USAツアー(主に南部)大成功ありがとう

 

さて、ようやく報告のブログを書くことが出来ます。(出来るのか?)

ソーシャルメディアには随時アップデートを投稿していましたが。

7月に、バンドとしては2年ぶりとなるアメリカ遠征(USAツアー)を行いました。
結果として、大成功と言っていいツアーとなりました。
本当に感謝で一杯です。

待っていてくれた人々にたくさん会う事が出来た。
新しい友人もたくさん作る事が出来た。
神様の導きによって、素晴らしい瞬間、愛で皆がつながる瞬間を、いくつも作り出す事が出来た。
これ以上ないくらいに大きな祝福を感じています。

 

アメリカ南部を再び訪れる事。これは僕たちにとって長年の宿題でした。

バンドとしてアメリカ南部を前回ツアーしたのは、実に2011年以来の事。
必ずまた戻って来る。それは皆さんとの約束であると同時に、自分の中で、色々な人々へ、また神さんとの約束でもありました。

過去に行ったツアーと比べれば、期間は比較的短い。
バンドとしての日程はたった18日。2週間半。
その中で、実に9本のライブをこなしました。
その中には、小さなライブもあれば、中くらいのライブもあれば、ちょっとだけ大きなライブもあった。
でも、そのどれもが成功と言っていい内容だった。
すべて勝利した。あるいは、大勝利と言ってもいい内容。

移動のスケジュールは非常にきついものだったけれど、無事にやり遂げる事が出来た。
本当に奇跡としか思えない。

 

振り返ると、僕たちImari Tones (伊万里音色)は、クリスチャンバンドとしての活動を始めて間もない頃、[Tone, Hassy, Jake]のラインナップの頃、2009年から2012年まで、4年連続でアメリカ遠征を行っていました。

なぜアメリカなのか。
海外ツアーをするとしても、メタルという意味ではヨーロッパの方がいいかもしれない。また、距離的に近いアジアの国に出向くのも理に適った事だ。

けれども僕らがアメリカになんだか縁があったのは、自分たちの音楽性が、いくつかの意味でアメリカンロックの影響を受け、バンドの性格としてかの国のカルチャーに親和性があった事、そして、なんだかんだ、日本に住む僕らにとって、アメリカはもっとも手っ取り早く、近い国であった、という事もあるだろうと思う。けれども、きっと、もっと深い理由もある。歴史的な理由であるとか、精神的、魂の中にある何らかの理由がきっとあったように感じている。それは例えば、逆から見れば、ジミ・ヘンドリクスが東洋の文化に憧れ、晩年のステージで日本の着物を意識した衣装を着ていたのと同じ部分から来る理由だろう。

 

2012年にバンドとして最後にアメリカをツアーして以来、(その時はThe Extreme Tourの一部として西海岸をツアーしたのだが)、僕たちは長いことかの国を訪れる機会を持たなかった。

それは、ひとつ大きな理由としては、そのThe Extreme Tourを日本でやりたい、という事を言われ、僕たちはその事を自分たちに課されたチャレンジであると受け取った。そして神様からの使命であると受け取った。

だから、アメリカに出向くのではなく、そのクリスチャンロックのツアーを日本で行う事に注力した。また自分たちの祖国である日本で、やはりクリスチャンロックを鳴らし、キリストの福音を「鳴らし」「伝えたい」その事に向き合った。

そしてまた同時に、音楽的にも、自分たちの祖国である日本という事のルーツに向き合った。(その結果が、日本の歴史をテーマにしたコンセプトアルバム”Jesus Wind”であり、また日本の伝統文化を基としたアルバム”Nabeshima”であった。)

また[Tone, Hassy, Jake]のラインナップで活動した10年間は、実りの多いものであったが、後半の5年間は我慢と忍耐の年月でもあった。様々な事情、状況によって、積極的なライブ活動や、ツアーといったものが出来なかった。

 

だが、2021年にドラマーのShinryu師範が加入して以来、バンドとしてのImari Tonesの活動は非常にアクティブに、前向きなものとなった。

だから僕たちは、2022年、バンドとしては実に10年ぶりに、アメリカをツアーした。それは、その件の、過去につながりのあったThe Extreme Tourへの参加である。
そのツアーは非常に充実したものとなり、大成功と言える祝福されたものとなった。

昨年、2023年はレコーディング制作、すなわち新しい作品、新しいアルバムの制作に注力すると決めていた。しかし火事に見舞われるというアクシデントがあった。そもそも命が助かっただけでも奇跡だった。音楽活動が出来るかどうか、それもわからなかった。けれど、皆さんにご支援いただき、様々な人に助けていただき、僕たちはレコーディングを完遂する事が出来た。本当に奇跡だ。そして「麻生キリスト教会」に導かれる事となり、そこで様々な出会いがあり、僕たちにとっては新しい出発となった。

