Timeline 2019

2019年1月
バンドは引き続き「新しいラインナップ」による水面下のリハーサルを継続。
この時期、Toneは遠藤周作をはじめとするクリスチャン系の小説、そして義母の遺品の中からインスピレーションを得て、信仰、歴史、スピリチュアル、そして小説をテーマとした創作に向き合っていくことを決意する。「鍋島」のその先に向けて、今後の新たな創作の方向性を示された出来事だった。「鍋島」の楽曲を書き上げて以降、自らの中の創作の扉が閉じていたToneであるが、これ以降、スローペースながらも再び楽曲を書き始めるようになる。

 

2019年2月
個人的なことではあるが、ToneおよびMarieは、[Tone-Hassy-Jake]体制の活動の期間中のほとんどを過ごしていたアパートから、より横浜市の中心部に近い場所へと引越しを敢行する。環境を改善し、心機一転、新たなラインナップによる活動と、「Nabeshima」の制作に取り掛かることになる。
バンドは引き続き水面下のリハーサルを継続。
また、アルバム”Overture”より”Forgiven”のミュージックビデオを公開し好評を得る。

 

2019年3月
この時期、Toneは本格的にドラムの練習を開始する。これは、新しいラインナップでバンドを準備しているものの、今後の創作の方向性とその量および質、また「小説」というテーマに向き合うために、ライブ演奏と録音制作は分けて考えた方が良いという結論に達してのことであった。
またこの時期、「ファーストアルバム作り直し計画」に基づき、さらに2曲のレコーディング(過去作品の録り直し)を行った。これにより、「ファーストアルバム作り直し計画」の制作が完了する。
バンドは引き続き水面下でのリハーサルを継続。

 

2019年4月
4月28日、Imari Tonesは新メンバーによる初めてのライヴを、神奈川県相模原市にある御園バプテスト教会にて行う。バンドとしては過去にサイドプロジェクトの”Jesus Mode”も含めて、何度か演奏したことのある会場であったが、新メンバーにとってはもちろん初めての場所であった。教会でのライヴということで音量や機材等の制約がありつつも、渾身のヘヴィメタルサウンドを叩き付けて大いに好評を得る。まだ新ラインナップを正式に発表もしていないうちの初ライヴだったが、大きな手応えを得た。
また同時期、バンドは”Mistake”のビデオを発表する。これは前ラインナップである[Tone-Hassy-Jake]の3人をフィーチャーした最後のビデオであった。

 

2019年5月
Toneは作り直したファーストアルバムの発表に向け、”Spiritual Seeker”のビデオ撮影を(友人でありSoul of Faithのヴォーカリストであるところの)カメラマン、オオハラ氏と共に行う。

 

2019年6月
バンドは、新メンバーの正式発表に向けて、西横浜El Puenteにてアーティスト写真の撮影を行う。同時に”Spiritual Seeker”のミュージックビデオのバンド演奏シーンの撮影も行われた。
6月後半、”Spiritual Seeker”のビデオを発表。これは「ファーストアルバム作り直し」計画の一環としてToneが一人で録音制作した楽曲であり、新メンバーのMarieとKojiはレコーディングには参加していないが、新メンバーをフィーチャーした初のビデオとなった。ビデオの撮影および編集は、Calling Recordsの盟友であり、プロのカメラマンとして活動を開始したオオハラシンイチ氏によって行われた。

 

