小さいけれども、
僕は今回、困難な制作の途中で、精神を切り替えてライヴ演奏をしなければならない、という経験をした。

たった一本のライヴ、普通に考えればどうということはないかもしれないけれど、
神経をやってしまう直前までいき、いつでもそれくらいパラノイアになる一歩手前のところで作業をしている。

それほどまでに負担のかかる制作作業になるとは思っていなかったから、
人前で一本のライヴ演奏をするだけでも、かなり色んなものを乗り越える必要があった。

けれども、無事にやり遂げることが出来て感謝したい。

そして、また制作作業に戻り、ギターサウンドの混沌とした海に潜ることになる。

どちらにしても、この”Nabeshima”の制作作業のことは、僕は一生忘れないだろう。

きっと生還します。

 

 

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