メリークリスマス2022

 

 

日本のクリスチャンメタルバンド、Imari Tones (伊万里音色)より、メリークリスマス。

 

今年2022年は私たちにとって、とても祝福に溢れた一年でした。
EP “To Rome”のリリース、いくつかのミュージックビデオ、そしてバンドとして10年ぶりにアメリカをツアーしました。(The Extreme Tour 2022)

とても感謝することがたくさんあります。
そして、支えてくれた皆さんに本当に感謝しています。

バンドとしては、制作やツアーを通じて、良いチームワークで演奏し、バンドとしてよりまとまりが出て、楽しく活動できたことが何より感謝すべきであると思います。
海外ツアーを経験したことももちろんですが、ライブバンドとして大きく成長した、演奏やパフォーマンスの面で自分たちのアイデンティティを見つけることが出来た一年だったと思っています。

 

そしてクリスマスということで、海外向けの投稿では勿論書いていますが、この場でも日本語で書くとawkwardではありますが。
クリスマスというのは他でもなくイエス・キリストの降誕を祝うものです。
神であるイエス・キリストが、人となって、しかも貴族や王族といった身分ではなく、貧しい家庭に生まれ、質素な馬小屋で誕生した。
政治的あるいは軍事的な救世主ではなく、愛と許しを以て、当時のユダヤ人だけでなく、すべての人ためにこの地上にやってきた。
そして、そういったhumbleな立場で教えを説かれ、人類の救済のために自ら十字架にかかって犠牲となったという、
そういうキリスト教のお話なわけですが。

 

神がわざわざ人となって俺たちみんなのためにやってきたというのは、すげえawesomeなことであるわけです。
それによって俺たちはみんな自分の罪を許されたわけですから、めちゃくちゃ祝うべきことなわけですね。

 

とにもかくにも、クリスマスシーズンというのは、誰もが感謝で溢れるべき、厳しい現実は差し置いても、誰もが生きていること、そして純粋に神に感謝することができる時であると思います。

 

 

さて、そんでもって、12月24日に行ったライブ配信の報告です。

アーカイブはこれです。

これがYouTube。

これがFacebook。

 

 

セットリストはこんな感じでした。
Live Streaming Pop Song Night Because Christmas

Setlist
Shinryuの抜刀パフォーマンス
1. Faith Rider
2. Karma Flower
3. Precious
4. Not Of This World
Toneの即興ワーシップ
5. Crucified Boy
6. Love Is To Do Something No One Dares To Do
7. Testimony
悔い改めのポーズ
8. Repent

 

 

2021年にShinryu師範が加入して、バンドが新体制となって以来、僕らは何度かこういった配信ライブ、ストリーミングショウといったことをやってきました。
ちょっとしたミニ配信もあったと思いますが、ちゃんとやったものを数えると、今回で4回目の挑戦であったと思います。

今回は、たぶん視聴してくれた数の人で言えば、それほどは多くなかったかもしれませんが、
それでもYouTube、Facebook、Instagramと各プラットフォームで見てくれた人、それぞれの場所で愛のある熱心な応援コメントをくれた方々、そういったことを考えると、やはりやる意義はあったな、と、ささやかであっても手応えを感じています。

 

ロックバンドがライヴをやるにあたって、理想と現実っていうのはいつでもあると思います。
これが映画とか、フィクションの世界であれば、物事はもっと簡単に描かれるわけです。
町外れにいかしたベニュー、ないしはバーがあって。なぜか500人くらい入れるようなバーが。(日本じゃまず無理)
生活の中に音楽が溶け込むようにして、皆が仕事帰りにそこで飲んで、音楽を楽しんで。
なぜかみんなドレスアップしていて。ロックな世界観がそこにあって。
そしてバンドもいとも簡単に、最高の演奏をする。結成3ヶ月のローカルバンドのはずなのに、音響バランスも取れた完璧な演奏をする。(そもそもフィクションの世界では基本的に生演奏してない)

 

でも現実にはなかなかそうはいかないですよね。
現実の世界っていうのは、もっと生活とかいろんな苦労や事情にまみれていて、世界観もバラバラで、ロックが根付いているとはとても言いがたいし、ギターひとつとってもちゃんと鳴らすのは難しいわけです。チューニングだって狂うし。マイクだってハウリングする。演奏する方も、オーディエンスの方も、哀しいくらいに理想とは程遠い現実がそこにあるわけです。

 

そう思うと、まだまだ程遠いとはいっても、この一年半くらいで時々やってきた僕たちのこの配信ライブも、ある意味では、その理想に近づくための試みとしては意義があったかもしれない、と少し思います。
配信の技術的な問題から、サウンドも最高のクオリティとは言えないかもしれないし、画質も最低限のものに過ぎないけれど、それでもメッセージ性を詰め込んだ生演奏を、場所や時間の限界を超えて、求める人々に届けることが出来た。