2019年7月
7月初旬、Imari Tonesは新ラインナップを正式に発表。
バンドが生まれるそもそものきっかけとなった張本人であり、サイドプロジェクト「Atsuki Ryo with Jesus Mode」でToneとステージを共にしていたベーシストMarie、およびジャパニーズヘヴィメタルの黎明期にBlack Hole、東京X-Ray等のバンドで活躍したベテランドラマー摩耶こうじを新たに向かえ、正式に活動をスタートさせる。メッセージビデオやプレスリリースも公開し、「Anthemの前身バンドのメンバー」という話題を盛り込みつつも、新たにヘヴィメタルに向き合っていく決意を表明する。
事実AnthemはToneにとって少年の頃に初めて聴いたヘヴィメタルバンドであり、またメンバー募集をしていた際に「いっそAnthemのMADさん叩いてくれないかな」と軽口を叩いていたら「MADさんの前に叩いていたドラマー」と出会ったため、これを運命と感じ、Toneはこのメンバー体制にて”Nabeshima”に向き合うことを決意したのだった。
7月28日、Toneは大久保水族館にてアコースティック演奏でライブを行う。これは本来、バンドで出演する予定だったものが、のっぴきならない事情により急遽ソロでの出演となったものだった。すでに前年から何度かアコースティック演奏を行っていたToneだが、この日もバンドでの演奏に劣らぬメッセージ性とインパクトのある演奏を披露した。

 

2019年8月
8月13日、Imari Tonesは静岡県浜松市で行われた寸座ロックフェスティバル2019に参加し、ライヴ演奏を披露する。Sunza Rock Festivalは2017年から始まったワーシップミュージック、クリスチャンミュージックのフェスティバルだったが、Imari Tonesは初参加となり、これが新メンバーでの2度目のライヴ演奏となった。真夏の猛暑の中の野外演奏ということで、テクニカルなヘヴィメタルバンドにとっては過酷な環境であったが、演奏は荒くともメッセージ性の強い力のこもった演奏を披露し、大好評となった。
また8月某日、Toneは過去にアメリカをツアーした際に知り合ったフロリダ出身のクリスチャンラッパーBrinsonと横浜にて再会、コラボレーション楽曲を制作する。

 

2019年9月
9月某日、Toneは再制作したファーストアルバムを”The Garden of Gods”のタイトルで正式に発表する。もともとImari Tonesは商業的な活動をするためではなく、個人的な理由で人知れず制作を始めたプロジェクトであり、1998年に制作された「ファーストアルバム」と呼ぶべき作品は決して完璧なものではなかった。そのため、そこに収録されていた楽曲は後に他のアルバムで再録音され、ファーストアルバムはその存在が置き去りにされ、長い間、きちんとした形のファーストアルバムが存在しない状態だった。そのため、いくつかの楽曲を再録し、またToneが高校時代に書いたごく最初の楽曲を録音して追加し、本来あるべきであったファーストアルバムの形を再現しようと試みた。
9月後半、”Nabeshima”アルバムのためのドラム録音を開始。

 

2019年10月
10月初頭に、”Nabeshima”のためのドラム録音を完了。10月いっぱいかけて、”Nabeshima”アルバムのためのベース録音を行う。
10月27日、御園バプテスト教会にてイベント”Over The Rainbow”に参加しライヴ演奏を行う。4月の時よりさらに充実した演奏となり好評を得る。

 

2019年11月
Toneは、”Nabeshima”のギター録音のために、その準備や、サウンドの探求に明け暮れる。その作業の中で、いくつかのサウンドを発見し、自身にとってのサウンドの真実に目覚める。

 

2019年12月
12月初頭、バンドはKISSのカバーソング”Do You Love Me”のビデオをYouTube等のインターネット上で発表する。これはドラマーのKoji氏がKISSのファンであったことに端を発し、歌詞をクリスチャン視点の”Church version”に変更しての替え歌カバーとなった。一発録りの簡易なレコーディングではあるものの、これは[Tone-Marie-Koji]のラインナップによる初の正式な音源となった。
12月14日、バンドは六本木Bauhausにてイベント”EGOTRIP LIVE X”に参加しライヴ演奏を行う。Toneはギター録音の作業の疲れから本調子ではなかったとのことだが、今のImari Tonesの演奏力にはそんなことは関係なく充実した演奏を叩き付けた。
12月中に、Toneは”Nabeshima”のためのギター録音を行い、今までにない表現の難易度に苦しみつつも、クリスマス前になんとか完了する。2010年代というひとつのディケイドの終わりに際し、究極の作品”Nabeshima”はあとはヴォーカルトラックの録音を残すのみとなる。

 

 

 

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