バッファーとチューナー2021

 

また機材の話。
こういう記事は、興味のある人は検索で読んでくれたりするから。

(とりとめもない僕の個人的な話を読む根気のある人ならば、だけど)

 

エフェクターの話。
でも、その中でも地味なカテゴリである、バッファーの話。
っていうか、チューナーの話。

 

ひさしぶりにペダルチューナーが必要になった。

こういうことを言う時点で、世間のギタリストの皆さんからは、白い目で見られるかもしれない。
なんだ、チューナーも使っていなかったのか、って。

 

僕はわりと、ペダルチューナーというものを使わない方だった。
ギタリストの立場で。

 

大きな理由は、自分のバンドにおいて、自分はギターヴォーカルで、MCやメッセージも含めてステージをやらなきゃいけなかったことだと思う。
ステージ上でゆっくりチューニングをしている時間というのが、基本的に無い。
現実には、演奏前にチューニングをちゃんとやって、ステージが始まってしまえば、もうそのまま、基本的にノンストップ。

そのぶん、チューニングが狂いにくいような楽器のセッティングをちゃんと行って、そして、チューニングが狂いにくい楽器を使う。

そんでもって、自分は絶対音感は無いが、普通の音感は普通にあるから、ちょっと2弦や3弦が狂ったな、くらいは、別にチューナーとかなくても、普通に対処出来る。

 

2007年くらいに、一度、定番のBOSSの白いチューナーを使ったことがあった。
けれども、やっぱり非常に音が痩せることが判明した。当時のドラマーで録音もやってくれたDr.Manzo氏とも一緒に検証して、意見が一致して、やっぱ音が痩せるね、ってなった。
それは、別にBOSSのチューナーがいけなかったわけではなくて、当時の僕のセッティングによるものだったかもしれない。

 

あとは、2014年から2017年くらいにかけて、たぶんKORGのチューナーを使っていたと思う。
それは、なんか使わないといけないんじゃないかと思ったから。ステージの作法として。

それは、ベーシスト(長年の、当時の)のHassyが、KorgのPitchblackのチューナーを使っていたから、それがいいな、って思って。

 

でも、うっかりしていたのか、僕が買ったのは、当時TCのPolytuneの影響で出ていた、ポリフォニックのやつでね。Pitchblack Polyっていうのかな。

使ってみると、僕は結局、ポリフォニック機能は使わなかったし、かえって反応が遅かったり、使い勝手は必ずしもベストではなかった。

 

また、普通のPitchblackと違って、Polyのバージョンのやつは、デジタル回路が組み込まれているのか、他のアナログエフェクターやオーバードライブと一緒に電源にデイジーチェイン(数珠つなぎ)をすると、他のエフェクターにデジタル由来のノイズが乗っちゃったんだよね。

だから、電池駆動させていたんだけど、Polyのやつは電池の減りも、ノーマルのやつと比べて早かった。
だから、僕にとっては、PitchblackのPolyのバージョンは、あまりいいことは無かったと言える。

けれども、もちろんチューナーの精度は十分に良かった。それはやっぱり、さすがKorgさんということで。
True Bypassで音痩せも感じなかったし。

 

だから、ステージや練習で使い続けていたんだけど、3、4年でスイッチがいかれてしまって。
HassyのノーマルバージョンのPitchblackは、もっと何年も使っていて壊れなかったわけだから、新しいPolyのバージョンの方が、なんかしらないけれどヤワな部分があったのかもしれない。

 

で、やっぱり、もうペダルチューナーとかいいや、って思って。面倒くさいな、って。
僕は、それほどエフェクターを使う方ではないから、足元のペダルも、なるべく少なくしておきたい。
たかだかチューナーで、足元にひとつ物が増えてしまうのは、なんだか嫌だったし、たとえトゥルーバイパスであっても、シグナルチェーンに余計なものがひとつ増えるのは、抵抗があった。

 

でも、一度、ステージ上でチューニングをうっかり、やってしまったことがあって、それはあろうことか、HassyとJakeとやったまさに最後のライヴの時だったんだけど、それがやっぱり、ステージ作法としてよくないな、って思ったので、それ以来悩んでいた。