 

ぶっちゃけ、今回でもそんなに大きな数字が取れているわけではないし、DIY方式でやっていますので、大変だし、今回で最後にしようかな、って思ったりもしますが。
でも、ロックバンドとして、世界に音を届けようとしているインディバンドとしては、確かに意義のある、手応えのあることだったように感じています。

今回やって、ちょっと疲れたので、もうしばらくはやりたくないなと思うけど、また「よし、やろう」って思えたら、その時はやってみたい。それが一年後であっても、二年後であっても。

その時に、技術的な問題がより改善されていたら、尚嬉しい。

 

今回やって、いくつか大変だったことというか。
やはり、MC、しゃべるのがawkwardだった。英語でしゃべるのが、やはりたどたどしく、もともと不器用でシャイであるので、僕もそうだしMarieもそうだけど。

だから、目の前に実際に人のいない配信ライブで、英語でメッセージを伝えるということは、やはり難しかった。どうしても気恥ずかしく、たどたどしくなってしまうところがあった。
これは体調もあるし、その時の心理状態もあるし、8月にやった時の方がスムーズだったかもしれない。

 

 

そして今回はひとつ、大ポカというのか、大失敗をしてしまった。
それは、メッセージ用に使うスケートボードを持ってくるのを忘れてしまった。
ライブの終盤で、”Jesus Loves You”(イエスはあなたを愛している)と書かれたスケートボードを掲げて、メッセージを伝えるパフォーマンスを、これまでも僕はときどき、行っていた。
そして、The Extreme Tourに参加して、僕はキリストの愛を伝えるということに、今まで以上に燃えていたので。

そのメッセージを伝えるための看板であるスケートボードを忘れてくるなんて、本当に自分でショックだった。
本当にすっかり忘れていた。
そのことに、演奏している最中に、やっと気付いたんだよね。

4曲目を演奏し終えるあたりで、はっと気付いて。
それで自分ですごいショックを受けて。一番大切なことなのに、それを忘れるなんて、どうやって大事なメッセージを伝えたらいいんだ、と思って、テンションがガタ落ちだった。
そのまま、すごい悔しい気持ちを抱えたままで最後まで演奏した。

 

結局、これも僕らのいつもの定番である「悔い改めのポーズ」をやって、最後の曲”Repent”を演奏したわけなんだけれど。スケートボードの代わりとして。

だから、色々とたどたどしかったところも含めて、ライブが終わった後は、僕はすごく落ち込んでいた。

 

でも、後からアーカイブを見て、演奏の出来を確認すると、演奏そのものはとても良い出来だったと言える。

後半は僕は心の中でショックを受けてテンション下がりまくりで、もう歌う気力もなくて、やっと演奏してる状態だったんだけど、なんとか元気な振りをして、がんばって飛び跳ねて歌っていたけど。
でも、かといって演奏そのもののクオリティは、なんとか維持していた感じだ。
前半は気持ち的にも絶好調だったしね。

 

だから、スケートボードパフォーマンスを見せられなかったのは残念だけれど。
そのことについては、「お約束のパフォーマンス」が出来なかったことについて、ソーシャルメディアで後から皆さんに謝ったけれど。

でも、演奏そのものは、トップノッチとは言わないまでも、かなり最上に近いものを提供できた。気持ち的に冷静だったぶん、演奏のミスは少なかったね(笑)
良いことを言えば、リズム隊、Shinryu師範のドラムは絶好調だったし、Marieのベースもいつも以上に安定していた。
そして、なんだかんだ、僕もawkwardで不器用ではあったにせよ、メッセージ性もしっかりと伝えるステージになっていたと思う。

 

結局のところ、見てくれた皆さんが喜んでくれれば、楽しんでくれれば、それが一番なわけで。
演奏そのものによってそういった価値のあるものを提供出来たのであれば、それが一番意義のあることだったと思う。
日本発のクリスチャンメタルバンドという、ユニークな立ち位置のバンドとして、他にはないもの、他にはないメッセージ性を提示できれば、それが価値だ。

 

サウンド面については、ライブ配信だとやはり音質に限界があるけれど、(設備の整ったライブハウスでちゃんとしたサウンドシステムを構築しない限りは)、それでもたとえば今回はYouTubeは、これまでとはまた違ったマイクを試してみた。
前回までは音楽配信用の某A社のUSBマイクを使っていたんだけど、今回はもうちょっと手間を惜しまず、普通にオーディオインターフェイスを持ち込んで、ペンシルマイクというのか、スモールダイアフラムのコンデンサーマイクを2本立てて収音した。YouTubeについてはね。(ちょっと荷物が増えるだけで、たいした手間ではないかもしれないが)

 

Facebookはスマホだかアプリだか、いい感じに音が加工されてしまっているので、音質的には微妙であっても、演奏についてはかなり「ごまかしのきく」音質になっていて、いいのかわるいのか、でもそれが放送ってことかな。