 

そして2024年。
こうしてもう一度、アメリカ遠征が出来た事は奇跡的だ。

今回、アメリカ南部を訪れる事、それはなんとしてもそれはやらなければならない宿題だった。

今回は、The Extreme Tourに乗っかるのではなく、完全にインディペンデントなツアーである。
2022年の時は、The Extreme Tourというクリスチャンミュージックのツアーに乗っかったので、自分たちでショウをブッキングする必要は無かった。また旅の計画もツアースタッフの皆さんに任せる事が出来た。

だが今回は、すべてを自分たちでやらなければならない。
果たして2024年という今この時代に、僕らのようなしがないインディバンドが、アメリカにおいてツアーする事が可能なのか。それは果たして成立するのか。

時代は大きく変わっている。
ミュージックシーン、ロックシーン、そしてインディミュージックを巡る状況も、10年前とは大きく変わっている。
ロックというものは基本的に衰退し、文字通りの意味で死んでいっており、そして社会状況、経済状況を見ても、ロックバンドを巡る状況は悪化の一途を辿っている。

だから、難しいだろうと思っていた。
少しでも、何かがやれればそれでいいと思っていた。
ひとつでもふたつでも、たとえきちんとしたブッキングでなくても、たったひとりのためであっても、これをやろうと思っていた。

 

だが、蓋を開けてみれば。
ブッキングは上手くいき、大中小、バラエティに富んだ内容でショウをブックする事が出来て、たった2週間半で9本のライブを行う事が出来た。

そして、終わってみれば。
過去最高、これまでに行ったアメリカ遠征の中でも、最も充実した内容と言えるものとなった。
すべてのショウで観客をぶっ飛ばし、また、僕たち目当てのお客さんもきっちり来てくれて、物販もガンガン売れて、各所でサイン攻め、写真攻めとなり、ハッピネスとエキサイトメント、そして神の愛のメッセージを、人々と共有したのだ。

 

まず、ショウが一本も飛ばなかった。
過去の経験から言っても、アメリカ、というか、外国にはよくある事、という点から言っても、ショウが一本もキャンセルにならなかった事に驚いた。(日本では当たり前の事だが)
というか、もともと8本プラス「ワークショップ」という話だったのに、一本増えて9本のライブをやる事になったのだ。(そこにはちょっと面白いエピソードがある)

 

そして、移動の問題。
今回、ツアーを一緒に計画、支援、そして一緒に回るパートナーとして活躍してくれたFunky Sunday PartyことScott Edward Jones。
そのScottの助力無くして今回のツアーは成立しなかった訳だが、彼がペンシルベニア州在住ゆえ、僕ら日本チームはアメリカ入りは、ニューヨークから入って国内線でCleveland Ohioへ飛ぶという計画。そこから、なんとクレイジーな事に、車でまずテキサスへ一路向かうという、なんでそんなあり得ない長距離の移動をせねばならんのだ、という移動プランだった。

18日という限られた日程の中で。
ペンシルバニアからテキサス。テキサスからテネシー。テネシーからペンシルバニア、という、しかもその移動を一日ないしは二日で駆け抜けるという、無謀極まりないドライブが、少なくとも3回は発生した。

そのクレイジーな移動を、大きなトラブル無く無事にやり遂げ、そして事故に会う事なく、無事にツアーを終えて日本に帰る事が出来た事。正直驚いている。
ドライブひとつとっても、危ない瞬間はいくつもあった。

 

機材関係、車の呼称、宿泊関係、人間同士の問題。
それらのトラブルもまた、いくつも発生していた。
だが、それらが深刻な問題にはならず、すべて、なんとかかろうじて乗り越えて全日程をつつがなく終える事が出来た。

はっきり言って驚いている。

 

一例を挙げよう。
今回、移動はスコットの車で行った。いわゆるピックアップトラックとは違う種類かもしれないが、大きめのトラックだかSUVだかそういう車種だ。そこにありったけの機材と、4人の人間、1匹の犬が乗り込んで移動する。

しかし、旅の途中で、タイヤの空気が抜ける(パンクする)という問題が発生した。
最後には数時間おきにガススタンドで空気を入ながら走る(空気が有料というのも笑ったが)という状況にも陥ったが、不思議な事に長距離ドライブをしている時には、タイヤの空気は抜けなかった。南部の日程を終えて、ペンシルバニアに戻り、スコットの自宅に辿り着いた時。その翌朝には、タイヤは完全に空気が抜けてパンクしたのだ。なぜ、ドライブ中にはパンクせず、長距離ドライブを終えて、スコットの地元に戻ってから空気が抜けたのか。(そして、その後には対処出来たのだ。そしてペンシルバニア、オハイオでの終盤のライブを無事にやることが出来た。)
まさにそれは、Divine Providenceという言葉を使いたくなる出来事であった。

