2014年8月の日記

■…2014年 8月 2日 (Sun)…….Skate log end of July 2014
さてスケートログ。
ここのところちょっとスランプだったと言っていいかもしれない。
決して調子が悪いわけではない。
そして、スランプにも、気持ちの悪いスランプと、気持ちの良いスランプがあると思うが、これはおおよそ、気持ちの良いスランプだ。
けれども、トリックの精度、成功率、特にキャッチに関しては、壊滅的に低下している。

なにが起きているかというと、
スリーシャヴや、ビッグスピン、そしてまだ本格的にはチャンレジしていないけれど、準備は徐々に始めているトレフリップ、など、デッキを360度回すことを、多くこなすようになり、また静止状態で片足でデッキをいじる際にも、今までのようにシャヴィット状態で180度ぺけっとはじくだけでなく、360度くるっと回してキャッチするなんてことをやっているうちに、右足のポップがどうやら強くなってきた。

で、各種トリックをやるときにも、右足のポップが、以前よりも強くはじいてしまうことになる。(レギュラースタンスです)
結果、板はより強く跳ね上がる。
その、より強く跳ね上がったデッキの対処というかコントロールが、どうやらまだ出来ていないらしいのだ。

良いことといえば、確かにオーリーの高さは出るようになってきた。
これはとても良いことで、大きな前進だ。
もうちょっとすれば、「いっちょまえのオーリー」といえるようなオーリーが、コンスタントに出来るようになるかもしれない。

だけれども、キックフリップはほぼ壊滅状態にある。ここひと月ほど。
もともと1月の終わりに、シューズを変えて以来、シューズのつま先が妙に長過ぎて、フリックが回りすぎるという事態に見舞われて以来、キックフリップにはちょっと狂いが生じてはいたのだが、今回のスランプはちょっとそれ以上のものだ。

ちなみになおかつ、今年の前半にあれほど調子のよかったヒールフリップに関しても、4月の「クレジットカード(股間痛打)事件」以来、やはり乗りにいけていない。

しかし、キックフリップが乱れていると言っても、キックフリップの各種バリエーション、ベリアルフリップや、ようやく意味がわかってきて成功率が少しずつ上がってきたバックサイドフリップ(今までは、なんで出来るのか、それすらわからなかった笑)、そして成功までいよいよ秒読み状態になってきたフロントサイドフリップ、これらには、直接影響がない。
特にベリアルフリップに関しては、昨年年末の12月に習得して以来、スランプ時であっても、このトリックだけはわりと成功率が高いので、たぶん得意なトリックということになるのだろう。ベリアル(バリアル)フリップって、ちょっと見た目がクールじゃない、とか言われることのあるトリックだから、それが得意ってのもなんか微妙だが、事実だから仕方あるまい。

ヒールフリップに関しても、なかなか成功が見えてこないベリアルヒール、たまに気まぐれで試してみたりするフロントヒール、いずれも、たとえ普通のヒールフリップが「乗りにいけない」状態であったとしても、これも影響は実際、ないと思われるので心配はしていない。板を回すことは出来るし、また、気が向いたときにひょいっと乗りにいけるだろう。(と、思うのだが)

ポップが強くなってしまった影響は実際、いろんなトリックに及んでいて、オーリーはもとより、普通のシャヴィットに関しても、デッキがぽんっとポップしたものを、キャッチするのにいろいろと難儀している。また、フロントおよびバックの180にも影響は及んでいる。しかしこれは、次第に高さを出すことにつながっていくように思われるので、必ずしも悪いことではない。

今起きているスランプは、このように、決して悪いものではない。
おそらく、芋虫が、蝶になるその前にさなぎになるようなものではないか。(と前向きにとらえてみる)
この、以前よりも強くなってデッキが暴れるようになってしまったポップ、これに対処できるようになったら、オーリーや180のみならず、キックフリップも、すべてのトリックが、高くなる。高い位置で決められるようになる。

