Japanoramaインタビュー

最近、Japanoramaというポッドキャストでインタビューを受けました。オーストラリアのJasonさんという日本を愛する人物がやっているポッドキャストです。

こちらで聞くことが出来ますが、私の英語は拙いながら、結構興味深い内容を話したので、なんとなく大雑把に日本語訳してここに記録しておきたいと思います。あくまで大雑把な内容です。

ちなみに、僕は英語で名乗るとだいたいTakと呼ばれることになりますが、この時はJasonさんは、日本の親しい友人がそうするようにToneさんと呼んでくれたのがちょっと嬉しかったですね。

 

 

 

Jason:
本日は、日本のクリスチャンバンド、Imari TonesのToneさんをお迎えしています。

Tone:
こんにちわ。

Jason:
Toneさんは今日本にいて、私はオーストラリアのシドニーにいます。お話を聞くのが楽しみです。始めましょう。

Tone:
よろしくおねがいします。

Jason:
Toneさん、今日は参加してくれてありがとう。このバンドはとてもユニークで、日本のクリスチャンメタルです。3パートに分けて聞いていきましょう。日本、音楽、信仰です。
日本ではハードロックはとても人気がありますね。タワーレコードもあるし、私が高校の頃に聞いていたバンドが今でも支持されているのを見るのは嬉しいです。また日本はLoudness、X Japan、Babymetalといった人気バンドを輩出してきました。なので、興味があります。どのような影響を受けて、あなたは自分のサウンドを構築していったのですか?

Tone:
音楽的な影響ですね。それはいくつかの面があります。ひとつは1980年代のヘヴィメタル、ハードロックです。それはVan Halenとか、Judas Priest、Ozzy Osbourneとか。今ではクラシックメタルとか、クラシックロックとか呼ばれている、1970年代のLed Zeppelinとか。それがまずはひとつありますね。僕はVan Halenの大ファンです。
どう思われるかわかりませんが、僕は1990年代のキッズでして、90年代のティーンエイジャーでした。その頃にオルタナティブロックが流行っていて、私はブリットポップの大ファンでした。それらの影響をとても受けています。90年代のヒップホップも少し影響があります。
また、2000年代のガレージロック、インディロック、ちょっとしたエレクトロニックロックなどにも影響を受けています。それらの音楽も好きです。
もうひとつの大きな要素は、西洋の音楽と日本の音楽の両方に影響を受けている。いくつかの日本のアーティストにはとても大きな影響を受けています。説明は難しいですが、とても大好きな日本のミュージシャンがいます。僕にとってそれはとても大切なことなのです。

Jason:
それは具体的に誰か教えてくれますか。とても興味があります。

Tone:
説明するのは難しいんだけど、たとえば1970年代を見ると、ユーミンがいました。当時はまだ荒井由実と呼ばれていました。バックで演奏していたキャラメルママというバンドがいて、それは基本的にはっぴいえんどの流れを組んでいます。そのはっぴいえんどのような日本の1970年代のクラシックロック。そういった音楽がとても好きです。特にユーミンの1970年、まだ荒井由実だった頃が好きで、インスピレーションがとても純粋なのです。
1980年代を見れば、日本には素晴らしいヘヴィメタルバンドがいて、ラウドネス、そしてアンセムというバンドがいて、どれも素晴らしい。そして僕はアースシェイカーの大ファンです。彼らの音楽はとても日本的で、西洋の音楽とはメロディ的にとても違っている。もちろん日本語で歌っている。
もし1990年代についてであれば、それはポップミュージックだけど、熊谷幸子さんの大ファンでした。知る人ぞ知るアーティストだけど、ユーミンと同じ系統のアーティストで、素晴らしいソングライターです。僕は大ファンです。
2000年代を見れば、bloodthirsty butchersというオルタナティブロックバンドがいて、僕は大ファンでした。とても特別なバンドで、とてもユニーク、そしてとても日本的なバンドです。彼らは素晴らしいです。
そういったとても特別なバンドが日本にはいました。とても尊敬していて、ビッグなバンドでは必ずしもなくても、とても特別なミュージシャンがたくさんいて、僕はとても大きな影響を受けました。

Jason:
教えてくれてありがとう。日本のロックの歴史を調べて、メモをとり、見ていきたいと思っています。とても興味深い。Loudnessについて話すと、高校の頃、当時インターネットはなくて、カセットテープを聞いていました。色々なアーティストが入ったテープ。その中にLoudnessが入っていて、それでLoudnessのファンになりました。Van Halenも素晴らしい。私はシドニーでVan Halenを一度見ました。エディがプレイするのを見る事が出来た事は、ロックの歴史を目撃する意味で素晴らしい事でした。
そういったトラディショナルなメタルの要素と、自分のユニークな要素を、どのように組み合わせていますか?

