渋谷nest。
どっちかというとおしゃれロックな客層は、
オシャレ餓鬼で満ちていた。
言葉が悪いよ今日はご容赦。
でもたぶんそれは錯覚で、そのオシャレ餓鬼のうちの1/3くらいは、
すごく熱いロックファンだったんだろうと思う。思いたい。
あの熱い声援から考えて。
でも終了後に話してたらやっぱり2/3はオシャレ餓鬼な気がした。
やつらはみんなやせている。
やつらはみんな餓鬼だ。
哀れな連中だ。
子供向けパンクの会場となにも変わりゃしない。
ただ着てる服の傾向が逆ってだけ。
メタル系イベントにはマッチョで刺青なメタル馬鹿が。
子供向けパンクの会場にはパンクな弱虫のお子様が。
シャレオ系ロックやインディポップのイベントには満たされないオシャレ餓鬼が。
それからV・・・・以下自主規制。
言葉が悪いです今日は。
(で、自分のオーディエンスは、どんな人達?)
個人的には上記の人達の中では
馬鹿を隠さないぶんだけメタル馬鹿の人達がいくぶん好感が持てたりする。
マイミクにメタル関係の人が多いから言うんじゃないけれど(汗)
どちらにしても皆社会学的な行動様式ゆえに音楽を見、聞いているだけだ。
誰も実際に音楽なんて、わかっちゃいないし聞いちゃあいない。
なんて。
頼むから間違ってると言ってくれ。
少なくともその1/3くらいの割合は。
言葉が悪かったけれど、
+/-{plus/minus}のライヴ、東京公演、を見に行った。
悪いんだけれど共演の日本人バンドさんたちはそれほど良いと思わなかった。
yomoyaさんだったか、は、面白かったけど勉強になったけど底が知れていた。
書くなよそんなこと。あー無理、意識飛んでんだよ今。
moolsは大好きなブッチャーズとも頻繁にからんでいるし、
マイスペで聞いてもなかなかだったから期待していたけれど、
実際おもしろかったけれど。
まったくもって圏外だった。
伝説のバンドVersusを見ることができた。
USインディーズVersusの伝説であるVersus、ぶっちゃけ僕は知らないしレコードも聴いたことないのだが、
90年代に彼らのファンだった人達。
そのうちどれだけの人達が、こうして奇跡的な初来日をした彼らを見ることができたというのか。
それを思うと幸福だ。
plus/minusのように衝撃的ではなかった。
が、やっぱしよかった。
yomoyaさんやmoolsさんも良い演奏だったのに、なぜ感じ方がこうも違うのか。
なぜだろう。
1年半前、できすぎなくらいに劇的に、+/-{plus/minus}と出会った。
オースティン、テキサス。2007年3月。
そのライヴ会場にはおそらく日本人は僕の他にはいなかっただろう。
必死になって日本人探したけど。
東洋人にテキトウに声かけたら、そーりー、あいむふろむ、まれーしあ、とか言われたし。
「2年ぶりだね」と皆言ってたが、
その意味では僕だけ1年半ぶりだ。
ちょっと得意だった。
大好きなbloodthirsty butchersと関係の深いバンドということで、
予備知識こそあったが、
あのときオースティンで見た数多くのバンドの中で、最も、というか唯一、衝撃を受けたのには理由がちゃんとあったことが今日も確認できた。
Versusで出てきたときからそうだったのだ。
James Baluyutの、ギターの出音が素晴らしすぎるのだ。
ギタープレイヤーにとって、やはりそこがまず、やっぱりあったのだ。
Jazzmasterに、Fender Twin Reverbという、HR/HM系のルーツを持つギター弾きにとっては、あまり関係のないセッティングだが、
ほんとに彼の、出音は、美しすぎるのだ。
他のバンドが、同じギターとアンプを使っているのに、圧倒的に、こうも違う。
Patrick RamosのSGの音も同様にかなり凄い。Jamesほどではないけれど。
そしてChris Deanerの圧倒的なドラムス。
それらが一緒になったときのサウンドは、もう、もう、もう。
そして、なぜ、僕が、20過ぎてから、もっとも衝撃を受けて、もっとも好きになったバンドの来日公演が、
このような、キャパ200程度の、小さな会場で行われていて、
実際、先日の武道館に行くよりもわくわくして、そのときよりもはるかに大きな感動を得て帰るのか。