そのために必要なことは、ポップした後、右足をきちんと上げること。言葉で言うのは簡単だが、実際にやるのは難しい。そして、それと同時に、自分もきちんとジャンプし、高く飛ぶこと。
そして、強くポップするようになってしまったデッキに対して、フリックやキャッチを、素早く的確に行うこと。
これらができるようになれば、さなぎが蝶になるように、ようやく、スケーターらしいスケーターになれるのではないだろうか。
高く飛ぶこと、そして、それは、アグレッシヴに滑ること。
その攻めのスタイルをしばらく、楽しみながらいってみようかと思っている。

もちろん、ポップの方向やポップによる板のコントロールを行うことは前提だ。
ポップが強くなってしまったのであれば、力を加減して、弱くポップすればいいではないか、と思う人もいるかもしれないが、それは楽しくないし、前進とはいえない。
強いポップができるようになって、すべてのトリックを全開のポップで完璧にできるようになった後に、弱いポップとか、加減とかは考えればいい。と思っている。

ポップに関しては、おおよそほとんどのトリックは、teeter totterというのか、シーソーのように、二つの力が引き合う形になっているものだと理解している。オーリーもバックフットは、こころもち後ろ方向にポップするのに対して、フロントフットは前方にドラッグするので、真ん中におさまる。キックフリップやヒールフリップにも同じことが言える。
またフリックする際に、フリックと逆の方向にかたむけてポップしてやれば、フリックに対してレバレッジが効く。
ここのところのコントロールは、少しずつ出来てきているつもりではあるが、やはりまだ試行錯誤している最中でもある。
とにかくもスケートなんてものは、「はじき方」というのが、本当に大切で、いろんなトリックの肝は、やはり「はじき方」にあると思っていい、みたい。

さて、フロントサイドフリップは、かなり足下におさまるようになってきたし、あとはちょっとしたきっかけで、成功まで「秒読み」ではないかと思っている。
取り組んですぐにあっさり成功してしまったバックサイドフリップは、成功はしたものの、その後も成功率がなかなか上がらず、きれいに決まると非常に気持ちいいが、一日に1、2度きれいに決まれば良いくらいの感じだった。最近は、うーん、3、4回かな(笑)
けれども、時間をかけて少しずつ取り組んできたフロントフリップは、おそらく、hopefully、願わくば、一度習得してしまえば、かなりコンスタントに、確実に、ソリッドな技になるのではないかと期待している。

そして、それにつけかえ、ベリアルヒールはなかなか決まらない。
これは、フロントフリップにくらべて練習量割いてないし、もともとヒールフリップが得意ではないのであたりまえといえばあたりまえだ。
しかし、それでも取り組んで、今年中にはものにしたい。

フロントフリップが成功し、身についたら、少し早いかもしれないが、いよいよというべきか、トレフリップに取り組み始めようかと思っている。
そして、それと平行して、ハードフリップも。

今年は、うまくいったとしても、そこまでかな。
でも、そうこうしているうちに、フロントの180をぐるっと回って、フロント360、いわゆる「ヒッピー」も出来るようになるかもしれない。
そしてinsta等にポストしたように、マニュアルの状態から、最近、シャヴィット(ショービット)が打てるようになってきたので、マニュアル道も少しずつ極めていきたいところではある。

あいかわらずフラットグラウンド中心、ほとんどフラットでやっているが、
これは、人見知りだから、とか、一人の時間を楽しみたい、という性格上のこともある(いつもフラットをやる場所は周囲に人が少ない)が、
基本がしっかりできるまでは、セクションとか、そういうのは後でいい、と思っていることもある。(もちろん、今までも、余裕のあるときには、アール、レッジ、フラットバンク、など、少しずつはやっている)
というか、基本なんていっても、フラットグラウンドで出来ること、習得しなければいけないことは、たくさんある。
それらのものを、じっくり身につけたとしても、決して間違いというわけではあるまい。
もとより僕は30代も半ばにしてスケートボードを始めたのだ。
急ぐつもりは、毛頭ない。