Tone:
ソングライティングのことですね?

Jason:
そうです。創作の過程について教えてください。

Tone:
この答えが良いかわからないけれど、曲を書くときは、たいていは僕は考えたりしません。インスピレーションが来て、それを書き留めるだけです。なので、そういった質問に関しては、短く答えるのであれば、「わからない」という答えになります。
インスピレーションを書き留めるだけです。僕はギターを弾きますが、僕自身のフィルターを通るので、僕のカラーがそこで足されます。
けれど基本的にはインスピレーションを書き留めるだけです。なので結果については考えません。大抵は音楽を先に書いて、歌詞は後です。時にはインスピレーションが来て歌詞を書くこともありますが、大抵は後で言葉を考えて、曲に合うメッセージを考えます。音楽の中にはスピリチュアルメッセージがあるので、それを翻訳して、それを歌詞の中に盛り込むように努力します。日本語であれ英語であれ。これでわかるでしょうか?

Jason:
インスピレーションということが出ましたが、それは信仰ということにはどのように関わっていますか?

Tone:
僕はティーンエイジャーだった頃、たぶん16歳の時から曲を書いています。それ以来、インスピレーションがずっと来ていて、ノンストップです。僕はそれが止まってくれたらよかったと思います。なぜならそれはとても大変な事だから。クレイジーです。気が狂いそうです。16歳の頃から、音楽的なインスピレーションがずっと来続けていて、基本的にそれが僕の神様との会話でした。スピリチュアルな情報が上からやってきて、当時僕はクリスチャンではなかったけど、けれども神様と会話をしていた。クリスチャンになった時に、すぐに神様を信じる事が出来た理由のひとつです。それは僕にとっては自然なことでした。ああ、神様をずっと知っていた、けれどその名前はジーザスなんだ、という感じ。とても自然で、聖書を読んでもすべて筋が通っていた。
スピリチュアルな会話、情報が上からやってきて、それを書き留めて曲にするという感じ。だから僕は最初の曲を書いた時から、神様と会話をして、神様を信じていたと思う。それを信仰と呼ぶことが出来るのではないかと思う。

Jason:
わお、ありがとう。ライブパフォーマンスについて聞きたい。アメリカのツアーから戻ってきたと思うけど、ヘヴィメタルのパフォーマンスと、クリスチャンの信仰とどのように組み合わせていますか?

Tone:
僕たちはいつもそのようなパフォーマンスをしていて、3人のスリーピースのバンドだけど、「さあ、これを聞いて悔い改めよ」というリペントポーズのパフォーマンスをやっている。「こいつを聞いて悔い改めよ」とポーズをしています。
そういったパフォーマンスをショウの中でいくつもやっている。「ジーザスラブズユー」って叫んだり、「ジーザスラブズユー」と書いてあるスケートボードを掲げたりする。そしてイエスが十字架で僕たちの罪のために死んだということを説明したり。救いということについて。
面白いのは、僕たちは信仰やメッセージについてとってもストレートだ。僕たちの歌詞もとてもストレート、信仰やイエスについて歌っている。それは僕の英語のスキルが限られているので、そうするしか選択肢がないからだ。シンプルな歌詞で、ストレートにイエスのメッセージを歌うことになる。だから曲も、RepentとかRedemptionとかJesus Trainとか、ストレートなもので、誰が見てもクリスチャンバンドだということがわかると思う。
Jee-Youという曲があって、日本語で「自由」ということだけど、それはJesus Loves Youということで、それを省略すると自由になる。だから自由というのは、あなたと神との間にあるんだ、というパフォーマンスをする。
面白いのは、先月僕らはアメリカで演奏したけど、アメリカでこのフリーダムとか信仰とかについて話すけど、それはアメリカの伝統的な価値観で、僕らは日本のバンドなのに、アメリカの価値観について語っているので、面白い状況だなと思う。