 

で、今年、Shinryu師範がドラマーとして加入して、いよいよ”Nabeshima”のリリースに向けて、さらにその先に向けて、がんばっていくぞ、ってなったので、ああ、これはちゃんと装備を整えなきゃ、ってなった。

 

“Nabeshima”の難しい曲をライヴで演奏するために、たとえば、これまで適当に使っていたディレイも見直して、良いものを手に入れた。(その話は別の機会)

 

で、やっぱりペダルチューナーも手に入れよう、ってなった。
それは、いずれツアーとかやったら、もうちょっと長いステージとか、もうちょっと大きめのステージとか、やる時には、どうせ必要だから。

それに、ギターとヴォーカルと兼任して、チューニングしてる暇なんてないよ、っていう問題もあるけど、今だったら、MarieがMCを代わってくれるし、なんだったらたぶんShinryu師範もMCしてくれるんじゃないかと思うから。
その間にチューニング出来るでしょ。

 

 

もうひとつの理由は、サウンドを突き詰めて考えると、やはりバッファーの助けを借りたくなった、ということ。

それは、自分が2016年以来、メインで使っているオーバードライブ(Shoals)が、非常にデリケートで気難しいペダルだから。

Shoalsの弱点をカバーして、より安定した音を出し、より幅広いサウンドの可能性を広げるために、バッファーを利用する、というのが、ベストな選択に思えた。

もっとも、それはステージ用であって、レコーディングではまた話が別だ。

Shoalsは、あまりバッファー的なものが入っていないような音をしていて、セッティングによっては出力が弱かったりするんだけど、そのぶん、音がピュアでダイレクトだ。生々しい音、っていうのかな。

レコーディングの時には、そのピュアで純度の高い音が、良い時がたくさんあるからだ。

 

なんか僕が思うには、トゥルーバイパスみたいな、ブティック系のオーバードライブとか、あんまりバッファーバッファーしてない(言葉の意味は不明)やつ、
たとえば、インピーダンスが高めのやつは、そういう、なんか生々しいダイレクトな質感の音になるような気がしている。

インピーダンスが低くなると、音は安定するけれど、そういうギター本来の生々しさは、ちょっと失われてしまうような気がする。でも、これもケースバイケース。

こう言ってしまっては乱暴だけど、なので、エレクトリックギター本来の音っていうのは、やっぱり、ある程度、その、インピーダンスの高い、微弱な信号、その中にこそあるのかな、っていう気がする。

 

けれども、ライヴの場においては、今回僕は、その生々しいハイインピーダンスの音よりも、インピーダンスを下げることによって得られる安定した出力と、ぱりっとした解像度の高いハイファイな音を求める方が結果が良いだろうと考えた。なので、バッファーを有効利用しようと決断した。

(そういえば、バッファーについては前にも書いたことがあったね。これかな。)

 

とはいえ、バッファーといっても色々ある。
つまり、音が変わらないバッファーなんていうものは存在しない。
バッファーを使うと、どうしても音は変わってしまう。でもそれを、好みの音、望む方向に近いものを選べば、ゴールに近づくことが出来る。

 

なので、この機会に、「バッファーの搭載されたチューナー」をちょっと探してみようと思ったわけであった。
のであった。
た。

 

 

そう思って、ネットを検索してチューナーを物色していたんだけど、
これが、すごく難しかった。

たぶんこれは、僕がわがまま過ぎるだけなのかもしれないが。

僕の求めるニーズに対して、
帯に短し襷に流し、といった感じで、ぴったりのものがなかなか無かったのである。

 

まずは、TC Electronic Polytuneを始めとする、ポリフォニックのやつは、たぶんあまり嫌だ。
それは、ポリフォニックをたぶん使わないという理由、デジタル由来のノイズが(数珠つなぎなので、笑)乗るのではないかという理由、そして消費電力が大きいという理由だ。

ノイズ等に対応できるパワーサプライを搭載したちゃんとしたペダルボードを組めばいいではないか、と言われるかもしれないが、僕はもともとエフェクターをあまり使わない方なので、それは面倒くさいのである。色々な理由で。