さて、そして、年内に間に合うか、それとも来年に持ち越すかはわからないが、
いよいよトレフリップを身につけてしまったら、もう「初心者」とは名乗りづらくなる。
トレフリップが出来る初心者なんていないからだ。

けれども、「いっちょまえの中級者です」なんて言えるには、まだまだ程遠い。

トレフリップが出来るようになってしまったら、
「初級を卒業」するための、ひとつの試験というか、試練が待っている。

それはストリートに出ること。

わかってる。
ハードル高いよー。
あらゆる意味で。

No(4211)

■…2014年 8月 3日 (Mon)…….NINJA BEARINGS
小さなギアトークだけれど、スケートボード、NINJAベアリング。日本のスケート界では定番になっているベアリングだけれど、僕はまだ初心者なので今まで3つしかまだベアリング試してない。Bones Reds、Speed Metal、ときて、今NINJAのAbec5を使用中。半年くらいたった。音楽の世界では意外なところでドラムのツインペダル、PearlのDemon Driveにも使用されているNINJAベアリングだけれど、最初使ってみてあまりピンと来なかった。経験少ないが今まで使った2つと比べて、乗り味もいまいちないし、スピードもそんなにあるわけじゃない。むしろとろい。それと同時に僕の中では「日本製のものは良い」という神話が崩れ去った(笑) だけれども、半年使ってみて、次第にNINJAベアリングの良さというか持ち味がわかってきた気がする。それはつまり、耐久性、いや、耐久性というよりは、正確には、メンテしなくても大丈夫さ具合。スケートボードのベアリング、オイルベアリングは、定期的に、滑る頻度にもよるけど月イチとかで、クリーニングとオイル指すとかメンテナンスが必要だ。けれども、「どうせめんどくさがりのスケーターがメンテとかするわけない」という前提に基づいたときの、「メンテしなくても大丈夫」な具合が、NINJAベアリングは優れている気がする。つまり、メンテせずにオイルも切れた状態でのパフォーマンスが、すごく高い気がする(笑) 半年使った僕のAbec5も、なんだかまだまだ伸びのある回転を見せている。気のせいかもしれないが、僕が思ったには、案外こういうところが、日本製の製品の凄みであり、また、日本のスケーターたちに支持されている要因ではあるまいか。でも「乗り味」はやっぱりいまいちな気がするので、次はたぶん別の試す!www

No(4212)

■…2014年 8月11日 (Tue)…….Hamer history
昨年のライヴ動画というか演奏の記録、
YouTubeにアップしておきたいのでやっと整理をしている。

大体整理終わったが、見返してみると
そのうちの何本か、東北行脚も含む、では3万円のEpiphone(コリーナ風Vモデル)で実にいい音を出している。
実際このEpiphoneはほぼメイン級で使っていたくらいの「当たり」の個体だし、ピックアップは素直で反応のよいおなじみSeymour Duncan 59だから、決して悪いギターではないのだけれど、
楽器というのは決して値段ではないなあと改めて思う。
エレクトリックギターの音を作るのには、いろいろな要素があるしね。

(Imari Tonesの作品では、”Victory In Christ”は9割これだし、”Japan Metal Jesus”も半分はこれです。ダンカン59をのっけたEpiphoneのコリーナV。)

かといって昨年以来、自分は楽器、ギターということに関してかなり追求し、自分のギタリスト人生の最終回答を出してしまった以上、3万円のEpiphoneに戻れるかというと、戻れませんが。(笑)

でもその「最終回答」のギターにしても、笑っちゃうほどの安い値段だしね。
(そう、僕の人生で究極のギターは、10万円もしなかった)

Epiphoneは僕は楽器としては素直で好きなのだが、3本持っていたものを、昨年秋のThe Extreme Tour Japanの後に、すべて引退させ、手放したり、あげたり、してしまった。けれども上記のダンカン59がついたものは、なにかあったときのために実家に保管しておこうかとも思っている。封印というか。

