こんなタイミングであれなのだが、駄文である。ひとりごとである。
年末年始に”Rebuildプロジェクト”のミックス作業に没頭して以来、どうにも頭の中がミックスモードというか、エンジニアモードから抜けきらない。まあ、そうはいっても、しょせんギター弾きの片手間エンジニアであるけれど。
いろいろ作業を振り返ってどの曲にどの「ベースアンプ」を適用したか、どのリヴァーブを使ったか、とかやっているうちに、またネットからフリーのプラグインで良いのを見つけてきて、いくつかダウンロードしてしまった。その中には、本当に良いものもいくつもある。なんだかんだいってフリーのプラグインでも定番のごとく使っているものがいくつもある。
が、なにより、パソコンのDAWの中に、いったい何がどれだけ入っていて、それらをチェックして把握することの方が大事なので、たまにこうして立ち上げて、いろいろ試してみることがある。まあ、そんなこと何年もしてなかったけれど、今、最近、そんなことを久しぶりにやってみたということだ。
で、やっぱりリヴァーブについて書きたい気分だ。
なぜ、別にエンジニアでもなんでもない自分が、リヴァーブについて、妙にこだわってしまうのか。そりゃまあ、コンプにだってこだわるけれども、リヴァーブっていうのは、なんていうか、やっぱり、派手なエフェクトだからか。ミックスの中の、華というかね。
別に自分はたいしていろいろやっているわけでもない。
以前書いたように、その昔、Windows上で、古いバージョンのCubaseを動かしていた時、WavesのTrueVerbが非常にお気に入りで、あとはTC Native Reverbっていうのがあったから、それも非常にお気に入りで、また、その当時のCubaseに付属していたReverb32というのも非常にお気に入りだった。
思えば、TCのリヴァーブに関しては、そういった「ちょっと高級な」リヴァーブに触れること自体が、初めてだったのかもしれない。だから、その美しい残響に、非常に感動したのだと思う。
ただ、リヴァーブなんてもんは所詮、楽曲とか音楽とか演奏を引き立たせるものであって、大事なのは、楽曲とか、音楽とか、演奏とか、そっちの方であることは言うまでもない。
12月に作業したときにもいくつか試したんだけれども。いったい何を試したんだっけ。
ここ一週間でも、いくつか”インストールできるやつは”デモ版をインストールして試してみたけれど、
そうだね、OverloudのBREVERBに関しては、俺は、ダメだと思ったんだけれど、そうはいっても、やはり優秀だったと思う。あれでミックスしろ、って言われても、たぶん出来る。嫌だけど。
あとは、AconのVerbrateっていうのも真面目で好感が持てた。
真面目でしっかりした音で、操作性も良さそうだが、だが、そうはいっても、俺としては物足りないというのも正直な感想だ。あれでミックスしろと言われたら、うーん、ぎりぎり。
あとはコンボリューション系だけれど、HOFAのIQ-Reverbは、やはり凄かった。ただ、俺はコンボリューションリヴァーブは、あんまし使わないから。。。。
自分に問いたいのは、なぜ自分が、ここ1、2年の作業で、EventideのUltraReverbをこれほど気に入っているのか、ということである。
はっきりいって、現代の基準では、必ずしも派手ではなく、むしろ地味な方に分類される音を持つリヴァーブだと思う。
だけれども、いろいろ試して比較してみても、やっぱり俺はこれが一番いい、と感じる。
さっき、いろいろリヴァーブを比較しながらいろいろいじっていて、発見したのは、パソコンの中に、LA Convolverなるものが入っていた。
そして、俺は、これは何年も前にインストールしたっきり、確か一回だけ使って、その後、忘れていた。理由はわからない。使い勝手の問題か。信頼性の問題か。あとはやっぱりコンボリューション系が好きじゃないからか。
だけれども、久しぶりに立ち上げてみて、ちゃんと動くし、別に落ちたりしないし、そして、パソコンの中を見てみたら、それ用のコンボリューション用のっていうのか、インパルスレスポンスのファイルが、いつダウンロードしたのか、いっぱい入ってるじゃないか。しかも、Lexiconとか、TCとか、そういうクラシックな機材のやつも含まれている。そしてご丁寧に、くだんのTCに関しては、32ビットのファイルの、インパルスレスポンスがあった。なんという僥倖。
