本日、僕たちの新しいEP「血まみれのアコースティック」がリリースされました。
4曲入りのEPで、(だいたい)アコースティックサウンドをフィーチャーした作品になっています。
このEPのリリースは、僕たちにとって予定外のことでした。
これらの事情は以前にもソーシャルメディアやブログに書いたと思いますが、僕たちがなぜこのアコースティックEPを作ることになったのか説明させて下さい。
今年、2020年、僕たちはとてもたくさんの音楽を作りました。
僕たちはついに長年の間の目標であった”Nabeshima”アルバムを完成させました。(最終バージョンのマスタリングは6月に終わりました)
私たちはまた、インディロックの秘密のサイドプロジェクトのためにEPを制作しました。
そしてベストアルバムのためのリマスタリングの作業をしました。
そしてまた、Patreonのプロジェクトを始めて、7月以降、毎月マンスリーソングを制作しました。
けれども、私たちはそれらの音楽をすぐにリリースすることは出来なかった。ビジネス上の準備をするのに、とても時間がかかるからです。(そして私たちはビジネス上の手続きがあまり上手ではないようです)
私たちはこの2020年のために、オフィシャルな何かをリリースしたいと考えました。この2020年は誰にとっても大変な年であり、僕たちは世界に向けてポジティブなメッセージを持つ何かを発信したいと思ったのです。
また同時に、この2020年には、ドラマー摩耶こうじ氏の肩の問題や、コロナウイルスをめぐる社会の状況もあり、私たちはバンドとしての演奏はしていませんでした。その結果、このEPは「臨時のデュオスタイル」によるアコースティックなものになりました。
これはまた、私たちにいつものヘヴィメタルとは違ったスタイルの音楽を作る機会を与えてくれました。
制作にあたり、私たちはこの作品を日本語のレコードにしようと考えました。日本語で歌詞を書き、歌うということです。
この日本語で歌うべきか、英語で歌うべきか、という言語の問題は、私たちにとってはこれまでもずっと難しい問題でした。
クリスチャンバンドになって以降は、僕たちは主に英語で歌ってきました。
しかし2017年に制作した”Overture”アルバムでは、すべての曲を日本語で歌いました。それは海外のファンの注目はそれほど集めなかったかもしれませんが、私たちにとっては祝福でした。キリスト教のメッセージを持った楽曲を、母国語で日本の人々に向けて歌うことが出来たからです。
私たちの次のアルバムである”Nabeshima”は、英語と日本語が半分ずつの作品です。
しかし、その後は、私たちはまた「主に英語」で歌うスタイルに戻ろうと思っています。
ですので、この予定外の作品であるアコースティックEPは、私たちに、日本語でクリスチャンのメッセージを持つ曲を作る、もうひとつの機会を与えてくれました。これは私たちにとっては大きな意味のあることです。その機会が与えられたことをとても幸せに思い、祝福と感じています。
この「血まみれのアコースティック」(Bloody Acoustics)は、僕たちの他のアルバムとは違った音楽性を持っています。けれども、これは日本のクリスチャンバンドとしての、私たちのメッセージの表明です。
そして聴いていただければ、たとえいつもと違うスタイルでも、Imari Tonesの音楽に聴こえるだろうと確信しています。
曲目のリストと、ちょっとしたコメントを添えておきます。
曲のタイトルは、もともと本来は日本語ですが、様々な都合や利便性のために英語のタイトルに置き換えて配信しています。
もしCDのアートワークを見ていただければ、曲のタイトルは日本語で書かれています。(今のところ、CDの形でリリースはしませんが)
“Bloody Acoustics” (血まみれのアコースティック)
1. 血まみれのメサイア (Bloody Messiah Acoustic Version)
2. やかましい (Yakamashii)
3. 愛の奇跡 (Aino Kiseki)
4. 一匹の羊 (One Sheep)
Bloody Messiah (Acoustic Version)(血まみれのメサイア)