 

BOSSのWaza Craftのチューナーは、結構、有力候補だった。
さっき、昔BOSSの白いチューナーを使ったら音痩せした、と書いたけど、この新しいやつだったら、きっと大丈夫に違いない。

僕はBOSSのバッファーはあまり好きではないけれど、そこんところは評判のWAZA CRAFT、天下のBOSSが本気出して作ったものだから、きっと良いものに決まっている。

だけど、重いのが嫌だった(笑)

僕は重いの嫌なんだよ、普段徒歩移動だし笑、たかだかチューナーに、BOSSやIbanezの金属製のフルサイズの500gくらいのやつを使いたくないよ(笑)
もうちょっと小型軽量にしてくれよ、みたいな。

ものすごい我儘なんだけど、そういった理由で、きっとバッファーの音は良いものに違いない、このBOSSの黒いやつは、選択肢の外となった。
(試すだけ試してみたい気はするけれど、まだ試してない)

 

 

Petersonのストロボチューナーとか、海外のギターフォーラムとかグループとか見ると、大抵絶賛されてるけれど、高いじゃん。
しかも、ちょっと近所で試奏しよう、って感じでもない。
バッファーの音って、自分のシステムに組み込んでみないとわからないところあるし。

ウェブサイト見ても、バッファーのINとOUTのインピーダンスの値も書いてないし(スペックの数字はあてにはならないけど)、2万だか3万だか出して買って、バッファーの音が好みじゃなかったら目も当てられないじゃない。

 

思うに、バッファーの音っていうのは、水みたいなもので。
シグナルチェーンの中で、水を流す、みたいなニュアンスがある。

ハイインピーダンスの「ドライで生々しい」音に比べると、バッファーを使うと、音は「水っぽく」なってしまうけれど、
そのぶん、つやが出てきたり、「水流」による流れの勢いがついたりする。

けど、その後のシグナルの流れは、全部「水」に浸ってしまうわけで、その水が、好みに合わない「色」だったり「成分」だったりした場合には、もうどうしようもない。
赤い色が欲しいのに、誰かが上流で黒い絵の具を混ぜちゃった、みたいな感じかな。

なので、好きなエフェクター、気に入っているエフェクターっていうのは、バッファーの音っていうのも、込みになっていて、そのバッファーの音がダメだった場合には、どうあがいてもダメ、みたいな場合がある。(その意味では、トゥルーバイパスにはやはり意義はある)

 

とにもかくに、色々検索して探したんだけど、
候補として入ってきたもののひとつに、
One Controlのチューナーがあった。

One Control Minimal Series Tuner with BJF Buffer
っていうやつかな。

 

これは、チューナー部分はKorgさんなので、精度とか反応は良いに決まっているので、間違いがない。
ただこれは、スペックの数値を見ると、バッファーの入口が500KΩで、出口が60Ω以下、となっていた。

ていうか、60オーム!?
みたいな。

ギターアンプからキャビネットにつなぐのが、16オームとかだから、もうパワーアンプの出口とそんなに変わらないじゃんよ!!(数値の印象が)
みたいな。

そんなに下げちゃって、大丈夫なのかな、と思った(笑)

 

入口が500kっていうのも、どうなのかわかんない。
一般的なエフェクターだと、入口は1MΩになってることが多いじゃん。
とはいえ、チューブスクリーマーとか、オーバードライブとか、500kくらいのやつも多いけれど。Maxonも大抵500kだよね。

でも、評判良さそうだし、安いから、候補に入ってきた。
小型軽量だし、消費電流も少ないし、確かにニーズに合致する。

あとは実際のバッファーの音だけが問題だ。

 

 

バッファーということについて言えば、T-REXということが最初から頭の中にあった。

前にも書いたことがあると思うが、前ベーシストのHassyが昔からT-REXのBass Juiceを使っていて、とても印象が良かったので、なんか色々試した中でもT-REXには常々良い印象を持っていた。

で、そのうち、例の中国製の廉価版のちっちゃいのが、2014年くらいに出ていた時に、Diva Driveを手に入れて、それは堅実で地味な製品ではあったが、実用性は高く、今でもちょくちょく使っている。

