さて、次のアルバムのデモをようやく制作することができました。
報告の意味で、ソーシャルメディアにもそのような投稿をしました。
今のところ、そのアルバムのタイトルは”Coming Back Alive”と呼んでいます。
ソーシャルメディアの英語の投稿とちがって、ここでは個人的なことも含めてもっと書けるので、どのような感じなのか、書き記しておきたいと思います。
ひとつには、早く次の作品を作りたいな、という思いがあります。
“Nabeshima”アルバムをリリースしたのが、昨年、2021年の7月。
(もっとも、レーベル側の問題や国際発送の事情により、実際にフィジカルのCDが届くまで、そこから半年近くかかったんですが)
そう考えれば、まだ昨年新しい作品を出したばかりじゃないか、と思うかもしれませんが、
実際のところ、”Nabeshima”をレコーディングしたのは、2019年の9月から2020年の2月まで。
それから、もう何年も経っています。
かといって、”Nabeshima”の後に何も作っていないわけではなくて。
むしろ、その後もたくさん作品はレコーディングしていた。
つまり、2020年末にリリースしたアコースティック作品”Bloody Acoustics”も、リリースの順番こそ逆ですが、Nabeshimaの後に作った作品だし。
また、2020年から2021年にかけてPatreonで毎月マンスリーソングを作っていたし。
また、そのマンスリーソングの中から、いくつかの曲を選んでバンドでレコーディングし直して、それを今年2022年には、”To Rome” EPとしてリリースしました。
そしてもっと言えば、サイドプロジェクト”Dakeno Kakari”のEPも、2020年にはレコーディング制作している。
これは、Dakeno Kakariの2nd EPということなんですが、なかなかリリースする手配ができなくて、そうこう言っているうちに、今年、ミックスを少し手直ししてしまったんですが。
これは来年早々にはリリースしたい。かなり力作なので。
そういった意味では、”Nabeshima”の録音を終えた後も、常になにかしら録音制作、楽曲制作は行っていた。
たとえそうであったとしても、
前回のアルバムの録音が2019年と考えると、もう3年もたってるじゃん、となるので。
そろそろ次のを作りたい、そんな思いがこみ上げてきます。
“Nabeshima”は、自分にとって、とても大切な作品でした。
自分の音楽人生のひとつの帰結というか、集大成というよりは、到達点と言っていい作品で、今でもその内容には自信を持っています。
ただ、そのぶん、個人的な内容も多く、また音楽性もかなり幅が広いことから、聴く人によっては、わかりにくいアルバムだったと思います。
だからこそ、今度は、もっとわかりやすい内容のアルバムを作りたい。
“Nabeshima”アルバムにおいて、僕らは和風の音楽性を志向して、Japanese Traditional Christian Metalということを打ち出しました。
そして、現在のImari Tonesも、Shinryu師範の抜刀パフォーマンス、リアルサムライということで、和風っぽいテイストを打ち出しています。
なので、次の作品としても、和風の方向性を打ち出して、時代劇みたいなメタルアルバムを作ることだって出来る。
このJapanese Traditional Christian Metalのアルバムを、もう一枚作ることだって出来る。
でも、次の作品、今回は、それはやらないと決めていました。
時代劇みたいな和風の「サムライ」な作品は、また今度、その後で作ります。
でも今回は、もっとわかりやすい、ストレートな、明るくて楽しい作品を作りたい。
人にはあまり伝わらないことかもしれませんが、クリスチャンロックの表現として、僕は”Nabeshima”において、キリスト教の福音書の内容を、霊的なレイヤーにおいて表現したつもりです。
創造や律法からはじまり、ロックの降臨、そしてキリストの十字架、人間の肉体的な死を描いたと思っています。
でも、その後、キリストは復活して戻ってくるんですよね。
生きて戻ってくる。
だから、戻ってきて、皆で喜んでパーティーするところを、今度は描かないといけない。
たぶん、そこまでワンセットの内容だと思うんです。
だから、1980年代のポップで明るいハードロック、メタル、そのような音楽性をルーツとして持っている僕たちですから、あらためて、その原点に立ち戻りたい。
具体的に言えば、”Japan Metal Jesus”でやったような内容。
もっと戻って、”Japanese Pop”あたりでやったような内容の、わかりやすく、ストレートで、楽しい、そんな1980年代っぽいハードロックを、ここでもう一度、どかーん、と、やりたい。
そんなふうに思っています。
そして、もうひとつ言えば、肉体的に少しでも若いうちに、このはつらつとした内容の音楽を、もう一度表現してみたい。渋い内容の音楽は歳を取ってからでも出来ますが、まだ心の中に若さが少しでも残っているうちに、それを表現しておきたい。
そういう意味で、Coming Back Aliveっていうのはすごくポジティブで希望のあるタイトルなんじゃないかと考えています。そのタイトルで行くかどうかは、まだわからないけれど。
楽曲に関しては、2017年に作ったところから始まっています。
“Nabeshima”の楽曲を書いたのは、2014年から2016年にかけて。
で、その後に、自分の中で色々なものがリセットされて、空っぽになって。
その後に、空っぽの状態で書き始めたところから、この”Coming Back Alive”が始まっています。
その後、何年もかけて、僕の中では、アルバム3、4枚分くらいの、たぶん人生の中で時間いっぱいくらいの、人生の残り時間を考えると、もうこれ以上作れないよね、っていうところまで、すでに楽曲を僕は書いていますが。
それらの楽曲の中でも、ストレートで明るいハードロック、そういった作風の楽曲を集めて、一枚の作品を企画しました。
それでも、アルバム一枚、12曲に収まらないことがたくさんあるから、
たぶんその後に、「残り物」を表現するために、EPをもう一枚作ることになる。
実はそっちの方も、結構楽しみな内容なのですが。
それはまた、その時になればわかることなので。
でも書き記しておくとすれば、僕らは一時期、サイドプロジェクトとして「熱きリョウとジーザスモード」というバンドをやっていたけれど、そちらは伊万里音色とくらべて、もっとわかりやすいジャパニーズメタルだったけれど、その方向性を汲んだ、ジーザスモードの延長みたいな楽曲が、たくさんあるので、それを表現しておきたいのです。
振り返れば、今年はバンドとしては実に10年ぶりのアメリカ遠征、”The Extreme Tour 2022″を敢行し、そしてばっちり成功させたこと、それがひとつ達成できたことでありますが。
来年2023年は、まずはこの作品を作る。
それに取り組みたい。
そう思っています。
さて、出来るでしょうか。
神様の導きを信じたいと思っています。
お祈り感謝します。