Peter Green追悼カバー

 

これは、Duster Bennett / Peter Green / 初期Fleetwood Mac のカバーであるところの、Jumping At Shadowsっていうブルースの曲のカバーです。

 

カバー曲をやらなきゃ、ってずっと思ってたんです。

インターネット上で人々の注目を集めるには、(そううまくいかないかもしれないが)、やっぱりカバー曲とかどんどんやっていった方がいい。

Instagram、Twitter、TikTok等が主流となった今のソーシャルメディア社会においては、気軽にやれるスタイルでどんどん短尺なパフォーマンスムービーを生産していく方が効果があるのかもしれませんが、自分は世代的にも、もっと中身のあることをやりたいし、また自分は正直、そういったネット社会、ソーシャルメディア社会に適応しているタイプではない。

 

なので、カバー曲をやるなら、ちゃんと必然性のある曲を、なるべく必然性のある自分たちらしい形でやりたい、と思っていた。

 

今まで、僕らはカバー曲みたいな企画は、あまりやれていない。ほとんどやってこなかった、と言っていい。

それは、ひとつにはオリジナル曲を作って演奏し、録音制作するだけで精一杯だったから。
そして、そういった作ること、生み出すことに精一杯で、世間に向けてPRしたりコミュニケーションを取ることに全然手が回らなかった。そんな実情。

 

でも、今は”Nabeshima”アルバムを作り終えて、自分の人生の中で、ほとんど初めてって言っていいくらいに、やっと世界や世間と向き合っていける時期。

だから、営業の意味で、カバー曲とかどんどんやらなきゃなあ、って。

 

で、その第一弾が、今回やった、”Jumping At Shadows”。

すごく地味な曲です。
アクセス増加とか、PRが目的なのなら、絶対にこんな曲は選ばない。

ブルースです。ブルーズ。
すごく純粋なブルーズ。

この曲はDuster Bennettという人が書いた曲で、Peter Green率いる初期Fleetwood Macが、たびたびライヴで演奏していたという、そういう曲。

伝説のギタリストであるPeter Green、その名演の中でも、たぶん代表的なもののひとつであると思います。

 

 

で、僕はずっと、この曲を演ってみたかった。

ずっと、やらなきゃ、って思っていた。

 

思っていたところ、ずっと出来ないでいるうちに、
昨年、2020年、Peter Greenが亡くなってしまった。

 

昨年2020年には、僕は自分にとってのギターヒーローを何人も亡くしている。

Eddie Van Halen、Peter Green、Leslie West。

 

だから、Van Halenも演らなきゃいけないし、Peter Greenも演らなきゃ、って思っていた。
(Mountainを演れる気はあんまりしないんだけど)

 

なかなか忙しく、形にならなかったけど、4月に、ちょっとずつ練習している様子をインスタとかにアップして、先月、やっと形にした。

これは、ギターはもちろん、ヴォーカルもちゃんと歌って、なおかつドラムも自分で叩きましたね。

だから、完全な一人プロジェクト。
でも、毎月やってるPatreonのマンスリーソングも、だいたい一人プロジェクトだしね。

 

最初はまず、この曲から始めたかったんだよね。
たとえ、地味な曲で、今の時代においてはあまりアクセスとか望めなかったにしても。

 

 

カバー曲と言えば、ね、
今、Shinryu師範と一緒に始めている、アコースティックユニット「藍色伊万里」においては、アコースティックの形だけど、カバー曲をいろいろやろうと計画している。実際に、初回のライヴでもカバーを演った。

だから、ネタはこれからたぶん増えていくだろうと思う。

また、今回は完全に一人でやっちゃったけど、今後は、カバー曲を演ってインターネット上で発表するにあたって、shinさんにドラム叩いてもらったり、Marieにベース弾いてもらったり、っていうことは、きっとあると思う。

 

 

で、この今回作った”Jumping At Shadows”のカバー、の録音およびビデオについて。

 