昨年無理矢理作ったアコースティックEPのギターは、プラグインを使っちゃった「一匹の羊」以外の3曲は、全部DIVAを使ってるし、あとは”Nabeshima”でも2曲だけ使ったね。たった2曲。”Overture”でも1曲だけ使ってる。

で、そのDIVAのバッファーの音が、非常に良い感じなので、T-Rexのバッファーはかなり良いという認識を持っていた。(あくまで好みの問題だけど)

その後、Karma Boostも投げ売りになってたから手に入れたけど、これのバッファーも、やっぱりすごくいい。

なんか、T-REXのバッファーは、確かにこれも音は変わるんだけど、比較的につや消しの質感で、でも実体感とか質感がしっかりしていて、めっちゃハイ上がりになるわけでもなく、堅実で好感が持てるんだよね。かといって、ちゃんとバッファーらしく、音の解像度が上がって張りのある音になるし。

マンスリーソングとかの録音の際に、今でもわりとちょくちょく、DIVAをバイパスで通してレコーディングすることがあるくらい。

 

なので、T-REXのバッファー兼チューナーって無いかな、って思って検索したら、あったんだよね。

 

あったんだけど、奇しくもT-REXって、このMade In Chinaの小型シリーズを出した頃から経営が怪しくなって、いっぺん破産宣告だかになったじゃん。今も細々と経営って感じだけど。

だから、このチューナーも、あまり出回ってなくて。

Tunemasterってやつなんだけど。

 

でも、スペックを見ると、ブースト機能まで付いていて、まさに自分の求めているものだったから、ぜひ欲しい、と。
でも、もう今では、売ってないし、中古市場でも、手の届く範囲にはなかなか見かけない。

 

そんな状況だったんだけど。

 

結論から言えば、One Controlも、T-REXも、「運良く」中古で安価に入手することが出来た。

 

だから、それらを試した感想と、レビュー、その後の顛末を、ここに記録するものである。

 

 

でね、One Controlのチューナーなんだけど。

One Controlっていえば、なんか、ブティックで高級なイメージがあって、
僕の中では、大人のギタリストが使ってるブランド、みたいなイメージがあった。
年収が一千万以上ないと使っちゃいけないんじゃないだろうか、みたいな(笑)

で、僕はぶっちゃけ、ぜんぜん知らないし、縁も無かった。
BJF Bufferってなんぞや、って。

BJFっていうのは、Bjorn Juhl(ビヨン・ユール)なる人物が、作ったものだ、ということらしい。

僕もギタリストやってるからには、名前くらいは聞いたことあるけれど、Bjorn Juhlっていう人。
残念ながら、信じられないかもしれないが、僕は全然縁はなく、有名なハニーなんちゃら言うオーバードライブとか、全然試したことない。ないよ。ないんです。(プラグインくらいならあるかも)

だから、カリスマなビルダーさんだと言われても、へえ、そうなの、みたいな感じだ。

 

何が言いたいかと言うと、僕が試してみた印象では、このBJF Bufferなるものを搭載したこのOne Controlのチューナー、
結構、個性というか癖の強い製品だったので、そのことを記しておきたかったのだ。

それは、悪い意味ではなく、結構、良い意味でクセが強かった。

そして、それはあくまで、僕が、自分の環境で試したらそうだった、というだけで、他の人が違う環境で使ったら、全然違う結果になるかもしれないので、そこは勘案して読んでいただきたい。
あくまで個人の感想です。

 

ウェブサイトの宣伝文句なんか見ると、このBJF Bufferなるもの、

「バッファーに抱かれるイメージを覆す、圧倒的にナチュラルなバッファー」
とあり、また、
「ゲインを正確に1にすること」
「インプットインピーダンスでは、音を変えないようにすること」
「アウトプットは強くなりすぎないようにすること」
「ノイズは極限まで少なくすること」
などと書かれている。

で、実際に使ってみて、僕にはこれらのことがすべて、(良い意味で)ジョークとしか思えなかった。

 