これで、ぶっこわれたWindowsで使えなくなっていたTCのリヴァーブが、たとえコンボリューションのサンプルだとしても、また自分の環境で、その音を聴けるわけである。
で、さっき聴いてみたんだけれど、やっぱり良い。なんというか純粋にきれいだ。
Lexiconのファイルもあったから聴いてみたけど、やっぱりこれも説得力がある。
ただLexiconについて思うのは、もちろん、歴史と実績があるから、それだけでも説得力があるんだけれど、Lexiconはもちろん美しいリヴァーブなんだろうけれど、それはやっぱりその時の音楽シーンとか、実際のミックスの中で、「使いやすい」「適した」リヴァーブだったからこそ、重宝されたってことだと思う。そして、そんな定番の、皆が聞き慣れた、耳になじんだあの音だから、ということも大きい。だから、用途にもよるし、場面にもよるし、表現したいものにもよるけれど、そのへんはやっぱり理解して使わないといけないもんなんじゃないかと推測する。
いずれにせよ、たとえシュミレーションに過ぎなかったにしても、もし必要なときには、これでTCのリヴァーブを、ミックスの中で使うことができるわけだ。これは、地味にありがたい。たぶん俺の中で今後このLA ConvolverはTCシミュレーターと化すと思う。まあ、このインパルスレスポンスのファイルも、どっから拾ってきたのか定かではないけれど。。。。でも少なくとも、過去のミックスで使ったTCの音に、やっぱり似ていると思うし。あ、これこれ、って。
でね、いっぱいいろいろ試したときに、年始にも確か書いたけれど、結構がっかりしたのよ。
それは、良い製品もあったけれど、必ずしもそう思えない製品もいくつもあったから。
それは、たぶん、俺の耳とか感性、ないしは音楽性が、古いからってこともあると思うんだけれど。(特に音楽性は、しょせん80年代メタルの人であることは否めない。)
その最たるものが、2C AudioのBreezeですよ。
いや、Breezeっていうのは簡易版だから、上位版のやつで評価しないとフェアじゃないのかもしれないけれど、僕の場合、パソコンも新しくないし、ここのリヴァーブ重いっていうしね。それに、たとえ無料のデモ版でも、安いやつしかチェックしないし(苦笑)
で、俺、このBreezeに関しては、ぜんぜん良いと思わなかったわけよ。いや、そりゃ、使い方によっては、この残響を生かすことができるだろうし、そういう音楽を作ればいいんだろうけれど。
表現力っていう言葉があるのね。
で、俺がEventideのUltraReverbを、ここ1、2年、気に入って使っているのは、「表現力があるから」「表現力が素晴らしいから」なのね。
で、俺に言わせれば、この2C AudioのBreezeは、表現力がぜんぜん無いってことになるわけ。
もうひとつ、試してみて、うーん、だったのが、EareckonのEareverb。正確にはEaReverb2というべきか。簡易版のSEも試してみたんだけれど。
これ、実際、音はすごくきれい、というか、最初はすごくきれいだと思ったんだよね。簡易版のSEなんかは安いし、思わず買いたくなったんだけれど、しばらく聴いてたら、いや、これは使えんだろう、と。売り文句には、「ナチュラルでリアルな残響」みたいに書いているが、これのどこがナチュラルなのだ、と。奥行きとか全然ないし。
いや、もちろん、これに関しても、この音を生かす使い方をすれば良いだけの話で、この音が生きる場面でそういう使い方をすれば、このやたらめったらきれいな残響を、生かすことができると思うんだけれど、少なくとも俺は、「信用できないツールは、本番では使えない」というように考える。
たぶん、そういうことで、Reverbなんてものに、どうしてこだわってしまうのか。最新のやつをいくつもためして、「あれもだめ、これもだめ、リヴァーブの製品はいっぱいあるのに、どれもこれも、使えない、ダメなのばっか」みたいなことに、どうして俺はなってしまったのか。