そしてギターというか楽器というのはやはり、愛情ではないかとも思う。
楽器を手に入れることは、あるいは犬や猫を飼うことに少し似ているかもしれないし、あるいは養子をadoptすることかもしれないし、あるいは恋人に出会うことにも似ているかもしれない。それは人それぞれ違うと思う。

その「最終回答」であるBacchus「猫ポール」。果たして「良い楽器」というのはどういうものなのか。楽器は音楽を作る上では道具に過ぎないので、作る音楽そのものが変わるわけでは、決してないと思うし、パフォーマンスに影響はすれど、パフォーマンスそのものを変えるようなものではないと思う。ていうか思ってた。けれども、先日、初めて自分のバンドで「猫ポール」を使って人前でライヴ演奏してみた結果として、演奏だけでなく、楽器が、自分の新しい側面、より本来の面を導き出してくれるという経験をした。つまり、楽器に導かれて、自分のより本来の姿を発見することができた。これは霊的(スピリット)な意味で楽器が自分を導いてくれるということであって、それによって自分はさらに生まれ変わった新しい自分としてミュージシャン人生を踏み出していけるわけで、良い楽器、というよりは、弾き手と共鳴する「運命の楽器」は、ここまでのことが起こることもあるのだなということを実感している。

結論から言えば良いギターというのは、霊的に生きている楽器のことだろう。霊的に命を持っている楽器。自分にとってはそういう結論だ。けれどもそれを生み出すのは、いろいろな要素であって、一概に言えないし、また作り手だけでも、弾き手だけでもないだろうと思う。

と、またギターについてのひとりごとというか考察ぽいのを書いてみる。

ここに、HAMERという楽器メーカーの歴史をまとめた本がある。
今年か昨年あたりに出版されたやつだ。
内容はもちろん英語だが、写真も多いし、子供が動物図鑑を見るような気分で読んでいられる。
HAMERという小さな楽器メーカーといっても、とてもたくさんの出来事や歴史や、関わった人物やミュージシャンたちがいるので、この本にすべてが収められているわけではもちろんないけれど、現代とは違い、インターネットも無かった時代に比較的マニアックな存在であったHAMER guitarsの情報は、インターネット上にもあまりたくさんあるとは言えない。
その歴史を、一応にオフィシャルに紹介してくれる資料の存在はとても貴重だ。

自分は日本製の楽器が好きだ。
自分がティーンエイジャーのときに買った(もちろん両親に買ってもらった)初めてのエレクトリックギターは、JacksonのSoloistだった。
それは日本製のJacksonで、時代は90年代の前半であったので、1990年に日本製Jacksonが作られるようになってから間もない時期のものであった。

自分は母親はピアノ教師であり、父は合唱団を長年続けている人だったので、音楽的な環境はあり、自分がエレクトリックギターを始めたいと言ったときにも、あえて安いものよりも、楽器はある程度良いもの、しっかりしたものを買った方が良いとすすめられて、まあそれでも安価なスタンダードモデルではあるものの、スルーネック構造のJackson Soloistを最初の楽器として始めることになった。
これは実に良いギターで、今でも良いギターだと思っているし、10代の頃のバンド活動だけでなく、自分がこの”Imari Tones”と名付けた自分の音楽プロジェクトを個人単位で初めてから、最初のうちしばらくの時期、一人宅録していた時期も、しっかりと支えてくれた。ネックのトラブルは一切なかったし、塗装を削ってはがしたら余計にオープンな音になったり(笑)、とても当たりの楽器だったと思う。

実際のところ、この時期の日本製Jacksonは評判が良く、いわゆる「デカロゴ」とか「共和商会時代」のものとして、熱心なファンがいたりもする。

僕が日本製の楽器が好きなのは、(そして、実際、韓国製や、フィリピン製、インドネシア製の楽器も嫌いではない)、やっぱりプレイヤーというかミュージシャンのはしくれとして、自分のバックグラウンドというか、アイデンティティというか(とかカタカナ外来語を使っている時点でアイデンティティもバックグラウンドもないがw)、そういったものにこだわりたいという思いもあるし、単純にsentimental valueももちろんあるし、あとは単純にいちばんしっくりくるからというのがある。大味で豪快なアメリカ製のギターよりも、もうちょいと繊細な音のする日本製の楽器の方が、自分の表現が出来る気がするという感じだ。

