Musicman Axis-EX Pink ピンク色のギター

 
 
これまで愛用してきたギター、なんていうテーマで記事を書こうと思っていて。
みんないっぱい書いている、月並みな話題だけれども。
 
 
最近、B’zの松本さん(Tak Matsumoto氏)が90年代に愛用していたMusicmanのEVHモデル(その後のAxis)が、行方不明になっていたものが20年ぶりに見つかった、というニュースが流れて話題になっていたから。
 
やっぱりこのギターから書こうかな、って。
バンドのサイトに残してある、過去日記のログにも似たようなこと書いてるかもしれないけどね。
 
 
 
 
 
日本製のMusicman Axis-EX。
人気のピンク色。
 
記憶が確かなら、2002年の夏の終わりか秋くらいに、渋谷の某楽器店で新品で購入した。
シリアルナンバーがAから始まる番号だったから、Aシリアルっていうのか、初期型、的な、ひょっとすると90年代に作られたものだった可能性もある。
 
それから、自分のバンドの録音、ライブ等に、メインで使っていた。
2008年の前半まではメインだったと思う。
 
そこから後、2008年後半からは、僕は次第にフライングVに移行していって、そっちがメインになった。韓国製Epiphone、インドネシア製Hamer XT、そして本家USA製Hamerと移行していった。
そこからさらに、決してフライングVが嫌になった訳ではないんだけれど、突然レスポールの良さに目覚め、2014年頃からは、Bacchus/Deviser社の日本製レスポールがメインになった。
 
けれども、ことレコーディングをするとなると、色々なギターが必要なので、相変わらず録音ではAxisもちょくちょく使ってた。
 
そして、2016年の録音で使ったのを最後に、2016年の年末頃に、そろそろ卒業する時だと思い、ついに手放してしまった。ピンクのやつと、赤いのと、両方売り払った。
 
 
赤いの、っていうのは、2004年初頭に、サブでもう一本、同じ形のAxis-EXS (solid)っていうモデルを入手してね。キャンディレッド、っていうのか、ファイヤーエンジンレッド、っていうのか、濃い赤のやつ。その2本を併用していた。そっちはGから始まるシリアルだったように思う。
 
 
 
 
僕はVan Halenの大ファンだったから、この形のギターはずっと憧れていたけれども、なぜ本家のUSA製Axisや、EVHモデルにしなかったかというと、値段的に手が届かなかったのはもちろんだけれども、日本製の方が気分が良かったから。
それに、弾きくらべてみたら、USA製の方が豪快な音だけれども、日本製モデルの方がやっぱりちょっと鳴りが繊細な感じがして、そっちの方が僕にはしっくり来たんだよね。
 
昔っから、なんか心情的に日本製のギターが好きで、それは今でも続いてる。結局その後、Deviserさんとこの楽器(Bacchus、Headway、STR等)が一番好きになってしまったし。
 
人生の中で所有したアメリカ製の楽器は、Hamerくらいじゃないかな。あとはみんな、日本製とか、アジアのやつだった。
 
 
実のところ、後から入手した赤い色の”EXS”はアルダーボディだったので、バスウッドボディ&メイプルトップのピンクのやつよりも、中域の密度があって、パワー感のある音が出た。どちらが良いか、とは一概には言えないけれども、がつんと来るリードや、メタルっぽい音を出したい時には、赤いEXSの方が有利だったのは否めない。それでも、いわゆるAxisの「あの音」が出るのは、やっぱりピンクの方だった。
 
アルダーボディのAxis-EXSは隠れた名器だったと思うよ。
おそらくUSA製には存在しないスペックだったとと思うんだけれど。
 
Musicmanっていうのは伝統的にFenderのデザイン哲学を色濃く受け継いでいるメーカーだ。
で、Axisは80年代ヘヴィメタルのスーパーストラトを、伝統的なFender系の楽器としてきちんとまとめあげた理想型だと思う。そしてバスウッドボディだからこそあの90年代ハードロックの音が出る。
 
けれども、日本側で制作に携わっていた誰かが思い付いたに違いない。
「これ、アルダーボディにしたら、もっと普通のストラトみたいに使える楽器になるよね。」って。
 
つまり、バリンバリン鳴って、いろんな用途に使える、あるべき姿の「エレクトリックギター」に。
 
おかげでずいぶん役に立ってくれた。
 
 
 
