本当に何かを成し遂げるなんて、
できないんじゃないかって思うときがあるわけですよ。
いや、さっき書こうと思ったら、
途中で違う結論に行っちゃったので。
いまどき、
音楽業界も成熟して
そんで衰退して、
なにかひとつの流れやムーヴメントが
世界を席巻したり、石鹸したり、
それ一色になったりということは、
もう無いわけですよほとんど。
たとえば諸行無常じゃないけれど、
いくら良いレコードを作っても、
よっぽどのあれこれやそれこれがないと、
少なくともふた昔前みたいなヒット、
みたいなのはほぼ無いわけですよ。
世界中でバンドとか音楽は飽和してるしね。
有名アーティストや、超有名アーティストでも
数は売れなくなっているのに、
無名のミュージシャンに何ができるかって
いう感じもします。
たとえば、いろいろな意味での、
良いレコード、凄い作品、
なんていうのは、
世の中でたくさん作られているわけです。
いろんな人が、
これは多くの人に知ってもらいたい、
とか
これは絶対に売れるべき素晴らしい作品、
とか、
あると思うんですが、
そういうものも、
たくさんあって、
実際には大きなヒットにはならないことが
ほとんど多いと思われるんですね。
じゃあ本当の意味でそれは
本当に凄くて価値のあるものなのか
ということも言えるんですが。
ひとつ言いたかったのは、
たとえば、昨年出てたレコードの中で、
僕はハードロック系だと、
Extremeの新譜は本当に意義があって素晴らしいと
思ったけれど、
事実日本とかではかなりヒットしたみたいだから
それは良いと思うんだけどね。
アメリカでの売れ行きは、
よく調べてないけれど、
少なくともメインストリーム的なところまでは
ぜんぜんほど遠いと思われるわけですよ。
あのExtremeの新譜は、
ほんとにロックの王道で
ビッグなサウンドだったので、
そういうビッグなものは、
ビッグにどどんと売れないと、
意義が半分くらいしか無いような
気にもなるのです。
世界にどどんと響かないとさ。
でも今、世界になかなかどどんと響いたりとか
しないのね。なかなかきっと。
その点比較すると、
やっぱり僕としては昨年のいちばんの作品だった
+/-{plus/minus}の新譜なんかはさ、
新譜に限らずなんだけれど、
絶対にそんなに数は売れてないと思うけど、
それでもそんなに意義としては問題が無いと思われるのは、
それは、音楽の性格もあるだろうけど、
それは、+/-{plus/minus}の音楽が、
そういった小さな規模の中でも、機能するように
設計されてるからだと思うのね。
どんなフィールド、どんな市場、どんな目的で
機能するか、
っていうのが、音楽には絶対あって、
CDの中身はみんな同じ16bit/44.1khzのデジタルデータだったとしてもさ、
譜面にすれば似たような音符の羅列だったとしてもさ、
どういうふうに機能するか、どういうふうな目的があるか、
どういう効能があるか、
っていうデザイン、設計が絶対にあるわけ。
僕がIMARi ToNESの名前で作った
10枚の自主制作に関しては、
いっちゃん小さなオケージョンで、
1対1の関係であっても、
機能するように作られてる。
日本語だし、日本というバックグラウンドは
ばっちりあるけれど、
どんな環境とか人にもオープンに
作られてるはず。
なんというか、逆に、
まっさらな状態で、まっさらな人に、
まっすぐでないと、届かない。
逆に社会的なフレームがあれこれあると、
伝わらないだろうと思う。
そういうふうに作られてるから、しょうがない。
それと同じで。
スタジアムで鳴らすための音楽っていうのは、
そういうふうに作られていたのよね。
21世紀に入ってからこっち、
インディーズの時代になって、
ロックっていうのはどっちかというと
小規模なものになっていったと思うわけ。
でもさ、ロックの原点の凝縮であるところの、
Bon Scott時代のAC/DCを聞くとさ。
それが本来じゃん、
って気にやっぱりなるよね。
というわけで、
何を言いたかったのか
よくわからんけど
諸行無常で
なにをやっても
大きな成功は無いかもしれない現状と、
だからそれをふまえてげいじゅつでも
ポップでもやっていかないとね。
という。
じゃあそれをふまえて、
具体的にどうしたらいいのか。
そういう現状の中で、
じゃあどうしていったらいいのか。
知らないよ。
企業秘密だよ。
そんでそれは、
みんながつかみたがっている、
ロックの本質、そのものだよ。
でもそれは、
ロックっていうのは、
決して誰も本当につかむことはできないんだよ。
そこには神様がいるんだよ。
みんなそれにあこがれているんだよ。
ああそうか
神様を追っかけるレースの、
先頭にいるから、
僕はプラマイ、+/-{plus/minus}の連中に
嫉妬するんだ、
ということで。
いつもの頭の整理でした。