2016年10月の日記

■…2016年10月 3日 (Mon)…….デンジャードライブ愛知ブレッシング
さて開幕しました4年目となるXTJ (The Extreme Tour Japan)。
初年度の2013年こそは[奇跡的に]いろいろなものが美しくうまく行ったものの。
次第に(それでも神の祝福は最大限にあふれつつも)アメリカ側との連携や関係がうすれつつ(すれちがい気味に)行われてきたこのXTJ。
4回目の今年に至っては、本国アメリカのアーティスト、誰も参加してません。スタッフの1人すら来てません。
代わりに来たのは、地球の裏側は南米チリから、なぜだか日本語でJ-Rockを演奏するよくわからないバンド、「ビクトリアノ」。
非常にシュールな状態です。

チリというのはワインの産地ということで、彼らも「チリのワイン、セカイイチ」と繰り返していますが、確かにその通りだろうと僕も思いますが、彼らからおみやげに「ピスコ」というお酒をもらいました。日本語を勉強中のセルヒオ君に「このお酒の材料は何なの?」と聞いたところ、「ザイリョウ、それは新しい言葉です。ナカミネさん教えてください、シュクハクとザイリョウの違いはナンですか?」と異次元なことを聞き返されて違いも何も共通点がわからねえよ、と頭を抱えたんですが、調べてみたところ、やはりブランデーの一種のようですね。つまりワインの産地ではブランデーが作られる、という自然の摂理だったようです。日本酒の蔵本で米の焼酎を作るのと同じ感じでしょうか。

「コーラとミックスすると美味しいよ、ピスコーラって言うんだ」と言われて、え、ピス、コーラ??と英語の感覚としてはかの「カルピス」以上にアレなんじゃないかと思いましたがそういった感慨を伝える術もありません。なにしろセルヒオ君は[あやしい日本語ができるが英語はほとんどダメ]、ジェルソン君は[英語を書けばわかるが、口頭の英語はぎりぎりレベル]、唯一ダミアン君が比較的いちばん英語が通じる気がします。しかし基本的に彼らは素晴らしく人懐っこいので、そのあたりがコミュニケーションに際して救いになっています。もちろんこちらがスペイン語をしゃべれれば問題はないわけですが、僕らのこの機会にいろいろ学ぼうと思ってトライしてはいます。

さて、彼らを成田空港に迎えに行ってから、5日ほど行動を共にして、彼らのサポートでベースを弾き、また自分のバンドImari Tonesにて対バンしましたが、事前にアルバムを聞いて僕が彼らに持っていたイメージや幻想、「旧き良きJ-Popを職人的にやっていてステキ。。。」みたいなのは、ものの見事に崩壊しております(笑)。せめて、せめてセルヒオ君がもうちょっとだけでもイケメンであってくれたなら。。。

さてこの5日間だけでもかなり色々の内容が盛りだくさんで色々ありましたが、二日間の強行日程で行った愛知遠征のレポートをしたためておきたいと思います。

昨年2015年のXTJにおいては、少なくとも日本側の意見としては「かっこいいんだけど、クリスチャンバンドとしてはどうかなー」という印象になってしまったSikaの皆さんを迎えて、問題山積みの状態で最後に愛知遠征を行い、そこで大きな祝福を得てハッピーエンドとすることが出来たのですが、今年はその愛知遠征が日程の最初でありました。
これは、都内でライヴイベント、とかじゃなくて、一緒に車に乗り込んで一緒に旅して一緒にショウをやる、という、そういう「ツアー」のことですが、自分のバンドImari Tonesと一緒にそうやって回ると色々と示せること、伝えられること、変えられることがあるので、「最初にやっておけばよかった」と思ったんですね、昨年。
で、その経験を生かし、ってわけじゃなくて、ただの成り行きではあるんですが、今年はこのImari Tonesとの遠征をその通りに最初に行うことになったわけです。

しかし、その愛知遠征に際しての「トラブル具合」は、昨年同様、というかある意味昨年以上に問題山積みでした。昨年も、愛知遠征の直前に、これは愛知ツアーをキャンセルすべきだろうか、と真剣に考えて、周囲の仲間や愛知のICBCの遠藤牧師に相談したくらいでしたが、今年も、やはりキャンセルの一歩手前まで行く展開でした。

ひとつはImari Tonesのバンドの内部事情が、現在必ずしもベストではない、ということがあります。しかしこれは面倒なので説明は省きます。
が、出発当日、朝早くレンタカーを借りる関係で、またその場所にビクトリアノの連れていくために、朝5時に起きたんですが、起きた段階で、うちのドラマーのジェイクから「かれこれの事情で集合に間に合いません。電車で合流するので先に行っててください。」とのメール。新幹線ということを考えると合流ポイントは豊橋になるので、横浜から豊橋まで先にレンタカーで行って、そこで合流しろってことになりますね。

しかしここで問題があり、うちのバンドでまともに運転ができるのってジェイクだけなんですね。
ではレンタカーを誰が運転するのか。俺が運転するしかないわけですが、俺は基本的に車はキライで、運転もキライで、(だからギタリストはみんな車好きだ、というのは嘘です)、この10年間で運転したのは2回だけなんですね。しかも、それは2回ともアメリカ。だって道が広いじゃんアメリカ。日本は狭いからもっと嫌。
しかも前回運転したのはもう4年以上前。

運転しろと言われれば、たぶん出来ないことはないんでしょうが、せっかく地球の裏側から来た彼らの命を、そんな4年半ぶりの俺の運転であずかってしまって良いものかどうか。

で、さらに言えば、朝5時に起きたって言いましたが、僕は基本、慢性的な不眠症なので、この日も実のところ、普通に「一睡もしてない」わけですよ。この10年間で2回しか運転してなくて、しかもそれが2回ともアメリカで、それも4年以上前で、しかも一睡もしていない徹夜明け状態。
そんな状態で、地球の裏側から来た彼らの命をあずかって運転して良いものか。

こういうのって、普段から普通に運転してる人からすれば、そんなに大したことじゃないって思うかもしれませんが、僕の精神状態(極度に不安定)、および肉体の状態(いろいろと徹夜明け)、そんでバンド内の状態(現在いろいろ不安定)を考えると、「これはキャンセルせざるを得ないかな」と70%くらい考えていました。

時間の無い中で嫁さんといろいろ話し合いましたが、とりあえずビクトリアノを横浜まで連れていって、そこでうちのベースのはっしー先生と合流し、はっしー先生の反応を見て決断しよう、ということでした。

10中8までははっしーはネガティヴな反応を示すだろうと予想していたのですが、聞いてみると彼らしい「ツンデレ」な表現でポジティヴな反応が返ってきたので、よし、これなら運転できる、と判断し(俺は周囲の影響を非常に受けやすいタイプなので、周囲ができると思えば何でもできるが、周囲ができないと思うと何にもできない)、この10年間で「3度目」の運転を行うことになりました。

まあ案の定、ハンドル握ると性格が変わるんですが、終始悪態をつきつつも、嫁さんに心理的にサポートしてもらってなんとか豊橋に到着。コンビニの駐車場でリアルに2時間ほど時間をつぶしてジェイクの到着を待ち、新幹線で後から追いかけてきたジェイクと合流。

と思って登場したジェイク先生、左手が包帯でぐるぐるになっていました(汗汗)
かなり大きな火傷だったようです。

そんなんで運転できるのかよ、というより、そんなんでドラム叩けるのかよ!

と、よくもこれだけ悪い条件が重なるな、と。
まあこうして無事に来れただけでも俺にとっては奇跡。
俺も徹夜明け、運転の疲れ、心理的な緊張の後、ということで、声が出る要素は一個もないし、
今日の演奏の出来は問うまい、と。

と、まあ、かなり長い一日となりましたが、蒲郡ICBC経由で、瀬戸市にある南米系の教会へと。

この教会、コーディネートしていただいた蒲郡ICBCの遠藤牧師も実際に行くのは初めてだったらしく、「住所をカーナビとかGoogle Mapに打ち込んでも、よくわからない」という穴場。急な会場の変更もあり、ビクトリアノのファンの皆様、問い合わせいただいた方も何件があったのですが、わかる範囲でお伝えしたものの、皆様、ちゃんとたどり着くことが出来たのか、気になるところです。もし、来れなかった方、おられましたら、本当に申し訳ない。

演奏した教会は、日本語で書けば瀬戸神召教会、スペイン語でタイプできませんが、アルファベット的には、Pueblo Escogito De Dios、という名前の教会でした。
なにしろXTJ側としても、その場に行くまで教会の名前がわからない、というか、現場についてもやっぱり教会の名前がよくわからない状態でした。そしてわからないままで演奏しました。

牧師さんはおそらく日系のペルーの方で、南米系の方が集う教会で、そんな場所で演奏をさせてもらえたことだけでもとても素晴らしい祝福です。

そして、そんな南米系の教会で、来日後の初ライヴということもあり、この日は僕らImari Tonesとしても、ビクトリアノに花を持たせる気は満々でした。演奏順も僕らを先で彼らをトリにしたのですが、先述のとおり、俺もぜったい声でないだろう、という状態。そして南米系の教会で、むしろ日本語が通じない環境なので、コミュニケーション的にも不利。

ということだったんですが、集まった教会の皆さんの顔を見ていたら、なんだかとても元気が出てきて、ばっちりと最高の演奏をしちゃいました!そして何か知らんが声もちゃんと出た。

集まっていただいた教会の皆さん、南米系の方々の顔を見ていたら、つまり南米といえば、陽気で情熱的な人々が多いと聞きます。そんな皆さんの顔を見ていたら、つまり、彼ら以上に情熱的になってやろう、と。

たとえば俺はいつもアメリカに行って演奏した時は「自由の国アメリカ、ふざけんな、俺たちがお前らに本当の自由ってやつを教えてやる」という気持ちでしたが、同様に南米の人以上にパッションで情熱的になってやろう、と思ったわけでした。

結果、良い演奏ができて、喜んでもらえた!
ありがとう!