僕がこのMusicman Axisを長年使っていたのは、何と言ってもやっぱり自分のプレイスタイルに対応してくれるから。
 
もともとエディ・ヴァン・ヘイレンのシグネチャーモデルだからHR/HMのイメージが強いけれど、実際のところ、そこまで「メタル」っていう感じじゃない。
考えてみるとVan Halenって世間のイメージほどヘヴィメタルでは無いしね。
 
だから、スピード重視で速弾きするには、向いているようで向いていない。
テクニカルに現代的な速弾きをするためには、ちょっと「鳴り過ぎて」しまうんだ。
トップスピードよりも少し速度を落として、ニュアンスを出しながらのリードプレイをするくらいが、このギターにはちょうどいい。
基本的には、「伝統的なFender」の延長だしね。
 
見た目のイメージからしても「テレキャスターとレスポールの中間」って感じなんだけれど、実際にそういう感じの使い勝手で間違っていなかった。
 
 
リードプレイもそうなんだけれども、僕にとって一番重要だったポイントは、バッキング、コードプレイ、リフを弾いたりした時に、多彩なスタイルに対応してくれること。
 
今はどうか知らないし、昔もどうだったか知らないけれど、僕の世代にとっては、パワーコードを鳴らすだけではない、幅の広いスタイルでHR/HMを鳴らそうとした時に、きちんと音が分離して、和音の中で一音一音が立ってくれるギターは、これくらいしか無かった。
 
よく考えれば、Eddie Van Halenもそういうスタイルの音楽をやっているしね。
で、Van Halenが大好きな僕としても、やっぱりそういう楽器が必要だった。
 
だから、しばらくの間は、これ一本(実際はサブと2本だったけど)で、全部やれてしまっていた。
 
 
でも、その後、僕は、自分の音楽のスタイルを追求する中でフライングVに移行した。なぜなら、「コリーナ」の58年スタイルのFlying Vは、Axis/EVHと同様に、ハイ、ミッドハイが分離よくしゃきっと鳴る、意外と色んなスタイルに対応してくれる楽器だったからだ。(リイシュー以降のマホガニーのフライングVではこうはいかない)
 
あとはもちろん、ルックスやライヴパフォーマンスの面も重要だった。フライングVは軽いので、ライヴやツアーに出かける際の取り回しも良かったしね。
 
そして、その後、「レスポールって本当はどういうことだったのか」っていうことに気が付いて(これがまた、本当に難しい話なのだけれども)、Deviserさんとこ(Bacchus、Momose、STR)のしっかりと作られた日本製レスポールが、自分の人生で最良のものになってしまった。
 
これは、自分にとっての、自分の人生においての、「ヘヴィメタル」そして「ブルーズ」とはどういうことなのか、ということへの解答でもあった。
 
自分にとっては、それくらい重要なことだったんだ。
 
 
でも、それらの答にたどりつくまでには、長い時間が必要で、(だって僕は、最初から59年レスポールとか、61年ストラトが身近にあるような環境には居なかったからね)、また僕らの世代にとっては、それらの「答」に出会うまでには、やっぱりずいぶんと待つ必要があった。
 
僕が自分の理想としているようなギターに出会うためには、結局2010年代になるまで待たなくてはいけなかったのだから。
(日本製の、そんな凄い楽器を、僕にでも手の届くような、こんなに安い値段で作ってくれるDeviser/Bacchusさんには本当に感謝している)
 
だから、そこにたどりつくまでの間、自分の創作を支えてくれたこの2本のMusicman Axis-EXには、文字通り人生を支えてもらって、本当に感謝している。
 
 
Fender由来の、エレクトリックギターの伝統と系譜をちゃんと受け継ぎながら、80年代のスーパーストラトをきちんと「良いもの」としてまとめ上げ、Fender系の楽器として成立させつつも、より現代的なハードロック、メタルのサウンドを併せ持ったこのMusicman Axisは、本当に絶妙な立ち位置にある楽器だと思う。
(そしてそんな楽器を世の中に提示したEddie Van Halenはやっぱり偉大だ。)
 
つまり、絶妙に鳴るけれども、絶妙に鳴らないんだ。
基本の部分にヴィンテージ的な鳴りを持っているけれども、鳴りすぎないよう意図的にブレーキがかかっていて、それがHR/HMに適したサウンドを生んでいる。これは、その後のPeavey以降のEddie Van Halenのシグネチャーモデルにも共通する特徴だと思う。
 