たぶん、このビヨン・ユールさんという人物は、ジョークの意味合いで、これらの「宣伝文句」を書いたのだろう、と思った。
そして、もしこれがジョークだとしたら、僕は、そのセンスに拍手をするし、実際に、にやり、としてしまった。

つまり、これがジョークであることは、たぶん、わかる人にはわかる。
けれども、世の中の大多数の人は、たぶん、これがジョークであることに気付かず、鵜呑みにして、喜んで納得して使用するに違いない。

そのへんが、たぶんジョークなんだろうと思った次第である。
商売とか世の中というものをわかっていて、なおかつそれを楽しんでいる感じ。

なので、ちょっとひねくれた、ユーモアのセンスを持つ、偏屈かつ達観した、そんな人物像を、僕は思い浮かべた。

 

で、率直に感想を述べよう。
僕は、このBJF Buffer搭載のTuner、そのバッファーの音色。

非常に個性の強い、かなり音が変わるバッファーだと感じた。
かなりハイ上がりの、シャキっとした音になる、と感じた。
かなり音量が上がり、非常にパワフルだと感じた。
ノイズに関しては、システムの中の問題をどういうわけだか洗い出し、結果、それをノイズという形で可視化(可聴化)する、と感じた。
だが、最終的に、それがナチュラルな音かと問われれば、確かにナチュラルな音であり、ナチュラルな弾き心地である、と感じた。

好きか嫌いか、で言えば、かなり好きだった。

 

で、僕はこれを店頭で、TC ElectronicのPolytune3 miniと比較してみたわけである。

TCのPolytune3には、TCが誇るBonafide Bufferというものが搭載されている。
そのTCのバッファーと、このOne Control BJFのバッファーを、比較してみたところ、
僕は、BJFのバッファーを、「派手でパワフルでハイが強調される」と感じて、
それに対して、TC(PolyTune3)のバッファーの方が、ナチュラルで自然で変化が少ない、と感じた。

だから、ナチュラル派だったら、TCを選ぶと思うんだけど、僕は、このBJF Bufferの派手な音が、結構好きだと感じた。また、今回の僕の用途には合うかもしれない、と感じたので、その店頭にあった中古のOne Controle / BJFのバッファー兼チューナーを、廉価にてお持ち帰りしたのであった。

 

実際、TCのペダルは、僕はアコースティックを演る時のために、Hall Of Fameのリヴァーブを持っている。

このHall Of Fameも、True BypassとBuffered Bypassを選べるようになっていて、なので、家であらためて、Hall Of Fameに搭載されているバッファーと、One Controlのバッファーと、比較してみたが、印象は上記と同じだった。

つまり、Hall Of Fameに搭載されているバッファーが、PolyTune3のBonafide Bufferと同じかどうかはわからないが、どっちにしても似ているだろうと思うので、
比較してみると、やはり、Hall Of Fameのバッファーの方が、ナチュラルで大人しく、それに対してOne Control(BJF)のバッファーは、派手でシャキっとしてパワフル、と感じるのであった。

 

で、家に持ち帰り、このOne Controlのチューナーを、お気に入りのオーバードライブの前段につないでみると、「ががーっ」と、ものすごいノイズが出たのである。不良品かと思った。

しかしよくよく調べてみると、その原因はチューナーとオーバードライブの間をつなぐパッチケーブルにあることがわかった。

これは不思議なことに、同じパッチケーブルを別のエフェクターで使用しても、特にノイズなんか出ない。
だが、このチューナーの後段につなぐと、すさまじいノイズを発する。

たぶんこれは、このパッチケーブルが駄目になっており、それを、気難しいOne Controlのチューナーが「拒否した」というか、問題点を洗い出したのだと思われる。

実際に、パッチケーブルを新しいものに交換したら、ノイズはぴたっと消えた。

なんでそうなるのかは、僕は知識が無いからわかんない。
けど、出口のインピーダンスが60オームとか、なんか出力が凄いから、それで、その後のシグナルチェーンにある「問題点」がはっきりしちゃうんじゃないかと、そんなふうに推測する。
なんか、厳格な審判というか、とても厳しいチューナー/バッファーなのである。

 