で、手持ちのパソコンに現在入っているのは、EventideのUltraReverbの他に、Valhalla Vintage Verb、IKのClassic Studio Reverbで、そのうち、EventideもValharaも、導入したのは2014に”Revive The World”を完成させたより後の出来事だから、”Revive The World”でメインリヴァーブとして使っているのは、IKのClassic Studio Reverb。
で、俺は、この3つに関しては、どれもそれぞれ、素晴らしいと思う。
Valhalla DSPに関しては、Valhalla Room、Valhalla Plateっていうのもあって、俺はまだPlateは試してないんだけれど、サンプルを聴く限りではすごく良さそうだ。で、俺はRoomよりも、Vintageの方が音も機能性も上のように感じた。
だからValhalla Vintage Verbに関しては、値段も安いし、誰にでもおすすめできる。
で、いくつか、限られた中でもいろいろ試してわかることとして、実際のところ、市販されてるリヴァーブの中でも、Valhalla Vintage Verb以上にきれいな音を出してくれるリヴァーブは、そうそうない。
それくらいValhallaの実力は高いと思う。
でも、それよりも俺はEventideの方が、ちょっとの差であるけれど、EventideのUltraReverbの方が、より気に入っているのだから、いつのまにやらかつてのTrueVerbやTC以上に、俺はこのEventideが気に入っているのだと思う。
つまりは、UltraReverbは、決して派手な音ではないかもしれないが、基本がしっかりしているので、あとは、提供されている操作のパラメーターが、非常にまっとうで正直であるので、かなりいろいろいじって、いろんなリヴァーブを作り出せるtweakabilityっていうか、実用的な応用というか、汎用性が非常に高い、ということ。しかも、すんごいいじっても、ほとんど破綻しない。そして派手ではないが、やはりどんなにいじっても、上質な音を保ってくれる。
まあ、Valhalla Vintage Verbに関しても、同様に、tweakabilityとうか操作性、ツボを得たパラメータが提供されているので、それらをいじって、希望通りの残響を作り出せる可能性はかなり大きい。このへんは、やっぱり大事だ。で、やっぱりそれは、基本の音がしっかりしてるから、どんなにいじっても、応用が利く、ということだ。
しかし3つとも、どちらかといえば、というか、実際のところモロに、「なつかしの古いデジタル系」リヴァーブだから、やっぱそういう音が好きなのかということは、認めざるを得ない。やっぱ80年代メタルの人ということだ。
しかし先日も書いたが、昔、昔、その昔は、こういった専門的な音響機器は、その仕事に携わる専門の職業の人というか、プロのエンジニアしか、使うことのなかったものだ。
けれども、技術の進歩と普及、時代の変化にともなって、今では、実にたくさんの人が、音楽をつくり、こうしたツールを使って楽曲のミックスとかしている。
そこには、もちろん、進化もたくさんある。
っていうか、まあ、進化してる部分の方が圧倒的に多いし、それはありがたいことだし、素晴らしいことだ。
今回試した中でも、HOFAのIQ-Reverbなんかは本当に素晴らしい音だと思う。俺も欲しいが、予算ないし、しょせん俺はコンボリューションリヴァーブはあんまり使わない人である。しかも、その音をあんまり必要としない音楽性の音楽をやっている。もし、俺が、きれい系の音楽をやっていたとしたら、絶対に買っている。それか、たとえば俺が、一週間後にクラシックとか、ピアノの録音をします、ってなったら、1も2もなくIQ-Reverbを買って、その作業にメイン使用すると思う。
だけれども、じゃあ、同じ表現を、手元にあるValhalla VerbやEventideでそこに近づくことができるかって言ったら、たぶん、かなり近付けるんだよね。かなりのとこまでね。完全には無理だけど。
話はそれたが、そのように、前向きな変化、進化もたくさんある。
だけれども、そうやって、いろいろな人が、音楽を作るようになり、こうしてリヴァーブなどのツールも、広く販売されるようになった今となっては。
正直に言って、音の悪いものも、人気が出るんだよ。
俺の視点から言えばね。
ていうかむしろ、音の悪いものの方が、人気出るんだよ。