逆に言えば、中途半端な、非常にニッチな立ち位置にあるギターだとも言える。
なんでも出来ると言えば、確かに出来るけれど、ブルーズやカントリーの人がこの楽器を使うことはきっと少ないし、かといって、ガチガチのメタルの人も、やっぱりもっと「尖った」楽器に行ってしまう。(実際は、どちらもやれるんだけどね)
 
「幅の広いHR/HM」なんていう、特定の音楽性のものをやる際に、初めてその真価を発揮する。ハイブリッドなスタイルの、総合格闘技のファイターみたいなものか。
 
 
でも、僕にはそれがちょうどよかった。
 
2016年の年末の頃に、長年愛用してきたこの2本をついに手放して。
 
その際に、貼っていた自分のバンド名のステッカーも剥がした。
けれども、長い間貼っていたから、よく見ると、日焼けみたいにして痕が残ってしまっていた。よく見ないとわからない程度に、だけどね。
 
だから、中古屋さんでこのギターを手にした人は、ステッカーの痕に気が付いて、インターネットで検索して僕のバンドのウェブサイトを見つけてくれるかもしれない。
(痕が残っちゃって、なんかほんと、すみません。)
 
 
嫌というほど使ったから、もう一度、手に取ってみようとは思わないけれど、本当に良いギターだった。
そして、まさにworkhorseという言葉がふさわしい、そんなふうに、ライブに、録音に、使い倒したギターだった。
 
 
 
本当に色々な録音に使ったから、ひとつひとつ、挙げていったら、きりが無いくらいの数になってしまう。
 
でも、せっかくだから、色々挙げていってみよう(笑)
 
 
 
自分のバンド、Imari Tones (伊万里音色)の音源で、このギターを使ってレコーディングした曲はたくさんある。
 
けれども、昔の曲が多いので、YouTubeにちゃんとしたビデオがアップされている曲があんまりない。
 
またそのうち、昔の映像素材を発掘して、ちゃんとした(低予算だけど)ミュージックビデオみたいのを作れたら、あらためて紹介したいけれど、映像がないものに関しては、BandCampとかSpotifyから引っ張ってこようと思うのでご了承ください。
 
 
 
ピンクのやつ、バスウッドボディの、いわゆるEVHモデルの「あの音」。
そっちのギターで鳴らした音から紹介してみよう。

 
 
「虚数少年2」という曲。
録音は2004年。知ってのとおり、って、知らないかもしれないが、僕は、決して型通りのHR/HMをやってきた訳じゃない。特にこの頃は、かなりオルタナや日本のギターロックに寄せた音楽性をやっていた。だからきっと、一般に言ってEVHモデルで出すような音には聴こえないだろう。普通は、この手の音楽性で鋭いギターの音を出そうとしたら、たぶんテレキャスターを選ぶはずだ。でも、もともとメタル畑の出身である僕としては、もっとパワフルで、密度の濃い音を鳴らしたかった。その結果が、こういう感じの曲になる。Musicman Axisが、いかに多彩なスタイルに対応できる楽器なのか、よくわかると思う。

「Winning Song」という曲。この曲は何度かレコーディングしていて、これは著名な音楽ジャーナリストでありAir Pavilionという国際的に活躍したバンドのギタリストでもあるTak Yonemochi氏にプロデューサーとして録音してもらった時の、それも日本語バージョンのやつだ。(英語バージョンもある)

HR/HM系のプロデューサーを迎えて、いかにもVan Halenっぽい曲を、80年代っぽいハードロックのサウンドでやる。このギターの使い道としては、いかにも王道というか、正しい用途に使いました、という例だ。
実のところ、この曲のレコーディングに、ピンクと赤のどちらを使ったかはよく覚えていないんだけれど、確か、ギターソロを弾いたときの記憶から言っても、ピンクの方だったように思う。アンプはBogner Fishで、スピーカーエミュレーターを通して、アナログ録音、つまりテープで録音した音だ。
自分の好みかと言われると、難しいところなんだけれど、ハードロックの音としては、ひとつの正解と言えるサウンドに違いないと思う。

「Don’t Stop Walking」という曲。僕のバンド、Imari Tonesの、2016年に録音して、2017年にリリースした、今のところの最新作と言えるアルバムの、その中に入っているちょっと地味な曲だ(笑)