 

またクレイジーな移動スケジュールをこなした訳だが、ドライブ中の大きな事故は幸い無かった訳だが、その前後の飛行機の国内線での移動において、結構なトラブルに見舞われた。
昨今はアメリカの飛行機の運行事情も不安定であまりあてにはならないようだ。ニューヨーク(LaGuardia)からクリーブランドオハイオに飛ぶ筈が、国内線が度重なるディレイの後にキャンセルとなり、振り替えた筈の飛行機も相当な遅れとなった。当然空港で一夜を過ごす事となった。行き先はPittsburgh PAに変更となったが、何度もしつこく航空会社スタッフに確認したにも関わらず、預け入れた荷物の中で、僕のギターだけが間違ってCleveland OHへと運ばれた。スタッフの対応はこれ以上ないくらいにグダグダであった。(外国はそんなものだよね)
楽器は替えの効かないものであり、またスケジュール的にも待つ余裕など無いので、結局僕たちは遠回りしてPittsburgh PAからCleveland OHまで、車を走らせてギターを取りに行ったのである。(ちなみに帰りの国内線もやはり遅れた)

 

しかし、そういったトラブルはたくさん発生したが、それらはすべて乗り越える事が可能だった。
乗り越えてツアーを成功させた。

 

ブッキングの問題だけではない。
移動の問題。車の問題。ガソリン代の問題。宿泊の問題。
現在アメリカを襲っている物価高の問題。

それらの困難がいくつも立ちはだかっていた。

けれども、それらはすべて、解決された。
金銭面も、各方面からご支援いただき、また、物販も順調(すごく順調)に売れた事で、心配していたガソリン代もカバー出来た。

 

僕たちクリスチャン、キリスト者、クリスチャンバンドの仲間、ビリーバー、The Extreme Tourの関係者。
皆が言っている。いつも言っているやつだ。
神の国とその義をまず第一に求めるのであれば。
神を信じて、一歩を踏み出せば、神は答えてくれる。必要なものは、必ず与えられる。

僕らは半信半疑で、とにかく踏み出した。
そしてまた、今回もまた、神はやはり答えてくれたのだ。
必要なだけ、そして必要な祝福と出会いと、ささやかではあるが過分な程の成功を、神はやはり用意してくれた。

小規模なクラブでのショウ。名のあるメタルのベニューでのショウ。DIYのイベント。教会でのコンサート。バックヤードパーティー(裏庭)での演奏なんてものもあった。そのすべてが特別なものだった。

 

今回、テキサス州ダラスにおいて、日本人教会であるICC Dallasを訪れた。そこは、僕たちがクリスチャンメタルを始めたばかりの頃、2009年に、TakとMarieが洗礼を受けた場所だ。その教会をふたたび訪れる事には大きな意味があった。

Houston Texasでは、実にインディーズ的なDIYベニューであるSuper Happy Fun Landにて演奏した。話せば長くなるが、実はImari Tonesは過去にこの場所で2度演奏している。妙な縁がある場所なのだ。多くの日本のバンドが演奏した歴史のある場所でもある。その場所で、かつての友達、クリスチャンメタルのラジオMidnight Metal MonasteryをやっているDavid、そして一昨年にThe Extreme Tourで知り合った仲間であるFilthy Ragsとも再会、もちろんFunky Sunday PartyことScottも一緒になり、実にハッピーで意義のあるReunionのライブイベントとなった。クリスチャンロッカーが集まって、その思い出深いHoustonのベニューで演奏出来た事は大きな祝福だった。(そして暑かった!!)