そして自分たちの演奏が終わり、終わった、と思ったら終わってなくて、俺はビクトリアノのサポートでベースを弾かないといけない。頭が真っ白で序盤ちょっとミスをしましたが、後半はばっちり。変拍子パートもノーミスでクリア。やったぜ。

案の定ビクトリアノは非常に歓迎され、とても祝福された夜になりましたが、とにかく、俺にとっては、この色々のトラブルというか不測の自体を乗り越えてちゃんとここに来てショウをやれた、ってことが大きかった。まあ、バンドとかツアーとかやってれば、今まででも、たとえば過去に何度かアメリカ行った際とか、もっと大きなトラブルも確かにあったけれど。

でもこの日の演奏が出来たことは、とても、重要な、貴重な経験であったように思います。
神様に感謝。

そんで、翌朝、日曜日は、宿泊先の蒲郡ICBCの礼拝に参加し、礼拝の中で特別賛美って形でImari Tones、Victorianoともに2曲ずつ演奏。
Imari Tonesは、”Love Is To Do Something No One Dares To Do”および”Faith Rider”、ビクトリアノは「悪魔のしわざ」と「Matter of Faith」を演奏させていただきました。

翌朝は、前の晩も演奏して、さらにその後遅くなって帰ってきて、あんまし寝てないで翌朝の演奏、しかもクリスチャンメタルにありがちな、「教会の礼拝で朝早くからメタルを演奏して叫ばないといけない」というやつなので、今度こそ声出るわけないんですが、それでもなんとか情熱で歌いました。

この蒲郡ICBC (国際クリスチャンバプテスト教会)は、本当にとんでもなく素晴らしい教会。スピリット的、霊的なレベルはひょっとして世界でもいちばんなんじゃないかってくらいに心地よくさわやかな雰囲気が、そしてきっと神の愛が、あふれている教会。

昨年もここで演奏させてもらった時、それは僕にとっても重要な忘れられない演奏になったのだけれども、とても良い反応をもらって、この教会の人たちは本当に素晴らしいです。(ほとんどセルヒオくんみたいなカタコト日本語でしか言えない)
そんな皆さんの顔を見たら、いくらノドが消耗していても、がんばって歌おう、っていう気持ちになりました。

そんでこの”Love Is To Do Something No One Dares To Do”はうちのバンドの必殺曲のひとつですが、バラードなんで、昨年来たときには演奏していなかったので、礼拝ということもあり、賛美っぽいやつってこともあり、やりました。

演奏後も、教会の皆さんに、いろいろ声をかけていただいて、遠藤牧師のメッセージもなんというか本当に「淡々と話しているんだけれども、やはり真実をシンプルにストレートに告げていて」、僕は本当に自分と嫁さんの地元である愛知県は東三河に、こんな素晴らしい教会があって嬉しく思います。こういう素敵な教会に来ると「ここの子になりたい」といつも思うけど、俺みたいのがいたら迷惑だろうし、それに俺には「揚げるべき他の魚がある」(I have other fish to fry)からな。

さて、僕は非常に「情熱的な」ミュージシャンでもあり、ストイックでもあり、内面は攻撃的な人間でもありますので、対バンするミュージシャンに対しては、「人気でも、売り上げでも、規模でもなく、純粋に音楽と演奏において」ライバル心はおおよそ基本的にいつもあります。たまに無いときもありますが。

さて、こうしてビクトリアノと愛知県において2回の共演をしてみまして。
自分のバンドImari Tonesで共演しまして。
彼らにいろいろ示すことは出来たと思います。
いろいろ伝えることは出来たと思います。
まあ有り体に言えば、少なくとも自分の中では、二度ともに完勝でした。
一緒にクリスチャンロックに邁進しているCalling Recordsの皆様には、伝えようと思いますが、ビクトリアノ、まだまだ若いバンドです。

地球の裏側チリから来ている彼らに、いろいろの評価をするのはフェアではなく、また、もし評価をするにしてもこのツアーが終わってからの方が正当でしょう。

しかし、彼らが到着して翌日に、ベースのサポートをするので一緒にスタジオに入ってみて思ったことは、個々のメンバーの演奏技術はとても高いものの、アンサンブルやサウンドに対する意識は必ずしも高くなく、その時俺が思ったのは「これは俺のベースでまとめないといけないな」ということでした。ベースはそれが出来るポジションなので。(ビクトリアノは現在、チリにおいても基本ベースは居らず、重要なライブでサポートベーシストを起用するのみの状態です。)

そしてショウマンシップということに対する意識についてはもっと言うことが出来ますが、これはツアー中にライブをこなすうちにきっともっと改善していくことでしょう。

しかし彼らの一番の長所というか良い点は、非常に人懐っこく、特にヴォーカルのセルヒオくんは、カタコトの日本語でどんどん人々に話しかけてコミュニケーションし、仲良くなるので、オフステージもそうですが、ステージ上においても、その親しみやすさで人々を引き込むことができるのはものすごい強みだと思います。というかうちみたいなとっつきにくいバンドとくらべるとその点は全然偉いと思います(汗)

彼らは個々の演奏技術においては、非常に才能にあふれていて、レベルが高いです。たとえばギターのジェルソン君は、メタルギタリストとしてはテクニックはトップクラスです。スウィープ、タッピング、レガートなどのモダンな奏法においては僕よりもよっぽど上手いと思います。さらに彼はピアノもちゃんとクラシックが弾けるレベルで、ドラムも叩けて、アコースティックではフラメンコギターもやれます。非常に才能豊かなマルチインストゥルメンタリストです。
そしてヴォーカルのセルヒオ君は歌も素敵なんですが、後述しますが実はドラムは天才的なレベルです。
そしてドラムのダミアン君はパワフルなメタルドラマーですが、高い声で話すその声を聞けばわかるとおり、実は素晴らしいハイトーンのメタルシンガーでもあります。
そんな才能と技術を持った彼らなんですが、集まってバンドになってみると、なぜだか対バン相手としては「それほど威力は感じない」のが実情です。理由は、見ればわかる、と思いますが、これからライブをこなすうちに彼らももっと実力を発揮してくるかもしれません。というかそう期待しています。

どっちにせよアンサンブル、グルーヴ、バンドとしてのまとまり、迫力、そういったものはこの来日中のライブにおいては俺が支えます。俺も本職のベーシストではないのでどれだけやれるかはわかりませんが。

さて、そんなビクトリアノおよびセルヒオ君ですが、「せめてセルヒオ君がもう少しイケメンだったら(涙)」と書きましたが、実は、セルヒオ君のスーパーイケメンなところを僕は目撃しました。
それは、これは純粋にミュージシャン視点、プレイヤー視点からなのですが、それはセルヒオ君がドラムを叩いている時です。
到着翌日にスタジオに入った時、休憩時間にセルヒオ君がドラムを叩き始めて、その瞬間、「おおっ!」となりました。彼は、すごいドラマーなのです。
聞いてみると、メンバー3人、皆ドラムは叩けるのですが、その中でセルヒオ君がいちばん上手いと、3人そろってそう言うではないですか。(ドラム担当のダミアン君よりも上手い、と。)

そもそも、アルバムでドラムを叩いているのも実はセルヒオ君らしいのです。(セルヒオ君がエレドラを叩き、それをmidi入力、修正して、ドラム音源を適用したようです。)

蒲郡ICBCにて日曜礼拝の後、お子さんたちを対象にドラム教室が行われていました。それはとても素晴らしいことで、素敵な教会だな、と改めて思わされました。
そして、セルヒオ君はチリでも仕事でドラムの先生をしているというので、ぜひ、ということで臨時講師、デモ演奏をしてもらったのです。

その時のセルヒオ君の様子。「では、ぱらでぃどるの、練習を、シマショウ」と言う様子。そんで、何かっていうと無意識にスティックを回してる様子(笑)、これこそ僕の理想どおりのスーパーイケメンなセルヒオ君でした。

ドラムを叩いている時のセルヒオ君は、本当に輝いていて、引き込まれます。
僕が思うに、それが本当のセルヒオ君なんだと、俺は思います。
もし同じことがヴォーカルでも出来るようになった時、ビクトリアノは最強のバンドになるかもしれません。
がんばれセルヒオ君。がんばれビクトリアノ。

さて、そういうわけで写真を見てのとおり、僕は愛知遠征には1990年製Jackson Randy Rhoads、つまりは日本製ランディVを持っていきました。
見た目は素晴らしいが、俺はそもそもスルーネックの音が嫌い、レコーディングでも基本使わない(ジーザスモードの2nd EPで使ったけど)、という僕の中では中途半端な立ち位置のこのギターですが、基本足下のBlackstarで歪ませるという環境での、メタルっぽい音との相性の良さも含めて、ツアー用、ライヴ用ギターとしては、非常に使いやすく良い結果を出してくれました。

確かに俺はスルーネックの音は好きじゃないんですが、ライヴにおいては安定して抜ける音を出してくれるし、速弾きする際のプレイヤビリティも素晴らしく良い。ギターソロにおいても張りのある音でよく伸びる音を出してくれる。やはりよく出来たメタル用ギターです。
そして何より、やっぱり見た目が。
今年、何本かのライヴでランディVを使ってみて、「あれ、俺こんなにランディV似合ってたっけ」と自分で驚いていたのですが、年齢的にしっくり来るようになったんですかね、おかしな話ですが。(白いやつね。しかも、この時代の日本製特有の”パールブルーホワイト”。俺は黒いギターは似合わないけど、白は似合う。)

で、やっぱり、自分に似合う楽器というのは、やはり大切にした方がいい。たぶんそういうことでしょう。見ての通りです。繰り返しますが俺はスルーネックの音は好きじゃないんです。レコーディングで使おうとは全然思いません。だから、俺はランディVを選んでいません。でも、俺はランディVを選んでなくても、ランディVの方で俺を選んでいる、という、そういうことみたいです。いや、冗談です。いや、やっぱ冗談ではなく、本気です。

いずれにせよ、素晴らしい蒲郡のいかした教会ICBC (国際クリスチャンバプテスト教会)。
お世話になった皆様、ありがとうございます。ぜひまたお会いしましょう。そして、できれば今度は、Calling Recordsの仲間たちを連れてくることができたらいいなと思っています。

うちのバンドもいろいろと難しい局面を迎えています。
でも、この時期に、この愛知遠征を行うことが出来て、しかも色々のトラブルがあったにもかかわらず無事に乗り越えて行うことが出来て、僕たちにとって、うちのバンドにとっても、非常に良い影響のある、重要な出来事であり、大きな祝福であったと思います。

そんな祝福をいただいた、神様に、ありがとう。
そして、関わっていただいた、出会っていたたいだすべての皆様に、ありがとう。
愛しています!