でもコンデンサーマイクを立てたYouTubeに関しては、音質はもうちょっと鮮明だけど、よくもわるくももう少しごまかしの少ない音になっているね。
そしてInstagramも、スマホを置いた場所の関係でギターは若干控えめだったけれど、結構良い音だったみたいだね。ただしモノラルだけど。

YouTubeに関しては前回はOBSのメーターを信じてメーター上の適正音量でやってみたら、すごく音声が小さかったから、今回は事前に検証した上で、時々オーバーロードするくらいでやってみたら、それでちょうどよかったね。OBSの音量メーターを真に受けなくていいみたいだ。

 

バンドのアンサンブルってことに関しては、短い時間の中でうまくEQを調節できたと思う。
時間帯を、どうしてもアメリカ大陸をターゲットにして設定しているんで、午前中からスタジオに入って、正午に演奏スタートってことになる。朝から短い時間で準備するのって、なかなか大変で。
早い時間帯からハイトーンでシャウトして歌わなきゃいけないっていうのももちろん大変なんだけど。

 

興味深いのは、やはりギターサウンドっていうのは、少なくともこういったハードロックのディストーションサウンドで、バンドアンサンブルで鳴らす場合には、やはり余計な低音をカットしていく方向性になるね。だからこそいい具合のローカットとか、ローエンドを効果的に調整できる機材は貴重になる。いつも一人でギターとかオーバードライブのペダルをあれこれ試している時には、「もっと低音が」とか言ってるんだけど、バンドで鳴らすと結局あんまり低音必要ないんだよね。結局オーバードライブでも、低音ばっさりカットしてるやつが良いってことになっちゃう。難しいね。
ただ、僕が2016年以来メインで使ってるShoals(オーバードライブ)は、低音ばっさりカットするけれど、メタル的なローエンドのパワーは残っていて、しかもそのローカット具合を絶妙に調整できるので、それが便利で使ってるのはあるね。

 

ギターアンプは、配信に使ったスタジオにSoldanoがあったので、それをレンタルして。
Soldanoでライブなんて贅沢だな、って思うけど、やっぱり良いよね。

Soldanoについては、MacBookの中に入っているNembriniのアンプシミュでかなり正確に挙動をシミュレート出来るし、また、僕はJetCityのCustom22を持っているけれど、それも基本的にはSoldanoがベースだから、やっぱり挙動が似てるしね。
Presenceの使い方や、BrightCapの影響があってGainでローカット具合も調整できるとか、いろいろコツはつかんでいるから、Soldanoに関しては使い方はかなり把握した感がある。基本的にSoldanoはハイファイでシャキっとした、どちらかといえばトレブリーなアンプだと認識しているけれど、今の自分には合っているね。かといって録音で使おうとは思わないけれど・・・

 

ギターに関しては、HamerのフライングVと迷ったけれど、結局、STRのLJ-2(我が家での愛称はRabid Cat)をまた使った。
結局、音に関してはいちばん幅広く汎用性があって機能的にも信頼性があるし。
あとは見た目っていうところだけど、Marieと一緒に相談したら、衣装の羽織と組み合わせてみると、結局フライングVよりも、むしろこの赤いレスポールの方が映えるという話になって。
曲目を考えても、DIY方式の配信ライヴっていう難しさ、環境の厳しさを考えても、このSTR(Sierra Series=高級バッカス)の基本性能の高さに助けられた面がある。

そして、この前もブログ記事を書いたけれど、このSTRも塗装はトップラッカー仕様なので、僕は髪の毛にはポマードをべったりと付けていたね。笑。昔ながらの植物性の整髪料をね。

 

曲目に関しては、あえてパワーのあるヘヴィメタルソングを封印して、メッセージ性のある、前向きな内容の「ポップソング」を中心に組んだセットだった。
これは、Shinryu師範の加入以来、バンドの性格として、わりとパワフルなヘヴィメタルソングに偏ってしまう傾向があったので、その反省として、素直な曲にもう一度取り組んでみたい、という狙いだった。
そして、クリスマスっていうオケージョンもあって、皆さんを励ますようなメッセージ性と優しさのある楽曲を届けたかった。
でも、たぶんなんとか課題はクリア出来たんじゃないかと思う。
MCが少々たどたどしかったとしても、肝心の音楽、曲を通じてメッセージが伝えることは、きっと出来たんじゃないかと思ってる。答えは見てくれた人の中にあるものだけど。

 

そして、Shinryu師範の加入以後では初めて、バンドとしてもすごく久しぶりに”Precious”を演奏したのは、やはり良かったね。
この曲は個人的にお気に入りで、いつも歌いながら、曲のメッセージに自分が励まされている。
このメンバーで演ることが出来てよかった。

 

そんなところかな。
さて、来年、さらに前進していきたいと思っています。

応援ありがとうございます。

 

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