このアルバムは日本の歴史をテーマにしたコンセプトアルバムなんだけれど、アルバムの中のストーリー展開の中では、箸休め的な位置の曲だ。ほとんどインストみたいな曲だし。けれども、長年愛用してきたMusicman Axis-EXの特徴的なサウンドが、よく表れた1曲になっていると思う。
1音1音がはっきりと立ってくる、歯切れのいいサウンドっていうのかな。それでいて、パワーもしっかり備わっている。ハードロックの音だけれど、それだけじゃない、色々な事がやれる。その良さがきっと伝わると思う。

「This is How Freedom Dies」という曲。
これも、2016年に録音した「Jesus Wind」というアルバムの中に入っている曲。といっても、インスト曲で、やっぱりこれもアルバムの中では箸休め的な曲だ。だけれども、ギター1本だけのインストだから、楽器の特徴がよくわかる。アンプも軽いクランチなので、真空管ブースターを通してはいるけれど、楽器の鳴りが生かされている。

この曲は、アーミングを多用しているから、その意味でも特徴が生きている。Musicman Axisは、歴代のEVHモデルと同様、フロイドローズがベタ付けされたセッティングになっている。つまり、アームダウンしか出来ないセッティングだ。だけれども、それが独特のサウンドにつながっているし、またダウンオンリーのアームの駆動が、驚くほどスムースなので、もしアームアップやクリケット奏法などが必要ないのであれば、チューニングの安定性も含めて、トレモロアームのシステムとしてはひとつの理想型と言えると思う。

とぼけたビデオを作ってしまい、視聴回数もまったく無いのだけれど、アルバムの中では、メッセージを込めた曲であり、言葉のないインスト曲なのに、自分なりの政治的な主張を込めている。それこそ、ジミ・ヘンドリクスのアメリカ国歌くらいの気持ちで、命がけで演奏したつもりなのだけれど、そのへんは、あんまりこのビデオでは伝わらないかもしれない(笑)

この楽器、ピンク色のAxis-EXで最後にやった仕事は、上記のイマリトーンズのアルバム「Jesus Wind」の中のいくつかの曲。そして、これは発表するかどうかわからないけれど、「鍋島デモ」の中の「Atomic Jam」という曲で使ったのが、おそらく最後のものだと思う。
もしその「Atomic Jam」(デモ版)の音源を公開することがあったら、ちょっと注目して欲しい。このギターのポテンシャルが、最大限に発揮されている曲だから。

そして、赤い方のAxis-EX Solidでやった曲も紹介しておこう。
同じ型のギターだし、音も似ているんだけれど、アルダーボディのぶん、こちらの方が中音域に密度とパワーがあり、より汎用性の高い「いわゆるエレキギター」の標準的な音に近いと思う。わかりにくい表現だけれど。

まずはこの「Iron Hammer」という曲だ。
といっても、このビデオの中にはAxis-EXSは出てこないんだけれど、レコーディングはこの赤いAxis-EXSで行っている。
この曲は、ドイツのWolfsburgという町で、Angra、Edguy、Avantasia等のプロデューサーとして有名なサシャ・ピート氏にレコーディングしてもらった曲だ。その時に、この赤いMusicmanを持っていった。つまり、このギターは一度、海を越えているんだね。ピンクの方は海外に持ち出したことは無いんだけれど。

ピンクのAxis-EXも素晴らしい楽器だったんだけれど、赤いやつは、ミッドレンジのパワー感があるぶん、メタルっぽい音を出す時には有利で、なおかつアルダーならではのアタックの艶みたいな部分が、リードプレイには最適だった。
この時はアンプはMesaBoogieのDual Rectifierだったと思う。

これは僕がサイドプロジェクトでやっていた「熱きリョウ with ジーザスモード」の音源で、「Soldiers Into Hell」という曲。この「Jesus Mode」の1st EPの録音は、全部この赤いAxis-EXSでやってしまった。わざとらしいくらいにストレートなジャパメタを目指したんだけれど、いかにも80年代メタルっていう音になってくれた。僕の考えるところの「ジャパメタ」をやるには最適な楽器だったかもしれない。とはいえライヴでの取り回しは、またちょっと別の話ではあったんだけれど。。。

このジーザスモードの1st EPは、リズム隊も打ち込みだし、ギターもどこかで拾ってきたフリーのアンプシミュレーターのプラグインを使って適当に作ってしまったのだけれど、その割に良いギタープレイになった。この楽器の良さもすごく出ている。典型的なメタルの音ってことで、ひとつ。