Jason:
Toneさん、あなたの英語はとても上手だと思います。(おそらく意味が通じなかったと思われる。) クリスチャンの要素と、ヘヴィメタルの要素と、オリジナルポーズをやっているのを見ると、とても日本的だと思います。3つの要素がひとつになっています。Repent poseなどは、日本らしいパフォーマンスです。
あなたの音楽は、どのように進化してきましたか。そしてここから先はどのように進化しますか。

Tone:
最近は、僕たちは日本の伝統的な要素を取り入れていて、ヘヴィメタルと、日本の伝統音楽を融合する方向性に進んでいます。2021年にリリースしたNabeshimaアルバムでは、日本の伝統音楽に影響された曲をいくつもやっています。それは、特に日本ではクリスチャンメタルと聞くと、西洋の賛美歌などを思い浮かべるので、けれど僕たちは日本のバンドなので、それはやりたくなかった。もっとネイティブな、オリジナルな日本の形で、神を賛美したかった。日本の文化にもとづいたクリスチャンメタルを演奏したかった。これは、Japanese Traditional Christian Metalです。僕らはそういう方向性に進んでいます。
けれども面白い事に、もうすぐ新しいアルバムをリリースするけど、そのアルバムは日本の伝統音楽ではありません。それは、もう一枚だけ、Van Halenみたいな80年代みたいなストレートで楽しい作品を作っておきたかったから。でもその後は、僕らは日本の伝統音楽の方向性を進むと思います。

Jason:
伝統的なスタイルというと、太鼓を使ったりするのですか?

Tone:
説明するのは難しいけど、音階などについて、フレーバーについてです。
もしスケールについて言うならば、琴や三味線で使われるような、古今調子、平調子、雲井調子などをよく使うし、そういった日本の音階を曲で使う。この時点では、太鼓を使ったりはしない。楽器ということで言えば。でも将来的には、三味線を使ったワーシップアルバムを作りたいと思っている。けれど、僕たちは普通のロックバンドの楽器編成でも、ギター、ベース、ドラムと、それで日本のフレーバーのクリスチャンメタルをやれると思っている。ギターサウンドや、リズムや、色々なことを言えるけど。それらは西洋のものとは違うから。僕は日本製のギターを使うのが好きだし、説明するのは難しいけれど、日本のスピリットや文化があって、それを音楽で表現したいと思っています。サウンドやリズムで。

Jason:
ギターについて話しましょう。インスタグラムでWhite Graceギターについて書いていたけど、それについて教えてください。それは東京のギターストリートで手に入れたのですか?

Tone:
Tokyo Guitar Street? それは御茶ノ水のことでしょう?
Tokyo Guitar Streetというのは、きっと観光客のための名前ですね。日本で話していて、そういう呼び方を聞いた事がないから。僕らは単に御茶ノ水と呼びます。
東京にはたくさんの楽器屋さんがある。必ずしも御茶ノ水に行く必要はない。御茶ノ水でギターを手に入れたこともあるけれど。このWhite Graceは別のところで去年手に入れました。そのギターは、クレイジーな見た目で、1980年代っぽい見た目で、Van Halenとかヘアメタルみたいなルックスです。僕は1990年代の少年だけど、1980年代の音楽の大ファンだったから、まさにティーンエイジャーの頃の気持ちです。偶然だけど、僕の最初のギター、14歳の頃にギターを始めたけれど、その最初のギター、日本製のJacksonだったけど、それにテープを貼って、それを引き裂いて、ギターをぐちゃぐちゃにして、ペイントしてステッカーを貼って、誰もがそうしたようにEddie Van Halenみたいなギターにしたかった。偶然にもこのWhite Graceは、その僕の最初のギターにそっくりな見た目になった。白いギターで、赤いペイントがあって、十字架のサインがあって、1980年代のヘアメタルのギターみたいに。白いギターだけど、クリスチャンのキリストの受難を表現しようと、白いボディはイエスの罪の無い清さを、そして赤いペイントを振り撒いて、それは私たちのために十字架で流されたイエスの血を表す、そして十字架を書いて、そしてヘッドにはxを描いて茨の冠を描いた。なのでそれはクリスチャンメタルを演奏するためのジーザスギターになった。そしてそれは1980年代のヘアメタルみたいな見た目になった。なのでとても満足しています。