さて、長々と書いてしまいましたが、
これから10月いっぱいを通じて、ビクトリアノとともに演奏します。
たぶん、こんなふうに日記を書いてる余裕も今後は無いでしょう。
がんばりますので、お祈りください。

そして、出来ましたら、応援に、見にきていただけたら、幸いです。

10月4日(火) 渋谷チェルシーホテル ビクトリアノ19:40より
10月8日(土) 下北沢Cave Be クリスチャンロック最強イベント(Imari Tones出ます)
10月11日(火) 横浜寿町 音小屋 ビクトリアノvsサルーキ=
10月14日(金) 西横浜 El Puente ビクトリアノvsB.D.Badge (Imari Tones出ます)
10月15日(土) 福島県いわき市 ライブハウスR3 ビクトリアノvs地元アーティスト
10月16日(日) 福島県いわき市 勿来キリスト福音教会 礼拝の後に午後からビクトリアノのミニコンサート
10月18日(火) 上野公園伝道 ビクトリアノvs路上生活者の皆様
10月22日(土) 福生チキンシャック XTJxGRB ビクトリアノvs日本のハードなやつら(Imari Tones出ます)

そんな感じです!

サンキュージーザス。

No(4747)

■…2016年10月 6日 (Thu)…….エクストリームツアー期間中にエクストリームに会う
Two rockstars (one very famous, the other, well, not very famous, YET.) talking about Christian Missionary to Japanese people. I’m really hoping this “Rockn’Roll missionary” plan will come true.

(Some kind person, working in music industry and also a Christian, brought me to the backstage, to introduce me to Gary Cherone, who is also a devout Christian, so that we can work together in the future, for Japan missionary.)

このThe Extreme Tour(エクストリームツアー)ってのに関わってると、ロックファンの皆さん(メタルファンの皆さん)からは、「え、Extremeのツアー?」みたいに、バンドのExtreme(ヌーノ、More Than Words)と間違われることがちょくちょくあるんですが、

エクストリームツアージャパンの期間中に、Extremeの人たちにお会いしてくる、というダジャレみたいなミッションを実現することができました。会えて嬉しい、というよりも、このダジャレを実行した、という喜びの方が大きかったりして(笑)

クリスチャン関係でつながりのある方は察しがつくかもしれませんが、さるお方、長らく日米のエンターテインメント業界で活躍されている方で、信仰を持った方ですが、その方のご厚意により、というか、ご厚意、というよりは、「ロックミュージシャンによるミッショナリーをやりたいから、その時にはお前にも働いてもらうから、この機会にゲイリー・シェロンと知り合っておけ」と命令されまして(笑)、まあそれが神の御心ならしょうがないから顔出してくるか、と思い、バイトの予定をキャンセル(苦笑)して会いに行ってきました。まあ、いってみればこの貴重な機会にExtremeのコンサートをタダで見れてしまったので、感謝しかありません。

それはまあ、別に秘密というわけでもなく、世の中に公表されていることであるので、書いても問題ないはずですが、Gary Cheroneは熱心なクリスチャンで、Extremeの過去の作品においても、その信仰が歌詞の中にいくつも表現されています。

俺としては、Extremeは自分の音楽の好み、流派、ルーツからしても「かなりストライクゾーン」でもちろん大好きなバンドであるのはもちろんですが、Van Halenの熱狂的なファンである僕としては、「Van Halneの第3のシンガー」であった彼とこうして「神の兄弟」として話ができることは、ちょっと、やっぱり、かなり嬉しいことです。この機会にありがとう。

コンサートはもちろん素晴らしく、名作”3 sides to every story”の3部のパートのライヴ再現を聴くことができたこと(若干、やはり演奏はawkwardでしたが、やはり印象的で壮大でした)、そして、やはりNunoのプレイ、サウンド、ともに、彼らの代名詞であるグルーヴィなファンクメタルは、やはりExtremeはこの世代のヘアメタル、つまりは80年代商業メタルの中から出て来た、その発展系の最後の世代、その中でも最高峰にあたるバンドだな、ということを再認識しました。

Extremeのライヴを見るのは決して初めてではないんですが、80年代のヘアメタルバンドは、これまでもいくつもライヴを見てきましたが、ライヴで見るとがっかり、というケースが非常に多かったので、その点でExtremeはやはり本物、一流のバンドであると言うことができます。(えらそうにすみません)

その演奏を見る中で、今の僕にも、いろいろと思うこと、示唆になることがありました。
非常に勉強になりました。

さて、Gary Cherone相手に、最低限、必要なことは話して、伝えることは出来たとは思いますが、どうかな、彼らのライヴでは毎回定番なのだろうけれど、朝まで六本木のHRCでパーティー、ってわけには俺もいかなくて。人気者のスター相手に、そこまで自分をアピールしたくない、という美意識で(苦笑)。そんなんだから売れないんだろうけれど。
でも、そのさるお方から言われたお仕事は、最低限やったつもりではいます。

将来的に、そういうことが実現するかどうかは、わかりませんが、神の御心であれば、まあ、そうね、やれることはやろうと思うよー。

ちなみにDramagodsの時から俺はKevin君のドラムのファンなので、一緒に写真とってきましたー(ただのファン)。
Kevin君に聞いたんだけど、今回は、3sidesのオーケストラの曲にはバックトラック使ってたってさ。あとはホーンの曲にも使ってたって。他は使ってないってさ。個人的には”Kid Ego”をすごいゆっくりヘヴィに演奏してたのがツボだった!!

嫁さんはヌーノ先生とも写真撮ってたけど(笑)、俺はギタリスト同士ケンカになるからよしておいたぜ。
俺はヌーノ先生はとっても好きでとっても評価してるし、彼のソロもDramagodsもMourning Widowsも全部大好きなんだけれど、彼のソロプレイよりも、彼のファンキーなバッキングや、ソングライティング、リフメーカーとしての彼をより評価しているんだぜ。
サウンドについては8割の評価(メタルギタリストの中では最上級)、ソロについては死ぬほど上手いけれども予想の範囲の音しか出てこない、とカラめの評価をしているぜ!(えらそうですみません)
でもステージでは彼のとぼけたジョークが冴えまくっていておもしろかった。
だからチャーミングなのと、セクシーさではヌーノ先生はやはり抜群だ。

腕前のいかんに関係なく、プレイヤーはやはり、愛されてなんぼだぜ。
だから速弾きのテクニックよりもキャラクターやパーソナリティが大事なんだろうな。

以上。
サンキュージーザス。

No(4748)

■…2016年10月 7日 (Fri)…….告知bomb
最終告知ボムーっ!!
明日、土曜日、10月8日、下北沢Cave Beにて!
僕らの仲間であるCalling Recordsの皆の主催による!
いちだいイベントが、ロックンロールパーティーがぁぁぁ!
おこなわれますん。(礼)

さて俺も。友達いないから。うちのバンドはとっつきにくいことには定評があって。
どれだけうちのバンドの名前で入場してくれるかわかんないから。
ていうか来てくれる人はたいてい主催側の関連だし。

だから、イベント全体として!!!
クリスチャンロックに興味もってくれる人とかに向けて!!!
ここに告知する。(冷静)

音楽にはドラマがある。
そしてライブにはドラマがある。
君たちはそのドラマを目撃しに来るのだ。

今回の下北沢CaveBe。
僕らが、仲間と立ち上げたクリスチャンロック専門レーベル、Calling Records。
その、日本では珍しいにも程がある、クリスチャンロックというものを、根付かせたい、そう言って立ち上げた仲間たちの、今できるすべてを賭けたイベント。

目玉商品として、わざわざ地球の裏側から来てくれたのは、南米チリのバンド、ビクトリアノ。チリのバンドなのに、なぜか日本語で歌っている。そして、日本のヴィジュアル系みたいな格好で、Siam ShadeとかL’arc En Cielみたいな歌を歌っている。シンガーのセルヒオ君は、ちょっと天然キャラで、もうちょっと体形が細かったらいいのになーと思わないでもないが、それでもがんばってかっこよく歌っている。彼らにしてみれば、日本に来ることは長年の夢。そんな夢を叶えるために日本にやってきた彼らの、いっしょうけんめいな演奏。それは日本人が忘れかけたハングリー精神みたいなものを、きっと思い出させてくれるに違いない。(たぶん。きっと。おそらく。)

そして、昨年のCalling Recordsの下北沢のイベントの際に、自身のバンド「CLOD」が解散してしまった職人的ポップシンガー、三木ヒロキ。バンドが解散してから、彼がどのように考え、どのように歩き、どのように歌ってきたのか、それは、今彼が新しく鳴らしている新曲の中から、きっと強く感じ取れるに違いない!そしてこの一年間、ソロでアコースティックギター一本で歌ってきた彼だけれど、明日はバンド編成で演奏する。そのパワーを、アンサンブルの中で水を得た魚のようにメロディを歌い上げる彼の姿を!ぜひ見てみたい。

そして、新メンバーになってから、ようやく念願の初ライヴを向える「ソルフェイ」こと「Soul of Faith」!
決して割り切れない葛藤と情熱を、目をひんむいてパンクスピリットたっぷりに叫ぶフロントマン、オオハラシンイチと、それを支える、愉快でおかしな仲間たち!確かに信仰を歌っているバンドで、メンバーも4人中3人がクリスチャンになったけれども、それでもなんだかおかしな、どこかワルい感じがする、なめちゃいけないあぶないやつら。そんな彼らのたたき出すバンドサウンドを、ぜひ浴びてみたい!!

そして、この夏からCalling Recordsに新しく参加した、今回もっとも経験豊富な玄人バンド「Xie」(サイ)。
音楽業界のいろんなところでこれまでも活躍してきたメンバーたちが、人生のこの時点で、「信仰のため、伝道のため」に音楽を鳴らすことを決意して、Calling Recordsの門を叩いた。そこに至るまでに、メンバーの皆さんの人生に、どんな波瀾万丈のドラマがあったのか、俺にはとても伺い知ることが出来ない。けれども、その決意は、きっと音の中から、伝わってくるはず。大人の鳴らす信じるためのロック。おそらく今回のイベントの中で、技術、経験、ショウマンシップ、ともにもっとも豊かであろう彼らのステージを、見逃すことなどできるはずがない!!