演奏に関しては、有名なライヴアルバム”Boston”のDisk1のパフォーマンスを、ほぼほぼコピーみたいにして参考にしてます。

で、使ったギターについて。

 

ええ、と、2015年以降、愛用してきて、”Nabeshima”の楽曲の作曲でも重要な役割を果たし(このギターがなかったら書けなかった曲がたくさんある)、
なおかつ実際に”Nabeshima”のレコーディングでもメインギターであった(とはいえいろいろ使ったけど)、
ところの、
お宝と言える貴重なギター、Bacchus Duke Standard。

これ、もともと貴重なギターですし、今ではBacchus/Deviserさんも、この手のレスポール系は海外向けに流通させてることが多いようなので、余計に手に入りにくい楽器かと思いますが。

やっと、このギターの真価というか、本当の音をお聞かせすることが出来たかな、と。

 

というのは、これまで、”Jesus Wind”で4曲、”Overture”で5曲、今度の”Nabeshima”では13曲、と、このBacchus Duke Standardを使ってきたんだけれど。

(既に公開されている”Nabeshima”からのファーストソング、”Passion”も、ビデオで見られるように、このギターを使って録音しています。)

 

うちの音楽性の関係で、どうしても、「トランスペアレント」とはいかず、比較的に歪んだ、本来のギターの音があまり生きないセッティングや音作りで使ってきた。

それでももちろん、素晴らしい音なんだけれど、このギターの本来の音っていうことで言えば、なんか申し訳ないな、みたいな気持ちもあった。それは、ギターの作り手の人々とか、Bacchus/Deviserの方々に対して。

(今までの録音だと、このギターの音がわりと素直に生きているのは、”Jesus Wind”に入っている”The Peace”と”New Jerusalem”じゃないかと思う。まだリアピックアップを変える前だった。)

 

なので今回、こうやって、なるべくピュアな音でブルースを弾くことで、この「日本製レスポールのひとつの究極の形」であるBacchus Duke Standardの、本来の音を、自分なりに表現することが出来たんじゃないかと思っています。

 

 

Peter Greenと言えば、かの有名な”Greeny”。
ヴィンテージレスポール、いわゆる「バースト」の中でも、もっとも有名で、最大のカリスマのうちのひとつと言える究極のレスポールサウンド。

その名器”Greeny”は、皆さん御存知のとおり、弟子(みたいな立ち位置)であるGary Mooreに受け継がれ、現在ではMetallicaのKirk Hammettが所有していることは周知の事実だと思います。

 

この僕のDuke Standardで、そのヴィンテージである”Greeny”と同じ音が出せるとは思っていませんが、ひとつのレスポールサウンドの形として、提示することは出来ると思っています。

それは、日本の楽器は、アメリカ製の楽器のような色気や豪快さは無いかもしれないが、品の良い端正な音を出すことが出来る。
そして、この”Duke Standard”ってやつは、ありふれたレスポールでありながら、オイルフィニッシュという独自の個性を持っている。それだけに、素朴かつ奔放な鳴り方をします。

 

僕のこの”Duke Standard”、たぶん2014年製の個体だと思います。(ちなみに我が家では愛称の「ショコラ」と呼んでいます)
重さは3.6kgと、レスポールの中では軽量で、それゆえ生鳴りもかなりのものです。

 

そして、カバー動画を見てもらえば、わかる人にはわかると思いますが、ピックアップは「フェイズアウト」になっています。
これはつまり、フロントとリアのピックアップが、逆相になっていてフェイズアウトした音になる、っていうやつです。
これはPeter Greenをコピーしようと思ったら、たぶん必須のやつです。

 

実はこれは意図したものではなく、偶然でした。
僕はこのDuke Standardに最初から付いていたピックアップ、とても素直で感度が良くて、好きだったんですが、メタル系バンドをやっている関係上、音を強く歪ませて大音量で弾くと、どうしてもハウリングが起きてしまう。