Jason:
ありがとう。ではここでもう少し深く掘り下げて。
個人的な信仰の旅について話してもらえますか。どのように信仰に導かれましたか。

Tone:
僕はいつも音楽やアートの向こう側に何らかのスピリチュアルな真実を探していました。ロックの中にスピリチュアルな真実を求めていました。ロックは神様からの贈り物だと信じている。ロックミュージックを通じて、イエスを見つける事が出来ると信じている。ロックミュージックは、精神的でありつつ肉体的で、神様からの贈り物で、それは私たちがイエスを見つけるのを助けてくれると感じている。
神様は僕の人生の中でいくつも種を撒いていた。基本的には、それは精神的であるとともに、音楽的な旅だった。僕は音楽を通じて導かれたと言える。僕は神様と音楽を通じて会話をしていたから。僕は成功するために音楽を始めたわけではない。ロックスターになりたいわけではなかった。そういうものは信じていなかった。僕はティーンエイジャーの頃は法律家になりたかった。けれどもとある理由によって、その夢は叶わなかった。理由は説明はしないけれど。ミュージシャンや、キッズは、特に昔の時代には、ロックスターになりたい、という人が多かったけれど、僕はロックスターにはなりたくなかった。別にミュージシャンになどなりたくなかった。けれどどういったわけか、音楽を作り始めて、たった一人で始め、そしてそれはやがてバンドになったけど。でも音楽の向こうに理由や、真実を探していた。2007年の12月に、クリスチャンシンガーソングライター、ゴスペルミュージシャンを見た。その人は萩原ゆたかさんという人で、ミクタムというゴスペルミュージックのレーベルで働いていた方だった。だから本物のゴスペルミュージシャンだ。彼女の演奏を見て、たとえはっきり言わなかったとしても、それが神様のために演奏しているのだとわかった。そして僕はそれに心を動かされて、それが僕が探していた真実だという事がわかった。
僕はその方と知り合って、横浜の教会を紹介してもらって、聖書をもらって、そして聖書を読むと、特に新約聖書のゴスペルを読むと、ジーザスの言動はとてもロックンロールだったので、僕は納得した。ジーザスは地球最初のロックンローラーで、いちばん偉大なロックンローラーだ。だから僕はジーザスに付いていこうと決めて、自分の音楽をイエスに捧げようと決めた。
だいたいそんな感じだ。もっと長く話す事も出来るけど。

Jason:
個人的なことをシェアしてくれてありがとう。日本でクリスチャンメタルをやっているのはとてもユニークだ。
クリスチャンになる前にも神様と会話をしていたわけだね。聖書のジーザスを読んで、神様は遠くにいるという人もいるけれど、あなたにとって神様はもっと近くて、個人的に近い、親密な個人的な存在だと言えますか? 神様は遠い存在ではなく、個人的な救い主のジーザスだと思いますか?

Tone:
僕にとっては、神様は毎日の日用品のようなものです。もちろん神は特別で、世界で一番特別だけど。僕にとっては毎日使うもので、毎日神様は僕を助けてくれるし、音楽があるから毎日のように会話をするし、ライブで演奏する時も、曲を書く時も、レコーディングの時も、いつも神様からの助けを得て、精神的に神様とやりとりしている。ミュージシャンだから音楽を通じてが多い。けれど、僕にとっては神は毎日使うのもので、特別な日とか日曜だけではなく、いつもそこにあるものです。僕たちのバンドにはTestimonyという曲があって、2009年にクリスチャンバンドになって間もない頃に書いた曲だけど、その曲の歌詞では、なんだっけ、「僕はジョン・レノンはただの有名な人だと思っていたけど、今ではいちばんの親しい親友だ、同じ事が僕と神様との間にも起こった」というものだ。少年の頃、音楽を聞く前は、ジョン・レノン、ビートルズというのは、誰でもなかった。有名人だけど、自分とは関係なかった。けれどロックを聞き始めると、ジョン・レノンはとても近しい、とても個人的な、音楽を通じてよく知っている、心に近い存在になった。音楽を通じて、そういった事が起きた。イエスにも同じ事が言える。日本で育つと、イエスキリストは名前は知っているけれど、どういう人だか知らない。けれど聖書を読んで、個人的に彼と会うと、もう他人ではなくて、いちばん大切な、いちばん心に近しい人になる。彼はこんなに僕を愛してくれている。ジョン・レノン、ビートルズを引き合いに出すのはおかしいと思われるかもしれないけど、音楽が、ロックミュージックが導いてくれたということなんだ。真実に、ジーザスに。だからこのように歌詞で引用した。僕と神様の間にそういうことが起きた、ということを歌った。その曲を今でもライブで演奏しているよ。