と、ここまで書いて疲れたから後は省略。

もちろん俺のバンド、Imari Tonesも、殺気立ったヘヴィなサウンドを鳴らすよん。
受付で「イマリさん見にきました」って言って入ってね!www

そして、もしあなたが!
この日、来れなかったとしても!
ドラマはまだ続く!

10月11日(火)、横浜は寿町、音小屋にて。
延長戦が行われます!

そしてこの日もドラマだらけ。
日本のクリスチャンシーンで、高い知名度を持つご存知「サルーキ=」緊急参戦。
僕はこの”The Extreme Tour Japan”を始めた時、最初の年から、サルーキ=およびボーカリストのチヨさんには声はかけているものの、そこはスケジュールの忙しい彼らのこと。初年度にチヨさんにちょっとだけ、ほとんど非公式で絡んでもらっただけだった。
けれども、XTJ4年目にして、ついにサルーキ=がThe Extreme Tour Japanに参戦。これは嬉しい。

そしてこの見逃せないドラマ。
横浜が誇るクリスチャンブルースシンガー、「石川ヨナ」は自分のホームグラウンドであるこの「音小屋」にて、自身が信仰をもとに音楽活動を再開するきっかけとなった存在である、憧れのサルーキ=との共演。果たして彼女はどんな迫力たっぷりの歌を聴かせてくれるのか。タイムテーブルはうちの嫁さんがサイコロ振って決めてましたが、石川ヨナの出番はサルーキ=のすぐ前。これは緊張です。

そして、その緊張の後にサルーキ=はどんな演奏で応えてくれるのか!!
サルーキ=もバンド編成の演奏になるみたいだから、これは期待!!

そして、この日、サルーキ=が出るという話を聞いて(?)緊急参戦を決めた「三木ヒロキ」。この日はソロでの出演ですが、現在サルーキ=のバックでドラマーを務める元バンドメイトの「田中翼」との再会、一年前までCLODで共に演奏してきた二人は、ひさしぶりにステージを共にし、お互いにどんな音で今の自分を伝え合うのか。
ドラマです、ドラマです!

そして、そんな濃ゆい人間関係のドラマをよそに、チリから来た天然キャラのビクトリアノたちは、そんなことに関係なくビジュアル系のメイクをばっちりして歌うのか。あるいは敢えて素顔で勝負するのか!目が離せないところです。

そして、オオハラシンイチの別バンド、絶好調、人気急上昇中のユニット「オオハライチ」はサルーキ=のすぐ後に演奏します。さぞやプレッシャーかかるだろうな、と他人事のように面白がって見ようと思っていたら「ナカミネさん、この日、ベーシストが出れなくなったので、かわりにナカミネさんベース弾いてください。」と言われて、自分にプレッシャーがかかってきちゃいました!

これはドラマです!

事件が起こること必至!!!

ぜひ見にきてください。
絶好調開催中、The Extreme Tour Japan 2016。
そして、Calling Recordsをよろしく!!!

No(4749)

■…2016年10月 9日 (Sun)…….Calling Records、2年目のイベント歓喜鳴り也
いやあ、素晴らしい夜だった。
下北沢CaveBeにて、Calling Recordsの本年度の最重要イベント、Busking Series Final。
スピリット的にも素晴らしく、皆がそれぞれに持ち味と、実力を発揮して、しかもその中心にちゃんと神様が居て。
音楽的なレベルの高さ、演奏、パフォーマンスの熱さ、その充実具合。
それでいて、アットホームでさわやかな空気があふれて。
最初から最後まで、ハッピーな瞬間がずっと持続した。
スピリット的、信仰的、霊的なレベルで言って、こんなに気持ちよくハイレベルなイベントは、自分の記憶の中でも、体験した中でももっとも素晴らしいもののひとつだったように思う。
このさわやかさ、まっすぐなすがすがしさ、これがロックンロール。
そしてこれが日本のクリスチャンロック。
それを、こうしてこの日本で、東京で、仲間たちと一緒に実現することができた。
なんだかすごい。

そして、そんな中でも、僕らイマリトーンズも、最高の演奏をして、ちゃんと自分たちの役割を果たし、このイベントの中で、きちんと必要とされる「炎」と「情熱」を最高の熱さで叩き付けた。
どうだ、みんなも燃えただろう。
自分としても過去最高のギターサウンドで、ベストに近い歌唱が出来たように思う。
「はははは、ぶっちぎりだぜ」(冷汗)

そしてビクトリアノも、ファンや友人の皆に愛されて、声援の中で最高に盛り上がった演奏をした。
それを見て僕はとても幸せな気持ちになった。
サポートベース担当の僕としては、このビクトリアノを楽しみにして来てくれたお客さんを落胆させないためにも、間違えないでベースを弾こうと思ったのだが、そう思えば思うほど、緊張してやはり結構間違えてしまった(汗)
しかし、そんなことは関係ないくらいに会場は盛り上がっていた。
このためにやってるんだよな。
この瞬間のために、地球の裏側からやって来たんだろう、なあ、ビクトリアノ。
そう、それがロックンロールってものさ。
それでいいのさ。

そして俺は、我が人生最高のギターである愛機「猫ポール」との付き合いもこれでちょうど3年になるが、いまだに「俺ってレスポール似合わないんじゃないのかな」って不安になる。けれど、今日は本当にぐうの音も出ないくらいの理想的なサウンドで鳴ってくれた。こうなると、見た目がなんだろうと、もうこのギターと心中しようって気になってくる。
足下のオーバードライブペダル”Shoals”も、ライヴ使用3度目にして、やっと使いこなせた感がある。
JCM800との組み合わせで、これが正しいハードロックのギターサウンドだぜ、って音が出てくれた。
やっぱりこれで間違いない。
太さ、鋭さ、鮮明さと、バーボンのような琥珀の香りを兼ね備えた、これこそ俺の音って気がする。

みんなすごかった。
そして、みんながハッピーだった。
こんな幸せなことがあっていいのか。
こんな幸せな、満ち足りた夜があっていいのか。
いいんです。
なぜなら、神は愛だから。
俺たち、ちっとはそれを証明できたんじゃないのかな。
みんなありがとう。
おつかれさま。
ああ神よありがとう。
サンキュージーザス。

No(4750)

■…2016年10月15日 (Sat)…….号泣エルプエンテ
西横浜エルプエンテ、ありがとう。思っていた以上に感情的な演奏になってしまった。B.D.badge寿郎さんたち相手に真心込めたベストな演奏をしたかったが現状はバンドの良くない状態が出てしまった。この日に限ってはチリから来ていた人達は関係がない。説明も出来ないし彼らに理解出来る事でもないだろう。ギターの音は寿郎さんの改造800でこれ以上ない[正しいギターアンプの音]だったから言い訳は出来ない。この現状で俺はもう一枚、すべて日本語で”Overture EP”を作れたらいいなと思っていた。このXTJにおいても愛知遠征をいいテンションでやれたからいけるかなと思ったが、やはり現実はそうではないようだ。つまり現状では既に限界に来ている。それに必然性があるかないかと問われれば、「非常にある」と言わざるを得ないのが現実なのだ。この数年のXTJをめぐる現状に不満を述べたMCは本音である。神の愛を伝えるツアー、活動、全然出来ていないのである。だが、そうであったとしても、仲間と出会えた事、そしてチリの彼らを迎える事が出来たのは良い事だ。神が言うのであれば、次のステップへ進め、と。俺に選択の余地など最初から無い。その事はよく分かっている。ミスも多くベストな演奏とは言い難かったが、その[次へ向かう意志]は現れた演奏だった。その意味は、きっと何らかの形で伝わったかと思う。敢えて言わせてもらえば「現状、いっぱいいっぱいです」。その音を、伝わる人のためだけに、確かに、何より正直に、鳴らした今日のImari Tonesです。
その演奏を、特別な場所であるEl Puenteで特別な人たちを前に出来た事を幸せに思う。
ありがとう!!

No(4751)

■…2016年10月17日 (Mon)…….団結いわきハート
最初の写真はぁぁ、勿来キリスト福音教会のアイドル「マリアちゃん」。3年連続で会っているはずなんだけれど、ひとなつこくて、とても美人さん。かわいいなあ。たぶん1000回くらい手をぺろぺろされたと思います。

さて雑感記録日記。
金曜日のEl Puenteでは、自分たちの演奏とかいろいろなことがあったけれど、終わってからジェイクと一緒に残って「ウイスキーしこたま呑んだ上で大声でしゃべりまくる」をやってしまい、ノドをいためて反省、したその翌日、いわき、勿来にあるライブハウスR3でのイベント、これがまた素晴らしいものになったが、それゆえにまたしても「ウイスキーしこたま呑んだ上で上機嫌で歌いまくる」をやってしまい、仲間と行った二日間の「いわきプチツアー」は非常に祝福に溢れたものになったものの、帰ってきてみれば「喉を痛めた」というよりは、「普通に風邪をひいていた」(笑)、そんなわたくしToneでございます。
がんばって土曜日の福生でのライブまでには治したいと思います。

さて金曜日のEl Puenteの演奏から軽く振り返らせていただきます。
南米チリよりVictorianoを迎えて絶賛開催中の”The Extreme Tour Japan 2016″なわけですが、各地でビクトリアノをメインに据えてイベントを行うものの、この日だけは僕らのImari Tonesがトリ。その理由は、どちらかというと、うちのメンバーが仕事の都合で時間が間に合わないから、というものだったりもしますが、「この日だけは自分たちの演奏をしよう」という裏テーマを設定し、本気の演奏を試みました。けれど、一部の友人にはいろいろと相談させていただいてますが、うちのバンドの内部事情も現在若干ベストでは無い現状もあります。よって実際には決してベストといえるステージパフォーマンスではなかったかもしれません。イベント全体を通じても、運営は嫁さんにまかせていましたが、僕としては気分的に非常にナーバスな中で過ごしておりました。