もっと言うと、僕が夢のバンドだと思っていた大好きだったあのバンドのあのフォームは、
なぜにすぐに世間につぶされてしまいいなくなってしまったのか。
僕が日本一だと思っているあの作曲家/シンガーさんの作品は、なぜこんな限定された知名度の評価しかないのか。
僕が今年もっとも評価されるべきであると思っているロック作品は、アジアではともかくなぜUSではそれほどぱっとしない売り上げしかないのか。
そう僕が20過ぎて、ひょっとしたら人生でもっとも惚れたかもしれないこの+/-{plus/minus}というバンドは、なんでよりにもよってインディーズ人生まっしぐらな人達なのか。
ロックの未来はこうも険しいのか。
ロックの未来はここまでなのか。
終演後、PatrickやChrisにも声をかけ、そしてJames Baluyutとぼちぼちお話をすることができた。ちゃんとミュージシャン扱いして話してくれた(汗)
たぶんsxswの話をしたからだろう。
いいやオフィシャルにはプレイしてないんだ、って言ったけどさ(汗)
(でも6番街路上で集めた30ドルはミュージシャンとしちゃある種の勲章だぜ?・笑)
会話の中で僕は思わず聞いた。
「おまえらは地球上で最高のバンドだよ。君も自分でそう思わないか?」
彼はこう言ったね。
“No, we are just a okay band”みたいなことを確か。
Okay bandって、オーケー・バンド、って。(優・良・可・不可で、可って感じ?)
どんなオーケー・バンドが、オレをこんなに泣かせるっていうんだよ!!!!!!
2月だったか3月だったかに、Burt Bacharachの、おそらくは最後の来日公演を見たときも、涙が出まくってしょうがなかったけど。(会場あちこちで泣いてた)
今日は、何度かこらえたけれど、2度目のアンコールでMegalomaniacを演奏したときに、
本当にボロボロに号泣してしまった。
他のコンサートでも泣いたことはあったけど、こんなに鼻水ぐしゃぐしゃになるくらい号泣させられたのは初めてだ。
こんなバンドが、オーケー・バンドであってたまるものか(笑)
いや、マジで。
彼らは、初めて見たときよりは、ほんのちょっとだけ演奏にミストーンがあった、
が、そんなのは気にならなかったけれど、
ある意味Jamesのこの発言が、この日最大のミストーンだった僕にとっては(笑)
でも謙遜って感じじゃなかった。
彼は本気でそう言っているんだろう。
僕らはただのオーケー・バンド。
たとえばある意味では、あるいは彼の中では、
plus/minusよりもBon Joviの方が凄いバンドなんだろうし、
それはそれで本当なんだろう。
+/-が、高度な変拍子を多用するとか、カッティングエッジだとか関係ない。
ロックであるとか、音楽は、それくらい、そういうものなんだろう。
彼は決してロックを甘くみてなく、ロックの偉大さをちゃんとわかってる。
そう思うと、いろいろと考えることがあった。
もっと言うと、
僕がいっちゃん少年時代から大好きなバンドVan Halenで、
いっちゃん何が大好きでいっちゃん特別な曲はって言われたら、
その曲は実はもっとも売れなかった時期の、しかもボツになった曲だった。
どういうことだよ、と。
そしてその曲は、僕にとっては、ほんとにすべての音が感動的で泣いてしまうくらいなのだけれど、
結構、聞く人によっては、別に平凡な曲じゃん、で終わってしまう、
それも知っている。
だからそれくらい、終演後の、James Baluyutの、
「僕らはただのオーケー・バンドだよ」
は衝撃的だった。
でも、ロックはそれくらい大きなものなんだろう。
ロックはそれくらい大きいものだってことだ。
そんで、そのことを、今更でなく僕ははるか以前から知っているはずだ。
これはそれくらい神聖で重大なことだって思い知れ。自分。
自分のfaithは自分で追えよ。
今日から+/-{plus/minus}のことを、
the best okay band on earth
って呼んでやる。
セットリストは。
Tired Eyes
Snowblind(はやくも泣きそう)
Unsung(好きな曲だ)
The hours you keep(また泣きそう)
Marina(ライヴだと映える!)
You’ve just got it all(意外!)