しかし、そのシャキっとした音は、なおかつパワーが格段に向上するところは、かなり気に入った。

 

そしてどういわけか、このハイ上がりになり音圧が増す感じは、僕が長年、愛用しているところのAlbit/Cranetortoiseのいくつかのペダルが持つ質感と、とても似ているものだった。

なので、あるいは、なんか思想が似ているところがあるのかもしれない。
(ひょっとすると、設計者は性格とか、似ているのかもしれない)

面白いのは、Albitの製品(エフェクター)は、一般的なエフェクターとくらべ、比較的にインピーダンスが高い設定になっていることである。
このBJF Bufferは、その逆に、出力インピーダンスが非常に低い。

数値の上では逆なのに、出て来る音のキャラクターは結構共通しているところに、面白さを感じる。

 

で、また今回、この記事を書くにあたって、これも今、ライヴ用の足元に加えてあるところの、Albitのブースター/バッファーであるCB-1Gと、このOne Controlと、バッファーの音を比較してみた。

やはり、よく似ている。
ハイ上がりのシャキっとした音になるところ、音の実体感とか質感。パワーが増すところ。どちらも、個性が強く主張が感じられるところ。

でも、言ってしまおう。
より個性、癖が強いのはAlbit CB-1Gの方だと感じるが、
そのぶん、僕はCB-1Gの方が、より良いと思った。
つまり、パワーも、張りも、質感も、Albitの方が一枚上だった。
でも、これは製品の性格による違いだし、用途によっても違ってくるだろう。
人によっては、Albitは癖が強過ぎるかもしれない。

 

というわけで、BJF Bufferの宣伝文句を、もう一度見てみよう。

「ゲインを正確に1にすること」
これは、僕は知識が無いから、電気の知識のある人が、ちゃんと調べたら、実は本当にこれが正確な「1」なのかもしれない。
けれど、実際に使ってみた印象としては、
「めちゃめちゃ音でかくなるやん!」
という感想。

「インプットインピーダンスでは、音を変えないようにすること」
インプットでは変えてなくても、アウトで変えているのか??
あるいはこれも、「これが本当の音です」ということなのかもしれない。
でも、実際に使ってみた印象としては、
「めっちゃハイの効いた、シャキとした音に変わるやん!」
という感想。

「アウトプットは強くなりすぎないようにすること」
強くなりすぎない、ということは、強くなってる、っていうことでしょうか。
かなり、強くなってるように感じます。かなーり、パワフルになってるように思いますが。
いや、はっきり言うて、強過ぎでっせ、これ。

 

「ノイズは極限まで少なくすること」
確かにバッファーそのものからノイズは出ないと思いますが、その後のシグナルチェーンからは、ばりばりノイズが出ますやん!
いや、駄目になってるケーブルやら、接点やらの問題を、低インピーダンスの強力な信号によって、はっきりと洗い出してくれるっていうことですよね。ほんと、ありがとうございます。

 

「バッファーに抱かれるイメージを覆す、圧倒的にナチュラルなバッファー」
イメージを覆すっていうのはホンマですな、こんなに主張の強いパワフルなバッファーそうそうあらへんわ。
実際に、アンプ直の状態、バッファーを使わない状態と比べて、音が変わるか、変わらないか、と聞かれたら、「めっちゃ変わってるやん!」としか言えないんですが、
しかし、その出音は、やっぱり気持ちよく、確かにナチュラルで良い感じの弾き心地なので、結果良ければすべて良し、宣伝文句はすべて「良い意味でのジョーク」ということで、許してあげまひょ!

