Takahiro “Tone” Nakamine
ギタリスト/シンガー/宗教家/文学者/スケーター
Why did you start Christian Heavy Metal in Japan?
「なぜ日本でクリスチャンメタルなんて始めたんだい?」
Because I was crazy enough to do it.
「そんな無茶をするほどにクレイジーだったからさ」
Tone(トーン)は名前の頭文字とギターの音色から来るニックネームであるが、英語では発音の関係でTakと名乗ることが多い。
もともと法律家を目指していたが、一人の女性にひどく恋をしたことをきっかけとして現代社会の矛盾に直面し、精神を病む。その治療の一環として音楽を始める。その後現在に至るまで治療継続中である。
活動初期から「漂泊の救世主」を自称するなどスピリチュアルな側面を打ち出していたが、2008年初頭にキリスト教の信仰に目覚め、以降自らの音楽をイエス・キリストのために捧げることを決意する。
2009年4月、Marieと共にバンドの遠征先のテキサス州ダラスの日本人教会にてキリスト教の洗礼を受ける。以降、人としてはダメ人間まっしぐらであっても、その信仰は揺るがない。
自称スタンド使い。スタンド名は”Royal Road”、その姿はアルバム”Overture”のジャケットに描かれている。愛を伝えるために生まれたスタンドだとのこと。
自身はヘヴィメタルギタリストであり、心の底ではヘヴィメタルを愛しているものの、普段好んで聴く音楽はニューウェイヴ、USインディ、ブリットポップ等のオシャレなものが多い。
また90年代に青春を過ごした世代であるため、オルタナティブロックやヒップホップも相当に好きである。
ギタリストとしてはEddie Van Halenを崇拝しており、自分は世界に数百万人はいるであろうエディクローンの一人に過ぎないと自認している。エディに憧れているが、彼と同じことをやるのではなく、その精神と創造性を学ぼうとしている。
メッセージ性の強さやバンド活動の性質上、自分で歌わざるを得ず、仕方なくリードシンガーをやっているが、本当は歌いたくなかった。
最も影響を受けたシンガーはSuedeのBrett Andersonであり、自分はどうあがいてもヘヴィメタルシンガーではないと公言している。
本来はギターに徹し、4人組のバンドで陽気なハードロックをやりたかったが、自分でシンガーを兼任し、辛気くさいメッセージ性を持った「クリスチャンロック」をやっていることに常にジレンマを抱えている。だが、フロントマンは自分ではなくイエス・キリストなのだと悟り、またブルースに傾倒するに連れて、自分で弾きながら歌うことに意味を見出すようになった。
最高のロックンロールを目指し、ロックの最も進化した最終形は神への信仰とひとつになったクリスチャンロックであるという持論を持っていたが、ロックミュージックの実質的な創始者と言われる1930年代のSister Rosetta Tharpeの音楽に触れ、ロックの最初の形はすでにクリスチャンロックであったことを知ったことで、クリスチャンロックとはロックのスタート地点であると同時にゴールでもあるという確信に変わった。
日本初の本格的クリスチャンヘヴィメタルバンドを名乗って活動する中で、日本に同じ音楽を志す仲間がほとんどいないことを嘆いていたが、遠藤周作の小説に出会い、その文学の中に「ヘヴィメタル」を感じて、それ以降遠藤周作氏を日本のクリスチャンヘヴィメタルの偉大な先達として尊敬している。
ちなみにクリスチャンミュージックや、ワーシップミュージック(賛美音楽)については、それが心から鳴らされているものであれば大好きだとのこと。
音楽以外のスキルや趣味としてはスケートボードがあり、これは2012年のアメリカ遠征の際に現地のスケートパークで演奏したことをきっかけに夢中になり、そこからスタートして練習を始め、”Born To Ride”というスケートボードをテーマにした曲を書いただけでなく、2年余りでその曲のビデオのために自らスケートボードの技を披露するという事をやってのけた。しかし、その後やはり音楽をやるのに精一杯でスケートボードの練習の時間があまり取れず、全然上達していない。
好きなアーティストを挙げると以下のようになる
Van Halen, Judas Priest, Peter Green (early Fleetwood Mac),
Led Zeppelin, Jimi Hendrix,
荒井由実, 熊谷幸子, bloodthirsty butchers, Earthshaker,
+/-{plus/minus}, Suede, XTC, Switchfoot, Living Colour,
Demon Hunter, Smashing Pumpkins,
Wolfgang Amadeus Mozart, Claude Debussy, Sister Rosetta Tharpe
使用楽器
Bacchus BLP-STD-FM (猫ポール)
Bacchus Duke Standard (ショコラ)
STR LJ-2 “Rabid Cat”
Hamer Vector Korina
Epiphone Flying V Korina (2006-2013)
Musicman Axis-EX (2003-2015)
Jackson Soloist (1998-2002)
Jackson Randy Rhoads MIJ1990 (ほぼ撮影用)
Headway HD-35TH acoustic
「2019年7月、新ラインナップ発足に際してのTone視点の所感」