これはImari Tonesの、2014年に録音して2015年にリリースした「Revive The World」っていうアルバムに入っている曲で、「Falling」っていう曲。
この「Revive The World」の中で、たった2曲だけ、ギターソロでアームの必要な曲を、赤いAxis-EXSを使って録音した。これはそのうちのひとつ。

バッキング、リフはBacchusのレスポールなんだけれど、ビデオでもギターソロのシーンではちゃんと赤いMusicmanを弾いていると思う。相変わらずの手作りビデオだけどね。
これも真空管ブースター(Cranetortoiseのやつ)を通している音なんだけれど、アンプはMarshallで、ひとつ典型的なハードロックのソロとして、色気のある音を出せたと思っている。アーミングも決して派手はものではないけれど、前述したベタ付けフロイドローズならではの、スムーズな感触が生きていると思う。

この曲もギターソロだけがAxis-EXS。
実のところ、このピンク&赤のミュージックマンを使ってレコーディングした曲は、他にもいっぱいあるんだけれど、赤とピンクのどっちだったか思い出せない曲ばかりでね。
だから、はっきり「これは赤、これはピンク」って言い切れる曲は、意外と少なくて。
さっきも言ったように昔の曲だとビデオもちゃんと作ってないしね。

この曲は、ちょっと恥ずかしい日本語の曲なんだけれど、録音自体は2005年。ただ、後になって2015年頃にバッキングのギターだけ録りなおしていて、バッキングはBacchusのDuke Standardっていうレスポールタイプを、IK Multimedia Amplitubeに通したもの。チープな音だね(笑)
で、ギターソロも録り直そうかと思ったんだけれど、何回弾いても、その昔にAxis-EXSで弾いたテイクを越えられなかったので、そのままになった。
こう思うと、本当にたくさんのギターソロを、この赤いAxisで弾いてきたんだなと思う。

こんな良いギターをなんで手放してしまったかって言われると、それはもう、色々な理由があるのだけれど。
でも、自分なりに、自分のギタリスト人生の中で、この楽器を弾き倒してきて、その上で、卒業した、と言える。

この楽器、赤い色のAxis-EXSでやった最後の仕事は、友人である「ソルフェイ」のオオハラ氏のやっているもうひとつのバンド「オオハライチ」のアルバム「ワレモノ」に収録されている「夜明け前に」という曲のギターソロを、ゲストで弾いたものになると思う。その翌月にこのギターを売り払ってしまったから。曲自体も、僕が書いたものが元になっているのだけれど、エモーショナルな泣けるギターソロになったから、ぜひチェックしてみて欲しい。
https://oharaichi.wixsite.com/oharaichi-official

今でも忘れないのは、この赤いギター、指板のハイポジションの1弦、2弦側に、黒い染みが付いている。
これは何かっていうと、2005年に僕が録音制作をしまくっていた時に、20曲くらいのギターソロを一日でレコーディングしたことがあった。その時に、この赤いAxis-EXSを使ったのだけれど、終盤にさしかかる頃には、ベンドのし過ぎで指の皮が破れ、血であるとか、体液とか、指先から染み出してきていた。それでも弾いちゃったのだけれど、その結果、あんな汚れが付いた。そして、その汚れは結局、完全には落ちなかった。

このギターを中古で手にした人は、その染みを見て、気持ち悪いと思っているかもしれない。あるいは、弾き込まれた証だと思うかもしれない。
いずれにしても、実際に10年間、ばっちり弾き込んだ、素晴らしい楽器であることに間違いはない。

最後に、自分がこのギターを持っている写真をいくつかのっけておこうと思う。

とはいっても、ハードディスクの中にある写真をチェックしてたんだけれど、この2本のギターを使ってライヴしていた2004、2005年あたりのフォルダをチェックするだけで、もう疲れきってしまった(笑)

もっと最近の写真も、探せばきっとあると思うんだけれど、昔の写真だけで、今回は許してほしい。

以上です。

 

 
ハハハ、すでに枚数多過ぎですよね。
わかってます。

どうかな、B’zの松本さんほどじゃなくても、少しはギタリスト然として見えるだろうか。

僕は普通のストラトやレスポールは似合わないので、
(今でもレスポールを持つ姿には自信がない)
ルックス的にも、ちょっと普通と違うMusicman Axisは、本当にありがたい相棒だった。
 
ありがとう。

 

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