Jason:
悔い改めのポーズや、white graceギターについての話とかぶるけど、クリスチャンのメッセージでいちばん伝えたい事はどういうものですか?

Tone:
いちばん大切なメッセージは、愛、神は愛ということ。イエスは十字架で死んでくれて、その十字架が救済だということ。イエスが真実だということ。イエス、十字架、救済。それが真実。唯一の真実。たぶん世界でただひとつの真実。ロックミュージックの中には愛があると信じている。僕はその愛を、Van Halenの音楽にも感じていた。僕が少年だった頃は1990年代で、そういった80年代のヘアメタルの音楽は当時すでに流行遅れだったけど、けれどVan Halenを聞いたら、愛と喜びを感じて、説明できなかった。同じ喜びや愛を、いくつかのワーシップミュージックでも感じる事ができる。愛、喜び、自由、そういったものがロックミュージックにはあって、それは神様から来ているものだと信じている。
キリスト教で美しいのは、歴史を見たり、聖書を読むと、難しくて、長くて、神学や、言語や、歴史を学ばなくてはならない。正直、僕はそこは詳しくない。ミュージシャンだから。けれど、イエスはあなたを愛してくれて、あなたのために十字架で死んでくれて、僕たちの罪をあがなってくれた。それはとてもシンプルだ。実際に理解するのは難しいけど。信じるってことは説明が難しいから。でも、イエスは十字架を背負った、イエスはあなたを愛している、それは美しい。富士山のようなものだといつも思う。富士山に近づいて登る事も出来る。学者なら、土壌とか火山とか、石を調べたり、歴史や年代についても調査をすることが出来る。けれど、遠くから富士山を一目見れば、素晴らしい、偉大だ、美しい、と感動する。キリスト教も同じだと思う。イエスはあなたを愛している、イエスはあなたのために死んだ、それは美しい。それは富士山のように、一目見れば感動する。そういった愛、そういった感動を、オーディエンスに伝えたい。これでわかるだろうか。

Jason:
もちろんわかります。私がティーンエイジャーの時に、Stryperというバンドがいましたが、彼らは有名になってメインストリームで成功したけど、クリスチャンのコミュニティから批判され、同時に音楽のコミュニティからも批判されるという状況があった。日本のクリスチャンメタルバンドとして、そういった状況を体験しましたか?

Tone:
日本ではキリスト教はとても小さい。だからクリスチャンのコミュニティもとても小さい。クリスチャンミュージシャンのコミュニティはとても日本で小さくて、みんな知り合いみたいな状況だ。日本でクリスチャンメタルを演奏するということは、適切な言葉でないかもしれないが、自殺行為のようなもので、クレイジーなことだ。誰もそんなことはやりたがらない。一般的にクリスチャンの人々はヘヴィメタルが嫌いで、ヘヴィメタルの人々は、クリスチャンが嫌いだ。たぶん外国ではもっと受け入れられるのかもしれないが、日本ではそれはクレイジーな事だと思う。だけど、どういったわけか僕らはこれを始めてしまった。僕たちは普通の音楽シーンでも苦労してきたし、同様に教会やクリスチャンコミュニティでも苦労してきた。日本の人々は礼儀正しいから、面と向かって批判される事は少ないかもしれないが、たとえば教会やクリスチャンのパーティーで、ヘヴィメタルを演奏すると言ったら、たぶん人々は君に話しかけないだろう。だから、僕たちは日本の教会音楽シーンの中では、居場所がなかったと思う。たぶん今でもそうかもしれない。もちろんクリスチャンコミュニティの中に友達はいるし、ゴスペルミュージシャンの中にも友達はいる。だから大変だけど、だんだん状況は良くなっていると思う。

Jason:
日本ではキリスト教は少数派ですが、その信仰は一般にどのように受け取られていますか?