Chattanooga Tennesseeにおいて、これもハッピーな再会の場となった。日本人ゴスペルロック/ポップ/ブルースデュオである”Ko And Saori”と共にイベントを行った。彼らとは以前から様々なつながりがある。こうして一緒にライブイベントを行う、それが実現してとても嬉しく思う。

そして今回のツアーを陰で、時には表舞台で、支えてくれたFunky Sunday PartyことScottにはお礼を言わなければならない。先程も書いたように、彼の手助け、そして支援無しには今回のツアーは出来なかった。彼もまた、色々な問題を抱えていて、ツアーが進行する中で数多の問題が生じた。しかし、共に協力し、助け合って、それらをすべて乗り越えた。彼自身の車だったから、自分が運転すると言い張ったのも彼であったが、あり得ない程のクレイジーな長距離ドライブを成し遂げてくれたのは彼だ。そんなScottと一緒に旅をする事が出来たのも間違いなく大きな祝福であり、天の恵みであった。(そして彼の愛犬であるWillyも)

 

すべてのショウがハイライトであったと言っていい。
Dallas、Houston、Austin、San Antonio(ついに訪れる事が出来たサンアントニオ!!)、Chattanooga TN、Erie PA (バックヤードパーティーもやった!!)、そして最後ぎりぎりの日程で行ったBowling Green OH。

訪れたすべての町で、ファンの皆様、そして素晴らしい人々に出会った。僕らの演奏は大好評となり、南部の日程を終える前にはすでにTシャツが売り切れてしまった。(とはいえ、CDは残っていた。時代の流れと言える。)

そして、すべてのショウにおいて、何らかの形で、写真、映像、録音が記録として残っている。

演奏の出来は良かったと言っていい。
見に来てくれたファンの皆様、観客に対して、最高のものを提供出来たと言える。

 

18日間の旅路は、アメリカの基準では短いツアーだと言える。(日本のバンドとしては決して短くはないのだが。) けれども、結果として今までにやった中でも最高のツアーと言えるものとなった。
とても充実し、祝福を感じている。感謝の気持ちで一杯だ。

 

振り返ると、一年前、僕たちは困難な状況にあった。TakとMarieの住んでいたアパートにおいて火事が発生し、僕たちは突然住む場所を失った。命が助かっただけでも奇跡であり、音楽を続けられるかどうかもわからなかった。けれども、ファンの皆さんから大きなご支援を頂き、そして僕たちはレコーディングをやり遂げて新しいアルバムを作る事が出来た。(Coming Back Aliveというタイトル。年内、いや来年早々のリリースとなるだろうか?)

皆さんのご支援によって、僕たちはロックし続ける事が出来て、こうして今ふたたびアメリカでのツアーを成し遂げる事が出来た。これ以上感謝できないくらいの感謝でいっぱいです。

 

これは、世間から見れば、それでもインディーズ規模の小さな成功かもしれない。商業的な数字だけを見れば、これはほんの小さな成功に過ぎない。けれども、現実にはもっと大きなものがある。祝福、愛、信仰、友情、人との絆、メッセージ、そして希望。これらのものには数字には出来ない価値があり、それは果てしなく続いていくものだ。僕たちの成功を、人間の基準で測る事は出来ない。特に君が芸術家で、そのすべてを神に捧げようと決意しているのならば。僕たちの成功は天にこそあるのだから。

きっと僕たちはこのツアーを通じ、友人やファンの皆さんに、天国のメッセージを届ける事が出来ただろうと信じている。

 

ちょこっと聖書でも引用してみよう。

ルカの福音書 17:20-21
ファリサイ派の人々が、神の国はいつ来るのかと尋ねたので、イエスは答えて言われた。「神の国は、見える形では来ない。『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」

 

日本に戻ってから、私たちは名古屋でもう一本、重要なライブをやった。(著名なメタルバンドと共演したのだった。) そのショウもやはり祝福に溢れたものとなり良い演奏をすることが出来た。それは僕たちにとってはツアーの10本目と言えるライブだった。(実際、ドラマーのShinryu師範はFunky Sunday Partyと一緒にアメリカに余計に滞在していたので、帰国してわずか二日後のライブだった。) アメリカツアーの締めくくりが名古屋というのは不思議な感じだったが、尾張名古屋でツアーの終わり、とでも言っておこうか。

それが終わったからこそ、今こうして、やっと振り返り、記事を書くことが出来ている。(日本語ブログは最後になったけど)

 

ツアーの様子は、ソーシャルメディアのページに随時アップしていた。それを見て楽しんでくれていただろうと思う。僕たちは、これからゆっくりと、振り返りのRecapの投稿や、写真やビデオをアップしていくつもりだ。

けれども、ひとまずは休ませてほしい。しばらくの間。
ちょっとした充電の期間が必要だ。

このページには、ひとまず、スマホでざっくりと適当に作ってしまったコラージュの写真を載せておくことにする。すべての写真をまんべんなく使えたわけではないけれど、雰囲気はたぶん伝わるだろう。

 

本当にありがとう。
God is good! (神様は良いお方だ)
神さんは、必ず君の祈りに答えてくれるよ。
これは僕らのtestimony(証、証言)だ。
だからロックし続けよう。
ジーザスのためにロックするんだ!!

Tak / Imari Tones (Japan)

 

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