そういうこともあり、あとはヘヴィメタルな流れもあり、この「日本製Jackson」(共和商会時代)は、なんとなく僕にとって好きな楽器ブランドだった。
それは、当時の日本製Jacksonには、共通してなんかこう、ヘヴィメタルギターとしての独特のテーマというか、美意識というか、独特の匂いがあったということで、そして時代が変わるにつれて、その「独特さ」は、現在のCaparison Guitarsに引き継がれていることは皆さんご承知の通りだと思います。

(かといって自分がCaparison Guitarsが好きかというと、それはまた別の話なのですが。でも実はCaparisonのピックアップを、とあるギターに秘密兵器として付けていたりします。かなり良いです。)

そして僕がこんなふうに、ひとつのメーカー、ひとつのブランドに惹かれたというか、ファンになった、というのは、あまり多くはないのですが、たぶん今までに3度ありまして、ひとつはこの日本製Jackson/Charvel、ふたつめは昨年から大ファンになってしまったDeviser (Bacchus/Momose/Headway)、そして数え方は前後しますが、もうひとつが、たぶんこのHAMERというブランドなのですね。

ギターやベースという楽器を考えてもそうですが、ロックミュージックやその歴史、音楽そのものを考えてみても、こうして、ひとつブランドの視点から、製品群を眺め、時代の流れを見てみるのも、非常に勉強になる経験です。なにかのファンになったり、贔屓になるというのは、そういう視点を得られるということが、メリットであり、素敵な財産なのだと思います。

さてこのHamerのギターですが、
実のところ、僕はギターを始めた頃、というよりは、ギターを始めるよりも前、ロックを聴き始めた頃からすでに、「目にしていた」ブランドだったと言えます。
つまり、90年代前半にヘヴィメタルを聴いていたティーンエイジャーの自分が憧れて聴いていたのは、80年代後半のヘヴィメタルバンドであったり、90年代初頭のヘヴィメタルバンドであったりしたわけです。
そして実はその時期は、Hamerがブランドとしてもっとも華やかだった頃、当時の勢いのあるヘヴィメタルバンドの人たちが、こぞってHamerのカスタムギターを使っていた時期と重なるのです。

なんといっても僕が最初に好きになったヘヴィメタルバンド(そして今でもいちばん好きなヘヴィメタルバンド)はJudas Priestですが、彼らは1980年代の半ば頃から、Hamerのギターを使っています。そして、それからずっと、今に至るまでHamerを使っていますね。ある意味もっともloyalなHamerのエンドーサーというかユーザーの一組かもしれません。

僕が10代前半の頃、夢中になって聴いていたSkid RowもHamerを使っています。(たぶん2ndの頃なのかな)

そしてこれは聴いたのは大人になってからですが、僕が当時のハードロック系バンドでもっとも好きなバンドのひとつであるLiving ColourもHamerをメイン使用。

そして90年代初頭のヘアメタルでもっともお気に入りのひとつとして僕がとても高く評価しているTrixterも、大傑作である2ndアルバムでHamerを使っています。

そうやっていろいろ考えていくと、僕が当時、これはすごい、このサウンドは好きだ、と思って聴いていた当時のヘヴィメタルは、そして、今でも好きだなと思うバンドたちは、かなりの確率でHamerギターによって鳴らされていたサウンドなのですね。(さもなくばCharvel、くらいの)

そしてやはり僕はJudas Priestになにより憧れてギターを始めましたので、彼らが写真の中で持っているHamerというブランドに憧れたわけです。けれども、地元の楽器屋さんに行っても、ギター雑誌の広告を見ても、Hamerなんていうギターはどこにも売ってないわけです。そして、結果、当時、日本での生産が始まった、同じようにヘヴィメタルの匂いがするJacksonを結局、手にしたわけですが。