なぜって、音のわからない、悪い言葉で言えば「耳のよくない」人たちが、たくさん、そういう商品に飛びつくからだ。
だから、こんな派手な音のするリヴァーブエフェクトが、いっぱい売られて出回ってるんじゃん。
でも、俺はそれらをいじってみて、「使えねえ」と思うわけだ。
でも、俺みたいなのがそんなこと言ったって、
世の中はすでに、そういう音で構成された、むしろそういう音を前提としたサウンドの音楽で溢れかえっている。
それとて、決して否定するわけじゃなく、進化には違いない。良いこともある。
けれど、それを、進歩と素直にはやっぱり俺は呼べないところがある。
それは、つまり、ギターやベースと同じことなわけだ。
ロック音楽もまさに同じであるように、
時代とともに、進化、進歩する部分もある。
けれども、進化したそれが、必ずしも正しい方向に進んでいるとは、残念ながら限らない。
それは、世の中とか社会ってものの、性質っていうか、つまりは新たにお金を稼ぎ、商売を成り立たせ、商品を売るために、あるいはより注目を集めるために、より多数にアピールするために、質を上げるよりも、質を下げることが、ままあるからだ。そして、その本質に目をつむって、進歩、進化と呼んだりする。
おかげで、2000年代に良い音楽を見つけるには、相当に深く「もぐらなきゃ」いけなかったし、今となっては、それでも足りず、もっともっともぐらなきゃいけない。
しかし、探せば、あるところには、やはりその時代ならではの良いものはあると信じているけれども。
で、OverLoudのBREVERBね。名前の段階でかっこいいけどね(笑) Valhalla (Halls of Valhalla)と同じで、誰もやらなかったくだらないべたべたなジョークをやっちまった系の名前だけれど。逆さから読んでも同じという。
すごく評判の良いリヴァーブのひとつだけれど、これも俺としては「使えない」と思ったものだった。けれども、そうはいっても、基本の音は良いし、上記したように、いろいろいじっていけば、これでミックスやれと言われたら、たぶんやれる。でも、そうであったとしても、やっぱり俺としては、「足りない」という感じ。
いまどきの音がするリヴァーブっていうのは、俺が思うに、キラキラして、原音が前に張り付いて、わざとらしいくらいの残響がつくリヴァーブ。そして、だいたいが、そういう音しかしないので、応用が利かない。俺の言葉で言えば「表現力がない」。
そして提供されている操作可能なパラメーターを見れば、どの程度それが正直に作られているか、その設計思想も見えて来ようかというものだ。
かといって、そういう音が、2010年代の今、音楽シーンの主流であることは、俺みたいな者にもわかる。だから必然なのはわかるし、必要なのもわかる。けど、俺はちょっと嫌だ。
とかく、「USBドングルをはめるのが嫌だ」っていうだけで、Lexiconをあきらめ、さらになぜだか今現在TCはAU環境で使えるプラグインを出してない? なんか探しても見つからない、という現状により、昔からの老舗リヴァーブBig3の中の残りのひとつであるEventideに救われた形の、今の僕のミックス環境です。
地味だけど、ちゃんとプロの仕事ができるツールってことでは、たぶん間違いない。
ちなみにEventideからはプラグインってことでいえば、2016 Stereo Roomっていうのも出ている。これは、UltraReverbよりもさらに何年か前に出たものらしく、これもデモをインストールして比較してみたけれど、音はUltraReverbとほとんど同じだった。プリセットの特性かもしれんが、いくぶんStereo Roomの方が「昔ながらのデジタル」っぽいニュアンスが強かった。けれども基本の音というか、色は非常に似ている。さらに2016 Stereo Roomはその名のとおり基本ルームだけなので、そう考えると、普通にUltraReverbを手に入れておけば、2016 Stereo Roomは、基本的に必要ない、と言えると思う。
まあ、すべてのプラグインは、俺は今までも、バーゲンになってる時しか買わないけれどね。どれもほとんどタダ同然、か、あるいは4ぶんの1とか5ぶんの1とかの値段でしか買ってない気がする。