そんなこんなもあり、終演後はふっきれつつも複雑な気持ちでいたのですが、後で録音を聞き返してみると、決して出来の悪い演奏ではありませんでした。これは、何度も対バンさせていただいているものの、お借りするのは初めてだったB.D.Badge寿朗閣下の改造JCM800の威力も大きいです。つまり、ゲインの低い初期タイプであったとしても、確かにモダンアンプと比べて弾きづらいのですが、ギターアンプの音としては非常に正しく説得力があったということ。

もうひとつ成果だったのはヴォーカルで、つまり前の週の下北沢CaveBeのイベントの際に、僕が自分に課した目標のひとつはヴォーカルでありました。Extremeのコンサートを見させていただいてインスパイアされていたこともあり、メジャー級とは言いませんが、ひとつ、高めに設定したヴォーカルパフォーマンスをしようと決意していました。で、ライヴ自体は非常に好評で良い演奏が出来たものの、録音したものを聴くと、必ずしも思い通りの歌唱が出来ていなかった。これはやはりなんだかんだ言って気持ちで乗り越えたものの当日の体調の悪さやいろいろの原因があると思います。

しかし自分はそれが悔しかったので、ひとつ思い立って、このEl Puenteのライヴに際して、Joe Meekのマイクプリ/コンプレッサーを持ち込んでみようと思い立ちました。
El Puenteはハードな音楽をやることが多い場所ですが、いろんな意味でシンガーには優しく無い環境です。自分の声のモニターもしづらい。まあ、インディーで回ってるロックバンドである僕らとか、そういったバンドであれば、そんなの「上等」なわけですが、この環境において良い歌唱をするために、ちょっと試してみよう、と。

つまり、インナーイヤーモニターの使用など、モニター環境の改善にはいろいろな要素がありますが、その中で、コンプレッサーというものに着目してみました。
出演された他のバンドさんにも試してもらって実験するうち、結果的に非常に良い感じになったので(ジェイクの余計な妨害もありつつもw)、自分の演奏にも使ってみて、結果、El Puenteの「典型的なライヴバー」、典型的な「自分の声が聞こえにくい環境」にあって、思いのほか良い歌唱が出来たように思います。そんな環境にあっても、歌いながらコンプレッサーの効果を実感していました。

もちろん、通常のライヴハウスにあっても、ヴォーカルには当然のごとくコンプレッサーはかけるでしょうし、それ自体は当たり前ですが、コンプというものはそんな簡単なものではなく、奥の深いものだと思います。やはり自分の歌いやすいコンプレッサー、その設定などがあると思います。そんでこのJoeMeekのコンプについては、今年行った録音制作の際に使ってみて、非常に歌いやすく気に入った、という経緯があり、ライヴで試してみよう、と思った次第。

馬鹿みたいな話に聞こえるかもしれませんが、ここへきて「次のレベル」に行くため、きちんと「大きな会場」とか「メジャーなレベル」でやるとしたら、何が必要か、まあシンガーとしての僕のポテンシャルとか実力には、いろいろ批判もあると思うんですが、環境を整えるという意味合いにおいても、ひとつベンチマークを出すことが出来たと思います。小さな実験でした。

今までこのことを本気で考えなかったとは言いませんが、もし「次のレベル」「より上のレベル」ということを考えたときに、明白になることがやはり、いくつかあります。それは、ここで説明する必要はないでしょう。

さて、そんな、ロックしつつも若干bittersweetな夜を越えつつ、週末はビクトリアノ、およびCalling Recordsの仲間であるオオハラシンイチ(ソルフェイ)、三木ヒロキとともに、いわきへ向かいました。

少なくともうち(中峰家)の認識としては「あくまでおまけ」であるところの4度目の”XTJ” (The Extreme Tour Japan)、金曜日はEl PuenteのMCでしゃべったように、俺たちとしては、「もう一回だけ、なんとかやってみよう、規模は小さくても」と考えて迎えた今年のXTJです。準備、企画の段階で、いわきに行くかどうかを皆で相談していた時にも、「無理なんじゃないか」という予想が濃厚でした。

しかし、やはり人間、仲間の存在、仲間の協力というものは大きいですね。皆で話して、行く方向で考えてみよう、となった時に、そこで過去にお世話になったパラダイスブルーのオーナーであるジョニーさんの思わぬ訃報に接することになりました。
そして、ここで一度、「やはりこれはいわき遠征は無理かな」と誰もが思いましたが、結果的に、お世話になっている教会のすぐ近くである勿来に、R3というライブ会場を見つけ、そしてこれは昨年から一緒にいわきに行ってもらっている三木くんの功績ですが、蓋を開けてみれば、地元のバンドの皆様、パラブルの関係の地元ミュージシャンの皆様と一緒になっての、ジョニーさんを追悼しつつも、楽しくさわいで、そして音楽を愛する、そんな夜を共に作ることができた。
そこに、地球の裏側はチリから、こんな楽しいやつらを連れてくることが出来て、そしてfeizさん、akiyoshidaさん、ともに、地元のアーティストも素晴らしい演奏をしていただいて。もちろん一緒に行ったCalling Recordsのオオハラシンイチ、三木ヒロキ、ともに入魂の演奏をして。
パラブルは、続いていくことになった、という話も聞きました。
ああ、このために俺たちは呼ばれたのかな、このいわき、パラダイスブルーに、と、なんとなく思った。俺たちも、そんな地元のヒーローであるジョニーさんの伝説の一部になれたことを、光栄に思った。
「さあショーの始まりだ」

そして翌日の勿来キリスト福音教会も含めて、非常にあたたかく、また人の心に触れ、まさにThe Extreme Tourの精神、といえるような交流が出来たこと。音楽を通じて。

確かに、日本で行ってきたXTJ、これはアメリカで行われている本来のThe Extreme Tourとはやはりどうしてもかなり違ったものになってしまうんですが、それでも、その精神の面で、スタイルとして、体当たりかつグラスルーツかつ、キリスト教のツアーといいつつも、愛というキーワードで、そこに壁はない、といった精神で。

それを今回のいわき遠征では、戦友であるオオハラシンイチと三木ヒロキと僕、つまりCalling Recordsの発起人であるこの3人で成し遂げることが出来た。

ぜんぜん予想もしなかった大きな祝福でした。

さて、今年のXTJのイベントも残りわずか。

明日は、上野公園にて、中村穣牧師の行う上野公園ホームレス伝道(炊き出しと礼拝)を、昨年に引き続き手伝わせていただきます。賛美演奏はアコースティックになりますが、ぜひビクトリアノには、”Matter of Faith”をやっていただいて、たどたどしい日本語で「生きるのは厳しくつらいが耐えるべきだー」とお節介な浪花節を歌っていただきたい。(うーん、逆効果かな。) でも、「夢を叶えよう。神様と握手しよう。」という歌だからね。

そして土曜日10/22は福生チキンシャックにて、最後のフィナーレとしてもうひとつでっかいライヴイベントが控えています!!
まだ実現するか確定はしてないけれど、この日のビクトリアノの演奏には、ちょっとしたサプライズがあるかもしれないぜ。(明日、仕込みます。)
ロックンロール!!!

No(4752)

■…2016年10月19日 (Wed)…….母国語上野公園
絶賛、風邪で伏せってますToneです。
土曜日までに治るんだろうか、若干不安ですが、めげずにがんばります。
いや、がんばらずに寝てるべきでしょうかね。
今月の出勤日数を考えるとバイト休みたくないんですが。。。(涙涙)

さて昨日。
昨年も参加させていただいた中村穣牧師のやっている上野公園ホームレス伝道および炊き出し、ビクトリアノと一緒に参加させていただきました。
といっても僕は風邪で参っていたのでわりと見ているだけでしたが(汗) しかしかわりに嫁さんががんばって参加してくれました。

いわゆるホームレスというのか路上生活者の皆さん。こうして公園という場所であっても礼拝が出来るのは素晴らしいことですし、何が良くて何が悪いのか、何が幸せなのかは俺にはわかりません。そんで路上生活者になる理由やきっかけも色々なことがあると思いますので、昨年にSikaの人たちと一緒に来たときにも、「ああ、この中にはきっと英語がわかっている人もいるんだろうな」と想像していました。

けれども、今年はチリからビクトリアノ。日本語で歌ってるけど。スペイン語が母国語だから、「さすがにこの中でスペイン語がわかる人はいないんだろうな」と、思っていたんですが、

居ました!!
年輩の、路上生活者のおじさん、めっちゃビクトリアノとスペイン語で話してる。
なんでもペルーの生まれで、セルヒオくんかた伝え聞いた限りでは両親ともに日本人だそうですが、かれこれかれこれ、その後の身の上話はスペイン語だったので全然わかりません。
すごい盛り上がってました。
励ましてるんだか、励まされてるんだか、よくわかりませんがビクトリアノの人たちも楽しそうです。
些細なことだけど、きっと、来た意味があったよね。

世の中というのは、広いのか、狭いのか、どう表現したらいいかさえもわかりませんが、
人間ってすごいな、って思います。

さてそんな上野公園ホームレス伝道、毎週やっておられる皆さん、頭が下がります。愛宣教会っていうところがやっているとのことですが、中村穣先生、中心になって、ワーシップしてます。

その中村穣先生が、池袋にある自由学園ってところで、公開講座をやるそうで、宣伝させていただきます。

こちら

このページを下にスクロールしていただいて、
「キリスト教思想史を通して現代を見つめる」
っていう講座ですね。

①難民問題/グローバル化社会の行く末 ②自由の理念の限界/デモを通して主張することで変わるのか? ③福祉社会/人助けという倫理観で人助けができるのか? ④理性主義/戦争へ向かってしまう人間性 ⑤目的意識/やりがいを見つけることで生きがいを見つけることができるのか? ⑥ レヴィナスの思想から/本質を求める

っていうテーマ内容で、今月から半年にわたって月1で行われるそうです。

キリスト教の視点から、けれどもなんか現代の社会問題に切り込んでいて興味をそそられます。

ぜひぜひチェックして、興味を持ったら参加してみて下さい!!!

さて今年のXTJ (The Extreme Tour Japan)も、残すところ10/22(土)の福生チキンシャックのライブイベントを残すのみです!!

みんなビクトリアノの人たちとしっかり仲良くなっておいてください!!!
待ってます!!