 

という感じのレビューになるでしょうか。

 

でも、僕はこれは、ある程度、ゲインの高い音作りで、オーバードライブと組み合わせた場合の検証だったので、
違う環境で、違う使い方をしたら、もうちょっと違う結果になる可能性もあると思います。

あまり歪ませない人だったら、「うん、ナチュラルだね」で終わるかもしれない。

 

そのへんも含めて、このBJF Bufferのジョークみたいな宣伝文句が、味わい深く感じられます。

 

 

と、まあ、やたらパワフルで、なおかつシャキっとした音の傾向が、僕はかなり気に入ったので、その後、何度かバンドのリハで使用して、結果は悪くなかったんですが。

そうこうしているうちに、「貴重な」T-REXのチューナーを運良く入手しまして。
だって、スペックを見る限りでは希望通りの製品だったし、T-REXのバッファーの音はもともと馴染みがあった、という理由もあり、これが本命だったのだもの。

 

で、比較してみたところ。

今では、僕の足元は、やっぱりこのT-REXが初段に置かれ、One Controlは、僕ではなく、Marieの足元の「最後段」に置かれることになりました。
(Marieにもペダルチューナーが必要だと思っていたから、ちょうどよかった)
(ニャン・コントロールと呼んで気に入っているようです)

 

つまり、One Controlのチューナー/バッファーも良かったんだけれど、実際に使ってみると、僕にはやっぱり、このT-REXのやつの方が合っていた。

それはやっぱ、T-REXのバッファーの堅実でしっかりした音の方が、求めている音および機能性に近かった、ということ。
あとは、このT-REX TuneMasterには、「ラインドライバー/ピックアップブースター」の機能が付いている。

後段に置くShoalsを補助するために、このブースター機能が、あまりにも便利過ぎて。

やっぱり、足元の貴重なスペースを、ひとつ使うわけだから、ちょっとでも機能というか、役割が多い方がいいじゃない。

こんなふうに、「チューナー、バッファー、ブースター」っていう組み合わせ、もっとあってもいいと思うんだけど、なんで他に無いのかな。
(マルチエフェクター系で対応しろってことでしょうかね)

 

ひとつ残念なのは、このT-Rex Tune Master、純粋にチューナーとしての精度は、それほど高くない。
これは、Korgさんのチューナーと比べると、やっぱり全然劣る。

別に正確じゃない、ってわけじゃないんだけど、このT-REXのチューナーは、どちらかといえば「ステージチューナー」って感じの性格で、おおざっぱな判定しかしてくれない。細かいことを気にせず、ライヴの際におおまかなチューニングを素早く行うためのチューナーという感じ。

 

だから、たとえばレコーディングの際に使うには、精度が全然足りないと思う。
でも、ライヴ用として考えると、「ぎりぎりオッケー」っていう感じかな。
これが、「ダメダメ」だったら、僕も採用はしなかったけど、「なんとかオッケー」という精度だったので、バッファー/ブースターとしての機能を評価して、足元に置くことにした。

(たとえばね、いつだったか人のバックでベースを弾く用に、DonnerのDT Deluxeっていうちっちゃい安物チューナーを持ってるんだけど、あれは、ベースではなんとか大丈夫だったけど、僕がギターで使うには、精度は全然ダメダメだったのよ。見た目はかわいいんだけどね。)

 

でも、本当は思ってますよ、このT-REXのチューナー。結構、液晶画面は大きいんだから、もっと精度のいい表示(ストロボモードとか)にしてくれたらよかったのに、って。

でも、ぶっちゃけ実用上は、問題ありません。

 

それに、One Controlのチューナー/バッファーにしても、僕が使うのではなく、Marieの足元(それも最後段)に置くことが、
シグナルの流れとしても、バンドのアンサンブルの上でも、あとは彼女の性格の上でも、make senseして(理にかなって)いたんだよね。

実際に、このバッファーを使うようになってから、彼女のプレイは変わったからね。
アンサンブルの中で、自分の音がよりはっきりと聴こえるようになって、それでプレイも、音作りも、変わったんだ。

なので、これでしっくりきた感じがあります。

 

というわけで、2021年度。
“Nabeshima”の楽曲を演奏するための、Imari Tonesの「武士道モード」、その足元のシステムがこれで完成したように思います。

また時間があれば、それらの詳細を書いてみるですよ。

書いてる場合じゃないかもしれないけどね〜。

 

あとは補足追記だけどね、今回、手持ちのエフェクターのバッファーを、いろいろ試してみたけど、その中で「古いYAHAMA」のバッファーが、意外と良くて、ちょっと驚いたですよ。
やっぱり、真面目に作ってたんですね。日本製って。

 

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