そんで、そうはいってもやはり、ギター弾きが必要最低限のミックスをするだけなので、これ以上録音とかツールにも興味ないし、たぶんパソコンのOSのバージョンからしても、もう打ち止めであろう。昨年のValhalla Vintage Verbで最後であろうと思われる。そんで、Valhallaはそれにふさわしいくらいの素晴らしいリヴァーブだと思う。
あとはネットで見てて、前から、インターフェイスの見た目があまりにもきれいで、欲しいなあ、と指を加えていたUVIのSparkVerbなんだけれど。
諸条件により、デモ版をインストール出来ず。試せてない。
でも、サンプルの音を聴く限りでは、ちょっとパリっとし過ぎてるのかなあ。これも、音はすごくきれいなんだけれど。自分の音楽性には、いかにも合わない予感。単純にきれいな音が聴きたいっていうリヴァーブフェチの欲求もあるんだけれど、それも、手元にあるValhallaと、あとLA Convolverの中のもので満たせそうだしね。
いつからこんなにリヴァーブにうるさくなったのか。
これはダメ、なんて言える資格が、にわかエンジニアの俺にあるのか。
繰り返すが、その昔、俺は、TC Native Reverbとか、Waves TrueVerbの音に、結構感動して、愛用したのだ。それはやっぱり、初めての経験だったからだと思う。
けれども、TrueVerbにしたって、今でもあるっていうか、売られてるわけだからね。最近無料になってたケド(笑) それは、やっぱり、長年使用されてるのは、素晴らしいツールだからだと思う。
そうそう、で、これは素晴らしいと思ったコンボリューションのHOFA IQ-Reverbだけれども、たとえ、それが素晴らしい音であったとしても、自分の音楽性で、自分のバンドの録音に使えるかと聴かれれば、たぶん使わない、合わない、使えない、としか言えないと思う(涙)
それにやっぱ、コンボリューションリヴァーブって、嘘っぽいとは言わないけれど、なんかズルしてる気がしちゃうんだよね。もっと汗にまみれた音を作りたいというか。。。。
リヴァーブって、それくらい難しいものだし、それくらい深いものであるとも思う。
そんで、人の聴覚、そして音楽というものは、それくらい深いものであるとも思う。
と、まあ、後は何試したっけ。
Wave ArtsのMasterVerbとかも試したんだっけか。
あれも、比較的真面目な音で、その点は悪くなかったけど、クオリティ的には正直ぜんぜんダメだった。作れる音の幅もそんなに広くないと思った。
まだ何か試したような気がするが思い出せないか、パソコンの中のデモの期限がすでに切れているか。
あとはなにげに気に入っている(何を気に入っているかは秘密)ToneBoosterのReverbなんかも、これくらい方向性が潔いと、かえって好印象だ。なにげに悪くないぞ。ていうか安いなこれ。ていうかToneBooster結構バカにできないぜ。上記のEareckon EaReverbを買うくらいだったら俺はこっちを選ぶかな。比較的狙ってる方向性は似ているけれど。
今回、そうはいっても、安いのしか試していないのも事実なのだ。世の中にはもっと高いプラグインとか、老舗なメーカーの高級っぽいリヴァーブがいくつもある。そういうのを試せば、きっともっとオーケーな結果になるのだろうけれど、そうもいかない身分でいろいろ試すとこういうことになるのであった。
そうはいってもやはりギターと同じで、実際に試してみないとわからないけどな!
そのへんは、有名ブランド、高級ブティックブランドみたいなギターでも、実際に試すと、どうかな、ってこともたくさんある、それと同じだ!
と、ここまでコンボリューションリヴァーブはあまり使わない、と書いておいて、それにはそれで理由があるんだけど、
さっきあらためてパソコンの中見たら、なんか32ビットのインパルスレスポンスのいろんなライブラリが、どっからダウンロードしてきたのか、ばっちりあるじゃないかー!
ていうか、なんだ、これ使えば、さっきのLA Convolverでも、IQ-Reverbみたいな上質な音出せるじゃん。
そういうわけで、今後、より気軽にコンボリューションなものも使ってみるかもしれません。
でもね、やっぱり、いまいち汗臭さに欠けるというか、きれいだけど、音が冷たい気がするのよ、コンボリューション系のリヴァーブ。
しょせん80年代メタルには、安っぽいデジタルリヴァーブが合うってことなんだろう!