No(4753)

■…2016年10月20日 (Thu)…….そもそも人間は愚かなものだと聖書に書かれているがそれを言っちゃ大仕舞
Either Candidate wins, America won’t be the same again. R.I.P. democracy. Hello Distrust-cracy. I, still, want to believe in humanity.
一方の候補者が民主主義そのものを否定する発言をし、もう一方の候補者は現代民主主義の腐敗を一身に背負っている。どちらが勝っても民主主義はもうここには無い。あるのは互いに隣人に対する不信だけ。その先に何があるのかは、今は考えたくない。生じた亀裂は、たぶん戻らない。
その背景にはもちろん宗教(アメリカ式キリスト教)も大いに絡んでいる。日本人のクリスチャンの1人として、言いたいこともあるし、無名のバンドマンながら、もっと愛を世界に対して語れたのではないかと、責任を感じなくもない。余所の国ではあるけれど、地球狭いからね。
とても救いのない状況だ。
そんな中にも救いを見出すのが、キリスト者ってもんなはずだけれども。

その「救い」ってやつを見つけたときに、それがあんまし悲劇的な形をしていなければいいな、と思う。はかない望みだけれどね。大抵において宗教における救いってのは、悲劇をもって表現されるのだから。

こちら

No(4754)

■…2016年10月21日 (Fri)…….突然独白ヴィジュアル系
少年とか思春期の頃にヘヴィメタルを聴き始めた、その当時の自分の感覚からしても、とある時期を境に、ヘヴィメタルからセックスアピールを感じなくなり、それと同時にヘヴィメタルから興味を無くしていったという記憶がある。セックスアピールも何も、中学生の童貞の自分に何がわかるかという感じだが、15歳の自分にもそれはわかったのだった。

女性からの視点って大事だなって思うことがある。というよりはロックンロールについて語るのであればほとんどの場合、女性からの視点、評価の方が正しいのは至極あたりまえといえばあたりまえである。未だに思うが、ガールズバンドとか女性のバンドと対バンすると、純粋な演奏技術とか体力とかは別にして、ことにその音に対する官能というのか純粋に気持ちいい音を鳴らすということについての感覚が我ら鈍感な男どもよりも数千倍優れている、ということを思い知らされることが多い。

かといって僕も一応男性ではあるので男の目線からしか物事を語れない。
が、とにもかくにも、15歳の中学生で童貞であった僕にも、それは十分にわかったのだ。ある時期を境に、ヘヴィメタルとは、女性に向けた、女にもてるための音楽ではなくなり、それは男が男に向けて演奏する、閉じた世界での趣味嗜好の対象になっていったのだということを。

もうはっきりと言ってしまうんだけれど、そうなってからの、そういったメタルには、俺はほとんど、ほとんど、まったくもって、興味は無いのだ。セルヒオ君風に言えば、「それはワタシに、ゼンゼン関係ない」となる。21世紀になってからこっちも、たとえば今となってはメインストリームになって久しい秋葉原系のカルチャーにぜんぜん縁がなかったのも、そういう理由である。

昔から変わらず語られることは、男はみんな「女にもてたくて」ロックバンドを始める、というのが定説だ。
で、残念ながら俺は別に女の子にもてたくて音楽を始めたわけじゃない。少なくとも自分の記憶、自分の認識の中ではそうだ。僕は、そういうタイプじゃあなかった。もっと、よくわからん、哲学的な理由がたぶんあったのだし、だからこそ、その後大人になって、ロックンロールと信仰を結びつけてクリスチャンロックなんてことをやるはめになってしまった。

だけれども、音楽、ないし芸術、とくにやっぱしロックというやつは、その本質において、求愛行動、であり、男性から女性に向けての(逆の場合はわからん。俺は男なので逆がどうなのか知らん。)、愛の表現、そうしたものが本質にあって、究極にある、ということは、一切否定しないし、ていうかそれが真実だ。

一応、俺だって、そもそもが自分のやってるバンドの名前に、「好きな女性」の名前が入ってるんじゃんよ。
「いっぱい女にもててセックスドラッグロックンロールだぜ」っていうノリじゃなくて、そのただ一人愛する女性の名前を付けてしまったから、「女にもてたくてバンドやってます」っていうニュアンスが出ないだけであって、じゃあ俺の音楽だって、その本質は「女性に向けた求愛の表現」であることに変わりないのだ。ていうかそれが無くて芸術なんてあり得るのか。

これは、今年の夏に先だって、伊万里音色としての究極の終着点である「鍋島」のデモを形にしてみて、よりはっきりとわかったことでもある。(ここまで歩いてやっと歌えるラヴソングもあるということだ)

だから、ギターの音ひとつとったって、そこのところの「愛」と「官能」を感じる音でなければ、そもそも鳴らす意味なんて無いのである。俺に言わせれば。

ときに、ビクトリアノのこの日本における売り込みにいろいろアドバイスをしようと思い、彼らはまあカテゴライズは難しいが、ヴィジュアル系のマーケットもやはり一応ターゲットに含まれてくるだろうから、いくつかヴィジュアル系のサイトをちら見していて、その中で若いヴィジュアル系バンドの曲とかMVを、YouTubeでいくつか見てみちゃった。

そしたら、まあ当たり前のことなんだけれど、今のヴィジュアル系のバンドは、どれもみんな音楽的なレベルが非常に高いんだね。まあ今の時代にあって、皆優秀だし、当然といえば当然。だけれども、ロック、メタル、とか、なんにせよ「いけてない」「ぜんぜん新しいものを感じない」バンドも多いのに、ヴィジュアル系の子たちは優秀だ。むしろ音楽的、表現的には、そうでないバンドの曲やビデオよりも「おもしろい」と感じた。

これは考えてみれば当たり前のことで、ヴィジュアル系の人たちっていうのは、「わざわざお客さんを楽しませるために」時間かけてすごいメイクしたり、演出したり、世界観作ったり、してる人たちなわけだから、そういう人たちが、音楽の上でも、お客さんを楽しませるために、いろいろな工夫をして、ありとあらゆるサウンドを努力を惜しまず駆使してくるのは、むしろ必然なわけだ。つまり、「すごいサービス過剰」な音楽のジャンルなのだと思う。そんなサービス満点、サービス過剰なジャンルの人たちが、音楽的にも非常に貪欲に進化してくるのは、当然のことと言える。(まあこの「サービス過剰」状態は、夜の商売でいえばホストとかに近いものがあるかもしれんが、そのジャンルは俺は知らんので知らん。)

そしてヴィジュアル系というのは、やはりその意味では、「男性が行い、女性に向けられた、女性を魅了するための」表現のフォーマットだ。そこのところは、非常にはっきりとわかりやすい。そして、その意味では、僕は現在過去未来のヴィジュアル系の人たちに対して拍手を送り、賞賛をしよう。

では、そうした、ロックとは本質的に、男性から女性に向けたラブコールである、ということを前提として追い求めているのに、なぜ僕は、ヴィジュアル系の化粧をしていないのだろうか。

現在形で語ると、気持ち悪いから(いい歳ですし)、過去形にしよう。
15歳とか、17歳とか、21歳とかの僕は、なんでヴィジュアル系の化粧をしなかったのだろうか。
世代的にはヴィジュアル系がわりとビンゴな90’s世代でもある。
なぜ俺は、「女にもてるために」または「バンドで成功するために」お化粧をしなかったのか。

今更ながら考えてみてしまった次第である。

僕自身の、ヴィジュアル系に対する記憶は、そう、それはその昔、X (その後の言葉でいうX Japan)が、大人気だった頃、人気が一般に広まったあの時、そこまで遡る。
中学校1年生だった自分が、学校のなんかの合宿みたいなあれで、たぶんキャンプファイヤーとかそういうので、誰がかけたのか知らんが、”Blue Blood”が流れたのであった。

俺が同じジャパメタでもAnthemを聴いたのと、あとはJudas Priestを聴いてヘヴィメタルに目覚めたのと、時期は前後するので、どっちが先に聴いたか、とか、正確に言えないが、どちらにせよ、その時から既に、僕は自分の人生の中で、そうしたXであるとか、Luna Seaなどを聴いて、「いいな」と思ったことは一度もなかったのである。
同世代のヴィジュアル系に思い入れの深い皆さんには申し訳ないが。

これが、ちょっと世代が違えば、状況ももう少し違ってきていたと思うだけれど、
少なくともだから僕の場合は、自分が「お化粧」をすることにならなかった直接的な理由は、やはり単純に音楽的なことだった。

こんなことを今更に言うと、現在過去未来の友人知人たちに爆笑されるのが目に見えているが、俺は実のところ、ヴィジュアルというのか、見た目には実はかなりこだわりがあるのだ。
ただ、それを表現するリソースやアウトレットが世の中にほとんど希少で存在しなかっただけである。

俺は、エレクトリックギターを始めた少年の頃から、常に、派手な格好、華やかな格好をしたいと思っていたのである。
ただ、そのセンスは、控えめに言っても世の中から大きくずれていたし、少なくとも時代からずれていた。そしてきっと今でもずれっぱなしだろう。

つまり俺は、Van Halenに憧れていて、80年代の彼らのように「真っ赤なオーバーオール」とか、「赤と黒のストライプ」とか「黄色と赤のスーツ」とか「真っ赤なパジャマ」とか、とにかくそういう原色のあざやかな自由さと能天気さを表現したかったのである。

あるいは、俺の考えるヘヴィメタルの美意識がやはりあるけれども、そうしたものを表現できるような洋服や、衣装や、アイテムは、ほとんどもって存在しなかった。

さもなくば俺が少年の頃に「ヴィジュアル」「見た目」において一番憧れたのはSuedeのブレット・アンダーソンであり、ブレットやバーナードのグラマラスなスタイルや、さもなくばblurのDamonみたいのに憧れていた。

そういった、アメリカン陽気どっかーん、なのか、ブリティッシュ重々しいメタル、なのか、ブリットポップスタイリッシュおしゃれ、なのか、どういったスタイルを追求していったらいいのか、の、矛盾と調和、も、さらには自分の肉体との調和も、取れてくるまでには、やはり時間がかかったし、今でもまだきっとその途上にある。