それは、もともと付いていたピックアップがヴィンテージPAFのタイプで、蝋漬け(ポッティング)がされていないタイプだったから。

なので、しょうがなくピックアップを変えた。
国内メーカーのピックアップで、ヴィンテージPAFよりもほんのちょっとだけパワーのあるものに変えたんです。

そしたら、それがもともと付いていたフロントピックアップと、逆相だったらしく、フェイズアウトになっちゃった。
(詳しい事は知らない。単純に配線を間違えたのかもしれない。)

でも、僕はその時すでにPeter Greenのファンだったから、「やった、ピーター・グリーンと同じだ。ラッキー!」って言って、そのまま使うことにした次第です。
自分のバンドの曲では、あまり生かしていないけどね。かろうじて今度の”Nabeshima”で、1曲使ったくらいかな、この「フェイズアウト」は。

 

でも、すごく便利なんですよ。
フロントとリアのボリュームのブレンド具合で、かなりニュアンスを変えられるし、指板の上の方っていうか、音が高くなるにつれて、フェイズアウトが強調されるのも面白い。

使い方にコツとかは確かにあるけれど、もっと一般に広まってもいいのにな、って、僕は思ってます。この「ピーター・グリーン式フェイズアウト」のギター。

 

で、使った機材とセッティングってことで言えば。

映像でわかるとおり、ギターは家で録音しちゃったので、キャビを爆音で鳴らすわけにもいかず、アンプからダミーロードを通ってのライン録音です。
でも、アンプのヘッドは実機を使ってる。JetCityの安物ではあるけれど。

 

オーバードライブも使ってます。
オーバードライブは、VFE Pedals Pale Horseですね。
これは、前にもこのエフェクターについてはブログ記事に書いたと思う。

TS系(チューブスクリーマー系)でありながら、より高機能で、幅広いセッティングが可能で、かなりトランスペアレントな音も出せるという、進化系TSのひとつの頂点ではないかと思います。(どこかのメーカーがライセンス取得して復刻すればいいのに)

今回は、ギターの音を生かそうと思ったら、結局、これが良かったんだよね。
Pale Horseのセッティングは、Asymmetric側に回し切っていて、HiもLowもかなりカットしてあります。Pale Horseの中ではヴィンテージ寄りのセッティングだけど、それでもやっぱり、普通のチューブスクリーマーと比べれば、ずいぶんハイファイでしたね。

アンプは、安物JetCityのCustom22のチャンネル1。ほどほどに歪んでる感じかな。
どうしても僕はやっぱりハードロック、メタル畑の人間だから、本当にブルースをやる人たちから見たら、これでも歪ませ過ぎ、と言われるかもしれない。

 

ひとつ残念なのは、ネットに公開する動画、っていう前提で作ったので、部屋の照明を付けて、カメラの方を向いて弾かなきゃいけなかったこと。つまり、自宅だし、ギターの音に、蛍光灯のノイズが思いっきり入っちゃってる。これは、ごめんなさい、って感じ。

あとは、イントロおよび中間部のソロは、Duke Standardだけど、歌のバックおよびオブリガートの部分は、Grace-FT/FMを使っちゃってますね。たぶんコイルタップしてると思う。

 

 

さて、僕の声、歌は、あまりブルース向けとは言えないし、
Peter GreenとFleetwood Macがやった演奏にくらべれば、いろいろなところが当然、足りないと思うけれど、

でも、僕なりのトリビュートにはなったかと思います。

 

ブルーズ、追及すべきだろうか。

もし、時間とか、機会とかが与えられるのであれば、
今後もブルーズを演ってみたい気持ちは、結構あります。

でも、こういうこと言うといつも誤解されたり、笑われるけど、
僕は自分のやっている自分のバンドの音楽も、いつも自分なりの「ブルーズ」だと思って演奏しているんだよ。

やっぱり全部、つながっているからね。
ゴスペルも、ブルーズも、ロックも、メタルも。
本来は、そういうものであるはず。

だからレゲエだってヒップホップだって、やっぱり共感出来るわけで。

 

今後とも精進します。
どうもありがとう。

 

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