これは、2019年の10月に書いた曲です。時々あるのですが、これは夢の中で、眠っている最中に書いた曲です。僕は日本のオルタナティブバンド”Bloodthirsty Butchers”の大ファンでした。しかしブッチャーズは2013年にシンガーの吉村秀樹氏が急逝してしまいました。昨年の10月、僕は夢の中で、彼らの新曲を聞きました。目が覚めて、僕はギターを手に取り、その曲を自分で弾いてみました。なぜなら、夢の中で聞いた曲を盗むことを禁じる法律は無いからです。(もちろん、自分のフィルターを通るので、夢で聞いた通りにはなりませんでしたが)
これは元々はバンドで演奏するための曲ですが、今回のEPで使うために、リズムをシャッフルに変えて、アコースティックバージョンを作りました。とても強いクリスチャンのメッセージを持つ曲です。
この曲のミュージックビデオが現在制作中です。きっととてもかっこいいものになるはずです。
Yakamashii (やかましい)
これはシンプルなフォークソングです。オールドスクールなフォークの曲だと思います。
この曲にはどことなく政治的なメッセージがあります。けれども、具体的な政治的な立場の主張は何もありません。右でも左でもありません。そうではなくて「音を鳴らすことをやめるな」「声を上げることを恐れるな」といったメッセージです。
なぜなら僕は、あらゆる種類の様々な音楽に満ちた、あらゆる種類の様々な人々が声を上げる、そんなやかましい世界が好きだからです。
Aino Kiseki (愛の奇跡)
これはいわゆるワーシップソングに属する曲です。
とても宗教っぽい曲で、ちょっと演歌や歌謡曲のようなスタイルで歌っています。
宗教ぽくて、教会っぽいので、あるいはジョークと思われるかもしれません。
けれども、僕たちも時にはそういった曲がやりたい時があります。
僕はこの「宗教っぽい」「演歌や歌謡曲みたいな」ヴォーカルのスタイルで歌うことに、楽しんで挑戦しました。
すごくかっこいい曲、というわけではないかもしれませんが、そこに込めたメッセージは誠実なものです。結局のところ、僕たちはクリスチャンバンドなのですから。
One Sheep (一匹の羊)
これはとてもキュートなインディロック、インディポップの曲です。(呼び方がわかりません)
明らかにこの曲は、新約聖書に出て来る「迷い出た羊のたとえ話」に基づいたものです。(マタイの福音書の18章、ルカの福音書の15章)
僕は今年、「秘密のインディロックのサイドプロジェクト」のために、違った歌い方のスタイルを試していました。この曲は、そのヴォーカルスタイルを使用しています。ちょっと「ジェンダーレス」な声なので、気に入らない人もいるかもしれません。けれども僕の声はもともと、そんなに男らしい声ではありませんでした。
とても可愛らしい、心温まる曲です。それは、神様はたった一匹の羊も見捨てることが無いからです。
この「一匹の羊」については、とてもキュートなMVを作りました。
キュートで、少し泣けるかもしれません。
もしまた、歌詞やその英語の対訳が見たいのであれば、ウェブサイトのlyricsのページに掲載してあります。
https://imaritones.net/imari-tones-song-lyrics/
日本語で、アコースティックスタイルのこの作品に対して、海外のファンの人たちがどのように反応するかわかりませんが、私たちは日本語によるクリスチャンのレコードをもうひとつ作ることが出来て、とても幸せに思っています。
クリスチャンである、ないに関わらず、これらの楽曲とそのメッセージが、少しでも多くの日本の人たちに届けばいいなと願っています。
リリース日は2020年の12月18日になっています。
もう各種のデジタルストアで配信が開始されているかと思います。
Bandcamp (全作品$1の方針でやっています)
https://imaritones.bandcamp.com/album/bloody-acoustics-ep
Spotify
https://open.spotify.com/album/2U6h4A4hwmED6RVMLqLwti
Apple Music
https://music.apple.com/us/album/bloody-acoustics-ep/1542520983
楽しんでいただけたら幸いです。
どうもありがとう。
皆さんに神様の祝福がありますよう。
Tak “Tone” Nakamine