話がそれたが、声を出して笑われるには違いないけれども、俺は実のところこう見えてもヴィジュアル、見た目、には非常にこだわっている、ということなのである。
いや、もっとこだわりたいけどね。そのリソースさえあれば。

でも、かといって、俺のその「センス」は世の中とかなりかけ離れているし、
そして、どっちにしても俺は「化粧」はしていない。
そして、たぶんしようとも思わない。

たとえ、ヘアスタイルひとつにしても、もうちょっと「ちゃんとすること」で、世の中の評価や、受け止め方が変わるとしても、だ。

俺は、そこまで、「ちゃんとする」ことは、拒否してきたのである。
そして、そこまで、「サービス」することを、拒絶してきたのである。

なぜなのか。
それは、言ってしまえば、「かっこいい」ということに対する基準と考え方の違い、ということに過ぎない。
そう言ってしまうと話が終わってしまう。

完璧なヴィジュアル系の化粧をして、髪を整えて、衣装を着て。
それは確かに、オーディエンスであり、表現の対象であるところの「女性」に向けた「サービス」かもしれない。
けれども、俺は、そういう「サービス」を拒絶してきたのである。

「かっこいい」「かっこよくなりたい」にも、いろいろある。
そして、「女にもてたい」にも、いろいろある。

化粧をして、衣装を着て、髪をととのえて、それで格好いいのは、当たり前のことだ。
でも、もし、化粧をせずに、何もせずに、格好いいのだとしたら、それは一番かっこいいのだ。

女性に対して、ありとあらゆるマメなサービスを行って、それでもてるのは、もちろん良いことだが、それは、当たり前のことだ。
もし、そうしたサービスをしなかったとして、それでもてるのだとしたら、それは、一番いいもて方だということになる。

俺みたいなのの分際で、そういうのを目指すとか言ったらおこがましいが、ヴィジュアル的にはアレでも、少なくとも「音楽的には」、俺の音楽はそういうことなのだ。

化粧をして、あれや、これや、のサービスを行って、それで世の中からもてるのは、俺は「かっこいい」と思わないのである。
俺の目指す、なんというか、何を勘違いしたのか気付けばうっかり目指してしまっていた、俺の思う「かっこいい」というのは、もっとレベルが上の「かっこよさ」なのである。
なんもせんでかっこいい、というところに、俺は行きたいのである。いや、ズボラというのか、怠け者ですまない。

「女にもてるために音楽をやる」、
そうだよね、正しいと思う。
俺は、前述のとおり、そういう感じじゃなかった。そういう少年ではなかった。もっと根暗だったから。
でも、それでも、自分の音楽表現の本質には、やっぱり「求愛」の表現がいつでもしっかりとそこにあった。
これは「クリスチャンロック」だから関係ない、ということじゃなくて、逆に「クリスチャンロック」だからこそ大事なことだ。理由は簡単だ。神は愛だから。

言ってしまおう。気分を損ねたらすまない。気を悪くしたらごめん。
でもたぶんこれを聞いたら気を悪くするだろう。
だからそういう人は読まない方がいい。

そうね言ってしまおう。
サービス過剰、サービスをする、っていうことは、
対象のハードルを下げるっていう行為に他ならないんだ。

俺はプロフェッショナリズムとか、音楽ビジネスとか、そういう話をしているんじゃないぜ。
まったく個人的な、愛の表現、求愛行動ってことについて話してるんだ。
ビジネスには、プロフェッショナルってものが、あるだろうけれども、愛にプロもアマもあったもんじゃないからね。

「女にもてたい」にも、いろいろある。
数で勝負、質より量っていうんなら、それもいいじゃない。
でも俺は、最高の女にだけ、愛されたい。

興味ないんだよね。お化粧で落とせるような女性(ロック)には。

僕は17とか18でうちの嫁さんに出会ってるし、
そういう意味では「恋多き人生」ではまったくない。
そもそも女に興味がなく、
少年の頃でさえ、俺が恋なんてものをしたのは、、、この話は省略だけど(いや、お恥ずかしい)

でも、そうであっても、集団の中で決して目立たない私に対して、興味を持ってくれていた女性も何人か、人生のコースの中で、いらっしゃったのを覚えている。
その人たちに対して「なんでこの人を選んだのか」(うちの嫁さんのこと)って聞かれるかもしれないし、たぶん聞かれたんだろう。俺が鈍いだけで。

なにしろ俺は、女の子に手作りのお弁当とかもらっても「くれるの?ありがとう。美味しかった。じゃあまた。」ってタイプだった。(少年の頃の話ですよ。大人のセックスの話じゃないですよww)

だから、答えよう。

あのね、ロックの女神がいるのよ。
いつも公言してるけど、クリスチャンになってからも、
この「ロックの女神」っていう言葉だけは、変わらず使ってる。
俺は、そのロックの女神を、喜ばせたくてしょうがないんだな。
少年の頃ですらそんなだったから、大人になってからは、人間の女性に興味を持つことなんてほとんどない。
でも、たぶん変わらず、このロックの女神に、俺は恋をして、追いかけているんだと思うのよ。

知ってるんだよ。
こんな時代に、そんなことしても報われないってことは。
音楽ビジネスもずいぶん衰退して、
成功や名声の価値もずいぶんと地に落ちた。
昔は価値のある言葉であったに違いない「世界制覇」なんてものも、
今ではスターバックスほどにはありふれたものになってしまった。
だって「アポーペン」が世界制覇とかしている世の中だからね。
(いや、面白いと思いますよ、そういう世の中。)

そして、僕みたいなピュアリストが、いくらロックというものに憧れて、
その「ロックの女神」を崇めてみたところで、
その「ロックの女神」そのものが、既にいろんなものに「股を開いて」しまった後じゃないか。
ヘヴィメタルの世界を見たってそうだし、さっき言ったヴィジュアル系の人たちが、いろいろな音楽性を取り入れて進化していることだって、
それはヘヴィメタル、という権威が既に陳腐化し、
あらゆる音楽表現の技法が一般化し、ただの記号と化した、それだけの現象に過ぎない。
「ロック」の精神と概念は、時代の中で風化し、既にその「ロックの女神」自身が姦淫を冒すことによって、サブジャンルという名の空虚なハイブリッドを次々に生み出しているんじゃないか。

そんな中で、まだその「ロックの女神」の純潔を信じ、
そんな彼女を口説こうというのか。

普通に考えれば、ほとんどの人は、もうそんなことをしても無駄だ、と思うに違いない。

けれども、世の中には「偶像」ってものがあってね。

本物の神と、偽物の神である偶像を見分けるのは、キリスト教の信仰の中でも重要なことのはずなんだ。

数限りなく存在するそれら「偶像」が、世にあって姦淫を行っていたとしても、
俺の追い求める本当の「ロックの女神」は、今でもそこにいるんじゃないかと思っている。
そして、まだ誰も彼女のことを落とせていないだけなんじゃないかって気がする。

まぁ、ロックンロールの女神なわけだから、セクシーかつ淫乱であってくれる方が気分出るけどね(笑)

昔は、もっと残酷な女神だと思っていた。気まぐれで残酷だって。

でも、今は、もっと可愛らしい人のように思えてきた。
近くに行けば、どんな顔をしているのだろう。
笑いかけてくれるかもしれない。

音楽的には、あと一歩、二歩のところまで見えてきた。
俺にもうちょっと寿命があったら、間に合いさえすれば。
きっと彼女を笑わせることができる。

ごくごく個人的なラブアフェア。
ほぼほぼ企業秘密。
どちらにしてもきっと誰も理解する者はおるまいまい。
だから構わないひとりごとノート。

No(4755)

■…2016年10月23日 (Sun)…….大団円XTJ/GRB at にわとり小屋
昨日、福生チキンシャックにて、
XTJ&GRB共同企画ということで、
The Extreme Tour Japan 2016のファイナルイベントが
行われました!!

来ていただいた皆さんありがとう!!
共演の皆さんもありがとう!!
関係者の皆さんありがとう!!
そして主催であるGRB Junkさんありがとう!!
彼は間違いなくこの日のMVPでしょう!

彼が、イベントの大団円の後、男泣きしていて、
そのあまりの素晴らしい感動に、
あんまりいい顔をしていたものだから、
遠慮なく写真に撮っちゃいました!!

一緒に写った僕とかうちの嫁さんの方がヘンな顔になってるけどw
Junkさん、あまりにもいい顔をしているから、
アップしちゃいます。
もし嫌だったらタグ外しちゃってくださいww

けれども、そんな彼の男泣きと、
何かをやり遂げた達成感と充実感に満ちた
その笑顔を見たら、
僕たちもいろんなものが報われた気がした!!!

エクストリームツアー風に言えば。
そうなんたって最前線を行くクリスチャンミュージックのツアーだから。
別段、昨晩も、共同企画ってこともあり、クリスチャンのイベントみたいなこと、
なんにもしなかったのに、
結果的に、そこには「なんかよくわからん神の祝福」があふれ、
別に普段クリスチャンとか関係ない人でも、
「なんかよくわからんけどすげー幸せ」な気持ちになることができたら、
まさにそれがThe Extreme Tourです!!

俺たちだって、普通に演奏しただけで、特に何もしてないのに、
そういった神の祝福が、そこにあったとしたら、
きっとそれこそがThe Extreme Tourの本質だ!

さて俺たちImari Tonesの演奏は。

まずは無事にちゃんと演奏をやり遂げることが出来たことを神に感謝。

知ってのとおり俺は風邪をひいていて、やっぱ最近の風邪は長引くのか、
やっぱり鼻とノドとか荒れたままで。
リハーサルの段階では、声が「ぐしゃぐしゃ」だったから、こりゃだめだ、と思ったけど、
本番は「なんか理由はよくわからんけど」わりとちゃんと歌えた!
理由はよくわからん。あえていえば神の助けだということだろうサンキュージーザス!!
むしろ風邪でちょっと鼻づまりのいつもと違う声で聞けてラッキーくらいのww

ジェイクもまた恒例の(恒例になるなよww)大ミスをやらかしてくれたけれど、全体としてはオッケー!!

風邪っぴきを考慮してなるべく歌うの楽な曲目を選んだけど、それも結果オーライ。

良いショウをすることができたと思います!!