Tone:
一般の生活ってこと?
日本でクリスチャンでいるということはとても難しい。社会的な理由から。どんな国でも大なり小なりそういう事が言えるけど、日本は皆が同じである事を要求する社会だ。違うものは嫌われる。出る杭は打たれるという言葉がある。こういった社会の中で、皆と違う生き方をするのは大変だ。もしイエスを信じたとしても、そしてクリスチャンの生活を送りたいと思っても、社会の状況は難しい。なぜなら社会の慣習は神道や仏教に基づいている。生活の中で、人々の考え方、行動様式、社会のルール、それらは神道に基づいている。神道というのは日本の伝統宗教だが、「浸透」という言葉とも韻を踏んでいて、毎日の日常生活の中には、神道に基づいて不文律のようなルールが存在している。生活の中に浸透しているんだ。ひとつ間違いを犯せばそれでアウトだ。そのような中でクリスチャンの生活を送りたいと思えば、たくさんの問題に向き合うことになる。家族、職場、友人関係など。もちろん状況にもよるし、教会のコミュニティに属する事は出来るけど。もし君が日本の中でも国際的なコミュニティの中にいれば、違うかもしれないけど、一般的な日本のバックグラウンドの中で生活していれば、一般的な家庭や職場であれば、たくさんの困難を抱える事になると思う。けれども状況は少しずつ変わってきていると思う。なぜなら日本の社会はどんどん国際的になってきているから。

Jason:
そういった変化の兆しを感じますか?

Tone:
そうだね、日本の人々がイエスやキリスト教を受け入れるかどうかはわからない。けれど日本の社会は国際化していて、インターナショナルなコミュニティ、外国人や、移民の人々が増えている。それによって社会の状況が変わるかもしれない。長い間、僕たちは他にクリスチャンメタルのバンドを見かけなかった。サイドプロジェクトをやっていたけど、自分たち以外でクリスチャンメタルのバンドは見なかった。でも、今では静岡にクリスチャンメタルのバンドがいるのを知っている。彼らはブラジリアンのコミュニティに属している。僕らは彼らと友達になって、彼らはクリスチャンデスメタルのバンドを始めた。Anakrinoというバンドだ。彼らは日系ブラジル人ということだけど、日本に住んでいるし、日本のバンドだ。だから、日本にクリスチャンデスメタルのバンドが静岡にいる、と言える。それは国際的な状況ではあるけれど、前向きな変化だと言える。

Jason:
わお、それは知りませんでした。クールですね。
ここまでたくさんの分野について話しました。最後の質問です。日本をツアーしている時、オフの日に、日本のストリートフードでお気に入りの食べ物はありますか?

Tone:
特段に決まったお気に入りっていうのはないけれど、その地域の名物を食べるようにしています。わかりやすい例では、大阪なら、たこ焼きや串カツ、名古屋なら味噌カツとか。仙台であればきっと牛タンを食べたいと思うでしょう。その地域の名物をトライするようにしています。
けれども、東日本に居て、町を歩いていたら、簡単で安いのは蕎麦でしょうね。安いし、ヘルシーだ。もし西日本に居れば、うどんを食べたいと思うでしょう。西日本ではうどんが美味しいから。過去に、香川県に行った事があります。讃岐うどんは有名です。とても安いけど、とても特別な食べ物です。そういった地域の名物を食べたいと思いますね。

Jason:
わあ、聞いているだけで食欲が湧いてきます。私は今年の1月に仙台に行って、牛タンを食べたけど、めっちゃおいしい。日本を旅して、いろいろ食べたいですね。たこ焼きは熱いから、初めて食べる人は気をつけてください。
Toneさん、今日はありがとうございます。どのようにバンドとコネクトしてを応援することが出来ますか?

Tone:
僕たちは日本のクリスチャンメタルバンド、Imari Tonesです。僕たちは、Facebook、Instagram、Spotifyにいるし、そしてYouTubeにとてもたくさんのミュージックビデオがあります。ミュージックビデオを楽しんでください。今年、ベストアルバムをリリースしましたので、まずはそれを聞くことをお勧めします。

Jason:
がんばってよ!

Tone:
ありがとうございます。

 

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