One day you’ll be there(オースティンの衝撃を思い出す!)(またも泣きそう)
Subdued(パトリックのヴォーカル良い)
Steal The Blueprints(盛り上がりまくり)
Leap Year(セットによってはImportant thing is to loveかどっちかだった模様)
アンコール1
Scarecrow(ライヴでやれると思っていなかったため、開いた口が塞がらない。凄すぎ。)
Trapped Under Ice Floors(盛り上がりまくり)
アンコール2
Megalomaniac(耐え切れず号泣)
彼らはサポートベースを毎回連れてくるが、
今回はDylanという人物だった模様。
やたらと声援を集めて人気だった(笑)
終演後、Jamesと話すことができて、
彼が演奏中に、パック酒の100円鬼殺しを飲んでいて、
まずいとか言ってたので、
それは本物のSakeじゃないぜ、とか言うことができた。
そしたら彼は、ちゃんと「ジューヨンダイってのをこの前のんで、それは今まででベストだった」と言った。
良かったよちゃんと本物の日本酒も飲んだことあって。
随分と英語を褒められて、
congulatulations、今まで会った中でいちばん英語の上手い日本人の一人だよとか言われたが、
知らん。仕事のときはいつもカタコトのひどい英語だ。
職場でもちゃーちでも僕がそこにいる中でいっちゃん英語下手だ。
しょせん気持ちの問題か。
そんで、そうこう話したので音源も抜け目無く渡してしまった。
「ニューヨークに来るときは連絡してくれ」
って。
知らんよ。ほんとかよ。そんなこと言ってるとほんとに行くぞ(笑)
そんで、帰ろうとしたらブッチャーズの吉村さんが子連れでいるのを見つけてしまい、
思わず情熱的に声をかけてしまった反射的に。
すっごい気安く(汗)すいません。
次のまだですか、って言ったら、春以降には、だって。
お子さんずいぶん大きく、なりましたね。
ステージは。
すごい熱量だった。
彼らは、センスのよさでスマートにロックの未来を切り開いているわけじゃあ、ない。
すごい熱量と、すごい情熱で、すんごい格闘しながら、必死で切り開こうと戦っているのだ。
どう見ても戦士、騎士以外のなにものでもなかった。
その熱量こそが、今日のステージでいちばん、感じたものであり、
いっちゃんの収穫であり学んだことだった。
先日も言ったけど、
身長185センチでブロンドの白人じゃないロックの明日が、ここにある。
ドラムのChris Deanerはとんでもないドラマーだ。
情熱的なドンキホーテだ。騎士だ。
あの熱量は、はらっちを思い起こさせる。
どれをとっても、
他のどのバンドよりも、格段に、by far、段違い平行棒に、
凄いライヴだった。
生涯のベストのひとつだろうなあきっと。
Patrickは弦を二度も切っていた。
でもすぐに張り替えていた。
欲をいえばQueen Of Nothingが聞きたかった。
あとはねー、Jamesがキーボードに回ることが多かったので、
もっと彼のギターが聞きたかったかな。
アンコール1曲目のScarecrowにはぶっとんだ。
この曲は、リズムがやたら複雑で、
ハードディスクの編集で構築したものとばかり思っていたからだ。
生演奏できるとは思ってなかった。
それを、目の前で展開された日には、
ほんと開いた口が塞がらなかった。
こんな高度をさくっとやってのけるバンドのどこが、
平凡なオーケイ・バンドだっていうんだ、
よく言うぜ!!
そして彼らが今回の新しいアルバムのキー・ソングを、
比較的ノーマルな4拍子でもってきているのは、
ライヴでの盛り上がりを配慮したのだろうと、
なんとなく思った。
5拍子とか7拍子しか演奏しないと思っているかもしれないけど、
やつらはシンプルなエイトビートも半端じゃあない。
きっとこれ以上書いても伝わらないので了。
写真は強奪したセットリスト、Jamesの足元から。
と、
林檎電話のぴんぼけ写真with James。
(mixiのみ)
誰がなんと言おうと
お前らは今、地球上でいちばん先頭にいる!!!!!!
そう、今でも、少しは、いるけれど、
IMARi ToNESを、ベストだって言ってくれる人、ほんの少しは。
そういう人達に、君らベストだ、って言われたら、なんて言おうか。
そうだ僕らはベストだ、って応えるべきか。
「知らないよそんなこと。気にしたこともないよ。神さんに聞いてくれ。」
だよね、やっぱ。
あとはplus/minusのみなさんは皆さんたばこ吸われてました。
わからんけどNYって唯一、禁煙が進んでなさそー。