そしてビクトリアノのステージ、俺もサポートとしてベース弾くのこのステージが最後ということだけれど、
気分を変えてサングラスを着用!!www

そしてまさかのうちの嫁さんがベース弾いて、パートチェンジ、ダミアン君がヴォーカルで素晴らしいハイトーンを披露し、Stryperの”In God We Trust”をカバー。

まさかのダブルアンコールで、XTJおよびビクトリアノのツアー日程のファイナルであるところのこの福生のステージを大盛り上がりのうちに終了することができました。

ありがとう!
なんとか最後まで、走り切ることができました。
今年も生き延びたぞーーーwww

今年のXTJを振り返っての総括(笑)、ならびに、
関係者にはご心配をおかけしている今後のImari Tonesの活動予定、状況など、

また日をあらためて書き記そうと思います!!

とりあえず、
ビクトリアノのXTJの演奏日程は、これで全部終了だけれど、
ダミアン君は金曜日まで、
ビクトリアノ兄弟は11/2まで、日本に居ます。
会いたい人は、今のうちに。

Calling Records関係者の人たちとかも、皆で、もいっぺん、飯食ったり、したいもんだね!!

皆さんありがとう!!
サンキュージーザス。
神様ありがとう!!

No(4756)

■…2016年10月24日 (Mon)…….猫報道
これは昨日書いた歌詞で、大して出来が良いわけでもない普通の歌詞なんだけれど、
これ以上ないくらいぐっちゃぐっちゃになってるところの今年の大統領選挙を見ていて、今のインターネット社会ってこんな感じかなと思って書いたもの。
何が言いたいかというと、今の時代にあって、報道とエンターテインメントの境目は、ほとんど完全になくなっているということでしょうか。基本的にインターネットというのは、自分が望むものを望むままに見せてくれるメディアというのが本質だと思います。
だから逆に今の時代にあっては、事実報道よりもエンターテインメントの方に、真実があったりするかもしれない。まあ、実は昔からそうだったかもしれない、という気もしますが。
うちのバンドの予定としては、次に”Overture EP”という作品を作ろうと思っています。EPといっても8曲の予定なのでハーフアルバムというよりはスリークォーターアルバム、くらいの。それは全部日本語詞でいきます。
そしてその次の「鍋島」は、Imari Tonesとして「最後の作品」になるはずですが、これが2枚組プロジェクトで(笑)果たして何年かかることやら。それは英語と日本語がきれいに半分ずつです。
「鍋島」の歌詞は基本全部すでに書けてますが、
昨日および一昨日に、Overture EPの追加の3曲の歌詞を書き上げたので、これで一応、まあ手直しはあるにせよ、Imari Tonesとしての歌詞は全部書いたことになります。
以下はその昨日書いたやつですが、まあ別にぱくる人もおるまいよ。音を抜きに言葉だけ書いても意味がわからんとも思う。「ねこあつめ」の「おっどさん」というかオッドアイの猫をモチーフにしていたりします。笑。

(以下略)

No(4757)

■…2016年10月27日 (Thu)…….別れプラン2016
さてXTJ2016も終了し、(ビクトリアノ兄弟は関西旅行中のようですがw)、絶賛、現実に引き戻されて虚無感に苛まれている私ですが(笑)、やらなくてはならないところ、次に向かわなくてはいけないステージ、あります。むしろこっから本番です。とりまのりま、「今後不要となるギターとエフェクトを整理売却する」という、ここ何年かやろうと思って出来なかったこと、今度こそやろうと思います。別れはつらいが、手元で腐らせるのはもっとつらいからね。「こいつとともに死ぬ」というものだけ、残しておくのだ。

No(4758)

■…2016年10月29日 (Sat)…….追憶は血の色
さしあたって、いきなり何本も売るのはハードルが高いので、ひとつからスタートして、少しずつ。
このギターはMusicman Axis-EXSっていう機種であるが、”EXS”(EX Solid)っていうのはちょっとしか作られてなくて希少なわけよ。希少っていっても、そもそもまずUSA製のMusicman EVHっていうヴァンヘイレンシグネチャーがあって、そこからシグネチャー契約なくなった後のUSA製のMusisman Axisがあってそれはちょっと安くなったんだけど、そこからさらに廉価版の日本製Axis-EXがあって、こいつはボディ材が違うそのさらに廉価版のバージョン。新品にて、その時すでにバーゲンだった買値はXXXXXいぇん也。

俺はこのギターを売れるのだろうか。
これは、もう一本持ってるピンク色のAxis-EXのサブ的な立ち位置で、2004年の初頭に購入したもの。だからもう12年以上になる。いつも思うが、そのわりにフレット減ってないので、自分がいかにLazyなギタープレイヤーかということだ。
サブ的な立ち位置ということで使ってきたんだけれど、気が付いてみれば、結構たくさん、しかもわりと重要な録音に、このギターを使ってきた。

このギターでれこーでんぐしたのは、自分のバンドの作品でいえばまずは2004-2005の「光のヒーロー」の一部分(覚えてないけど多分)。さらにいえば「2004年の演奏活動の記録」にも当然使ってるはず。2005年のめっちゃ連作「異能レース、無責任なメシア、Color of Hers、fireworks」のギターソロをほとんど全部。ハイフレットの指板の汚れはその際に20数曲のギターソロを一日だか二日だかで全部弾いちゃったときに、指から血液だか体液だかとにかくbleedしてたその染みの痕である。だから最後の方は指に絆創膏どころかガムテープ巻いて弾いていたのだ。そして2006年にはドイツまで持っていって、使用したのは”Iron Hammer”のギター全部と、”Skies of Tokyo”のバッキング。(ドイツの時はSkies of TokyoのギターソロはYプロデューサーのYamaha SG、Karma Flowerのギターは確か全部オールドっぽいレスポールゴールドトップだったと思う。)
当然2006-2007の”Japanese Pop”の録音にもかなり使ってるはずだ。ピンクと赤と半分くらいずつ使ったと思う。それから”Welcome To The School”も同様に半分くらい使ってると思うし。その後はあまり出番はなかったが、「熱きリョウとジーザスモード」の1st EPは全部このギターだし、あとは”Revive The World”で3曲のみギターソロに使用した。ああそういえば”Famicom Thrash”とか”R.P.G.”あたりもこれかもしれない、ピンクか赤か覚えてないけど、違ったかな。そしてつい最近でいえば、オオハラ氏のユニット「オオハライチ」のアルバムに入ってる「夜明け前に」という曲のギターソロで使用した。
もしこのギターを今、売却しちゃうんであれば、それがこのギターでやった最後の仕事ってことになるね。

ライヴでの使用は回数は少なかった。2004年に何度か使ってるのはもちろんなんだけれど、2007、2008あたりにも何度かは使ってるとは思う。その後のクリスチャンロックになってからのImari Tonesだと、それでも年に一度か二度くらい使用されたかな、くらいの。その中には良いライブもあったけれどね。最後にライヴで使用したのは2014年の末に行われたソルフェイのライヴに参加した際だと思う。で、今後イマリトーンズのライヴで使うかと言われたら、たぶん使わないしね。イマリトーンズのライヴで使ったのは、2013年夏のEl Puenteの時が最後じゃないかな。
あとはもちろん、いくつかのYouTubeビデオにも写っているね。

はっきり言ってかなり優秀なギターなんだよね。普通のMusicman Axisと違ってアルダーボディなので、もっと中域が強くて、ガッツのある音になる。そのぶん普通のMusicman AxisとかAxis-EXよりも、「一般的な」ロックギターの音に近いので、用途も結構広かった。
気軽に使える「サブ用途」のギターってこともあって、ちょっとしたセッションとかに持っていくにはぴったりだったし。

かなり鳴りもよくなってきたし、12年間弾いて、育ててきて、録音なども含め歴史も刻んできたものを、手放せるのかって言ったら、うーん。
「これぞまさにエレクトリックギター」っていう音がする一本でもあるんだよね。

ただ、アルダーというのはエレキギターの材としてはとてもポピュラーで優秀な材だと言われているけれど、僕は何本かアルダーのギターを弾いてみて、「優秀なんだけれど120点は出せない材である」と感じている。つまり安定して90点は出るけれど、それ以上は望めないように感じている。なんかギターの音のとしていちばん気持ちいい鳴るべきところに「鳴らしきれない」感があるのだ。そのなんか硬めに感じるミッドの突出が気に入らないのだろうか。つまり究極的にはアルダーのギターは僕には合わないのだろう。

By the way、現状、手持ちの中では、「今のEVH」っぽい音をいちばん出せるギターではある。けれども、EVH的なサウンドということでいえば、今の僕にはその先の解答があるからね。

優秀なギターではあるし、機種としては希少だし、思い入れもあるが、が、その意味では、「決して代わりがきかない」楽器ではない。これと同程度、あるいはこれ以上のギターを探せと言われたら、それは、世の中にはきっとたくさんあるはずだ。

共に時間を過ごしてきた楽器は、手元に残しておきたい。練習用だったとしてもいいじゃない。そうも思う。
けれども、人間、先に進もうとするには、特に、「はるかな世界」へ行こうとする時には、スピリット的に、霊的に、新しくならなきゃいけないからね。
霊によって生まれ変わらなければ、天の国には入れない、って聖書に書いてある、のはたぶんギターとは関係ないだろうけれども(笑)
霊的にふるいものを、いつまでも手元に置いておくのはよくないかもしれない。

「しょせんサブの用途だ。がんがん使い倒してやるぜ。」という気持ちで、手に入れたこのギター。年月がたってみれば、確かに、地味にwork horseとして、まさにワークホース的な立ち位置で、たくさん仕事をしてくれた。
そんな気持ちで、購入した直後から、このギターに、「装甲騎兵ボトムズ」の小さなステッカーが貼ってあるのがわかるだろうか。これは、「血の色のようなダークな赤」をしたこのギターの色ってこともあるんだけれど、「しょせん乗り捨て、使い捨て」だというボトムズ的なマシンの美学を表現したものでもあるのだ。
そう思えば、ここらで遠慮なく「乗り捨てて」いくべきか??

センチメンタルを乗り越えて、思い切って売れるか。
はなむけに?
このギターで録音した、”Iron Hammer”はこれである。
こちら
(肝心のギターは写ってないが笑)

No(4759)

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