Marie profile

Marie

ベーシスト/キャットラバー/鉄子/ジーザスフォロワー

So when did you join this band?
「あなたはいつこのバンドに加入したの?」
When? This is MY band since the beginning. It just took me 20 years to join!
「いつ、ですって? このバンドは最初から私のバンドだったのよ。なのに、メンバーになるのに20年もかかったわ!」

 

Marie(マリー)とは彼女の通称であると同時に本名のアナグラムでもあるが、このバンドの歴史を紐解けば、彼女はまさにこのバンドが生まれる直接の原因を作った人物でもある。

彼女のクリスチャンメタルとの出会いは、彼女が高校生の頃、深夜のラジオでStryperの曲を聴いた時に遡る。その華やかなサウンドと美しい旋律に、Marieは強烈な印象を覚えた。

同様にWinger、RATT等の80年代「ヘアメタル」に魅せられた彼女は、高校の演劇部の部室に飾られた七夕の短冊に「ロックバンドやりたい」と書き込んだ。それはふたつ年上の先輩でもあったとあるハードロックギタリストの少年の目に止まり、彼女は学園祭でヴォーカルを務めることになった。

しかし、本来彼女がやりたかったヘヴィメタルをやれるようになるまで、果たしてそれから長い年月が必要だった。

 

2011年、彼女は、Imari TonesのToneおよび個性派シンガー「熱きリョウ」の二人を中心とするサイドプロジェクトバンド「Atsuki Ryo with Jesus Mode」にベーシストとして加入する。まだまだ初心者ベーシストであった彼女は、ベーシックなプレイに徹していたものの、そのまさにヘヴィメタルのために生まれてきたような華やかなルックスによって、ステージ上で抜群の存在感を放っていた。

憧れのベーシストであるTim Gaines同様のシャープなルックスと、生まれ持ったリズムのキレは、80年代メタルを演るためにはぴったりだったのだ。

好評だった”Atsuki Ryo with Jesus Mode”

 

2018年、Imari Tonesの長年のベーシストとドラマーであるHassyとJakeが脱退すると、当然のように周囲のミュージシャン仲間からは「Marieが弾けばいいじゃん」という声が相次いだ。

しかしバンドのリーダーであるToneはもちろん、当のMarie本人も「いやいや、絶対無理だって」と否定を繰り返した。シンプルな80年代スタイルの楽曲を演っていた”Jesus Mode”と、プログレッシブな曲展開の多いImari Tonesとでは、必要とされる技術には大きな違いがあったからだ。

しかし、ジャパニーズメタルのベテランドラマー「摩耶こうじ」との出会いをきっかけに、運命は前に進み始める。

アンサンブルは相性だ。優れたプレイヤー同士であっても、スタイルが合わなければ、良いアンサンブルは生まれない。この「摩耶こうじ」という素晴らしいドラマーの技術を生かすために、そこに必要なのは技術ではなく、スタイルかもしれない。

そう思ったToneは、実験的にMarieをスタジオに呼び、オーディションの意味合いを込めて摩耶こうじと共に演奏してみた。

そして音を出してみると。ドン。すべてが一致した。鳴らした楽曲「Unlimit」には、80年代ヘヴィメタルというだけでなく、90年代的なグルーヴを以て、新たな命が吹き込まれた。
つまり彼女はそのクールな感性で、D’arcy Wretzkyにもなれることが証明されたのだ。
そしてそこから彼女の腕前も驚くべき速さで進化していったのである。

 

Marieは敬虔なクリスチャンである。

2009年にバンドの遠征先のテキサス州ダラスで洗礼を受けて以来、彼女はまさにクリスチャンメタルの伝道師として、メタルコミュニティの中でStryperを宣伝しまくった。

その様子はキリスト教の業界紙クリスチャン新聞にも取り上げられ、「ストライパーを日本に呼びたい」と見出しされた記事に、黄色と黒の縞模様の服で着飾ったMarieの写真が掲載された。

2011年のLoudparkでその夢は一応の実現を見るが、単独来日の実現を目指してMarieはインターネット上でStryper Street Team Japanを立ち上げ、ラジオや雑誌にも組織的に呼びかけるStryper招聘キャンペーンを行うことになる。

その成果は2016年のStryperの27年ぶり単独来日ツアーという形で実を結び、MarieはStryperのメンバーにも認められ楽屋裏からツアーに同行するまでになった。これらのことは、イエス・キリストの愛のメッセージを、ヘヴィメタルを通じて広めたいという彼女の熱い信仰から来たものだった。彼女はまさに「日本一クリスチャンメタルを愛する女」なのである。

彼女が2016年をもってStryper Street Team Japanの活動に区切りを付けたのも、同様にその信仰上の使命という理由からであったが、MarieはImari Tonesの裏方として、The Extreme Tour JapanやCalling Records等の音楽伝道の活動を支え続けた。

 

他人には理解できないことかもしれないが、Marieにとってはキリスト教の信仰を持つことと、ヘヴィメタルを愛することはごく自然なことであり、そこには矛盾はまったくない。

彼女は生まれついてのヘヴィメタルガールであり、Toneが最先端のインディロックや、90年代ブリットポップ等、メタル以外のジャンルを好むのに対し、Marieが好んで聴くのはヘヴィメタルのみである。Toneに2000年代以降のメタルコアや、ExodusやForbiddenといったスラッシュメタルのバンドを教えたのもMarieである。しかし、最も好きなのは80年代の華やかなLAメタルであるという部分は今でも変わらない。

 

私生活では自他共に認める「猫娘」であり、部屋は猫のぬいぐるみで溢れている。会話の中で語尾に「にゃん」が付くことも珍しくない。

また鉄道ファンでもあり、いわゆる「鉄子」(乗り鉄だとのこと)でもある。

以上のことから最大のお気に入りは鉄道と猫をクロスオーバーした相模鉄道キャラクター「そうにゃん」であり、現在もっともハマっているとのこと。

それらの事実からもわかる通りかなりの天然娘であり、歳とともに「痛い女」になっていくことについて本人も自覚しているようだ。

だが、一度ベースを抱えてステージに立てば、彼女は間違いなく「ヘヴィメタルに選ばれた女」だ。

Tim Gainesにも、Cliff Burtonにも、D’arcy Wretzkyにも負けない存在感を放つ「ジャパニーズ・クリスチャン・メタル・ベーシスト」は、これからその輝きを世界に向けて放つことだろう。

 

好きなベーシスト
Tim Gaines, Juan Croucier, Kip Winger

使用楽器
Bacchus TF-001 “Black Cat”
Bacchus HJB4-MODERN KOA “Hawai-Nyan”
Bacchus Twenty Four DX4 Sakura

 

「2019年7月、新ラインナップ発足に際してのTone視点での所感と紹介」