追記。
というわけで色々あったが諸々の調整により、とってもプリティなUVIのSparkVerbも試すことが出来た。
結果。音は見た目どおりというか予想以上に非常にキレイだった。
そのあまりのキレイさに、「最近のリヴァーブは」とか悪態ついてほんとすいませんと言いたくなった。
しかし、だがしかし、ちょっといじってみると、やっぱり色々見えてきてしまった。
つまり、「虹色の、絵に描いたような濃密で美しいホールリヴァーブ」は見た目どおり期待どおり提供してくれるんだけれど、それだけだった。それ以外のことは何にも叶えてくれなかった。つまり「夢に描いた、ため息が出るほど美しい、理想のホールリヴァーブ」という夢は(一応)叶えてくれるけれど、それ以外のことは何にも応えてくれなかった。しかしその一方で、予想外の部分で確かに色々と面白い芸というか機能を備えているヴァーブでもあった。
ホールとかもっとでかいhugeな空間とか、そういう大きめの空間は概して非常に得意であり美しかった。
しかし、ルームとか近距離はあまり得意では無いようで、ルームのプリセットには概して説得力がなかった。
そして基本的にやはり「一種類の音」しか出ないので、俺の言うところの「表現力」はやはり求めることは出来なかった。
このへんはやはりEaReckon EaReverbあたりにも通じるところだった。
そしてプレート系の音にも若干疑問があった。
ルームの音も、ルームっていうか、これってChamberじゃね、とか、小さくなるとAmbienceの出来損ないとか、そういう感じ。基本的に一種類の残響のサイズを変えている感じというか。
俺がUltraReverbとかValhallaとかに感じている「応用力」「tweakability」っていうのはあんましなかった。そのツールとしての「応用力」っていうのはたとえば、アルバムの中に10曲入って、どれも音楽性とか曲のキャラクターは違ってバラエティがあるんだけれど、不思議に全体にはどれも共通した統一感がある、みたいなことだろうか。
そして、これもEaReverbにも通じるところだが、音はきれいなのだが、やはり場合によってはモジュレーション臭さが、不自然に感じることが多かった。もちろん、モジュレーションの効果は、用途を選んで有効に使うものではあるけれど、ソースによってはやはり不自然な音になってしまう。そりゃ、モジュレーション切りゃあいいじゃん、って思うかもしれないけれど、原音もそうだけど、モジュレーションをかけていった場合の音がナチュラルに使えるかどうか、ってのは、俺の考えるリヴァーブのtweakability(可搬性)として、重要なポイントのひとつだ。結局、モジュレーションをどうきれいにかけるかってことだと思うしね、アルゴリズムリヴァーブって。
あとはそんでやっぱり、ほとんどの場合において、奥行きってものは感じられない。これもEaReckonにも共通するところなんだけれど。
ただ、操作できるパラメータも最低限ツボは押さえてあるし、あとはValhalla Vintage Verbが1970、1980、Now、とカラーを選べるのと同様に、Lo-Fi、Dark、Brightとモードを3つ選べるのも気が利いている。
それにぶっちゃけ、このきれいなホール系、大きな空間系の残響だけでも、十分に魅力的ではある。たとえ、それだけだったとしても。
だから、オールラウンドな応用の利くリヴァーブでは決してなかった。
あとは、モジュレーションが、と言ったけれど、逆にモジュレーションを生かしたプリセットもいくつもあったりと、むしろコーラス用途とかヴィブラート用途、モジュレーションエフェクトとして立派に一本立ちして使えるくらいだった。
あとは今っぽい機能としてSimmer系のプリセットも豊富だった。ただ、Simmerといっても色々あるみたいで、それっぽい(MONOとかExplosionなんとかとかそういう系のバンドの)用途に使えるかどうかは、俺にはわかんないけどねー。
そして、PRビデオとかYouTubeムービーで見た、あのとっても楽しそうな、宇宙空間のチャートマップみたいのでプリセットを選んでいくやつ。あれもやってみた。宇宙空間は、やってみると別にそんなに壮大でもないので、そのへんは期待外れだったけど(そこじゃない)、これは要するに、地図上を適当にクリックしたりドラッグしたり、クリック一発で、面白いセッティングを偶然に見つけ出せますよ、って機能なので、やはりそうしたエフェクティヴっていうか、自然な空間を作る以上に、刺激的な音をクリエイティヴに見つけ出して作り出していくリヴァーブなのだろう。空間系の残響エフェクトマシーンと考えると良いのかもしれない。
総合すると、そういったいろいろ「尖った」機能があるので、悪い意味で比較したけれどEaReverbよりはこっちの方が点数高いと思う。尖った用途に使えるし。
そういうわけで、少なくとも俺の意見では、このSparkVerbは、ナチュラルなリヴァーブとしては、決して本格派とは言えないものであった、が、やはり大きめの空間は、たとえ若干モジュレーション臭かったり、奥行きに欠けていたとしても、やはりその大きめの空間の美しさは魅力的なので、そのへんを生かして使えば、とても良い武器になるんだろうなあー、と思ったのでした。
でも、やはり俺が使う道具ではない。
ていうかもし同じ値段を出すんであればHOFAのIQ-Reverbを買った方がきっと幸せになれると思う。
やっぱりこれだから最近のリヴァーブは・・・(というオチ)
すいません大してエンジニア経験もないのに偉そうなこと言って(汗)