で、このHamerという謎のブランドが、いったいどういう人たちによって始められた、どういうブランドだったのか、ということが、歳を経るにつれて、ようやく、そしてようやく最近になって、僕にもわかってきたわけです。

その情報というか資料のひとつとして、今、手元にこの”The Ultimate: An Illustrated History of Hamer Guitars”という本があるわけですが。

ざっくりと書くと、
Hamer Guitarsは、1970年代にイリノイ州のシカゴのあたりで、ヴィンテージギター(1950年代のGibsonやFenderなど)の売買やリペアを行っていたPaul HamerとJol Dantzigという二人の人物、そしてその二人を取り巻く少数の人たちが、「成り行き」で作ったオリジナルギターが、当時のプロミュージシャンたちの間で評判となり、「成り行き」で立ち上げたブランド。ブランド名が”Hamer”なのも、二人の名前のうち”Dantzig”よりも”Hamer”の方がかっこいいから、という単純な理由。本を見る限り、この創業者二人のうち、Paul Hamer氏は、どちらかというと営業の方に進んでいき、Hamer Guitarsの製作や開発の中心にいたのはJol Dantzig氏だったようです。

Hamer Guitarsは、1970年代において、トッププロたちの要望によって様々なカスタムギターを作るようになり、ある意味、アメリカで(世界で)初めてのカスタムショップのような存在だったようです。

しかし「成り行き」でブランドを立ち上げたものの、商売を初めてしまった以上、拡大路線を取って利益を挙げねばならず、1980年代に入ると、いろいろなプロダクションモデルの製作を始め、「トッププロのためのカスタムギター」から少しずつ、「一般のプレイヤー向けのモデル」へとシフトチェンジしていきます。

しかし、1980年代前半のヘヴィメタル流行黎明期にあって、HamerはMotley Crueであるとか、Steve Stevens、The Police、Def Lepardなどの一流バンド、プレイヤーたちに使用され、小規模ながらもその地位を築いていきます。

1980年代も後半に入ると、HamerはOvationで有名なKamanという会社に友好的に買収され、Kamanの豊富な資金力をバックに、より力強く営業、生産を始めます。広告もたくさん出すようになり、ヘヴィメタルの全盛期とも重なり、この時期がHamerにとってのもっとも華やかな時期だったのではないでしょうか。

1990年代に入ると、ヘヴィメタルの流行も収束し、Hamerは、ある意味、そのルーツに回帰するように「ヴィンテージモダン」の方向性を取ります。ヴィンテージを継承するような質の高い、クラシックなモデルを、けれどもかなり低価格で市場に提供し、ミュージシャンたちにとって、非常にコストパフォーマンスの高い製品をこの時期、送り出していたようです。しかし、ある意味、その良心的な低価格路線が、ブランドイメージを構築する上で裏目に出てしまった側面もあるようです。またこの時期に、Hamer Slammer Seriesというアジア製の低価格ラインが生産され市場に出回っていたのも、ある意味ブランドイメージの低下をもたらしたようです。

しかしこの時期(コネチカット移転前後)に製作された一連の限定コリーナモデル(Standard、Vector、Futura、Artist)は、このHamerのヴィンテージ路線の最高峰として語り継がれています。

1997年に、Hamerはイリノイ州から、コネチカット州へと拠点を移します。これは親会社Kamanの都合によるところが大きかったようですが、これ以降、Hamerはそれまでの拡大路線よりも、量よりも質を追求した高級ギター、ホロウボディやカーブトトップのギター(ジャズギターのような)に路線を変更して、その路線で高い評価を受けます。

そして2000年代に入ると、高級路線を維持しつつも、おそらくは生産量も減っていき、Hamer USAとしては次第にカスタムオーダーに応じるだけのブランドになっていったものと思われます。またこの時期には、Hamer XT seriesという名前で、アジア製の廉価版のギターが製作され、日本の楽器屋さんにもかなり出回っていたことを記憶しています。(これは、質は、良いのもあれば悪いのもあったような)

2007年に、親会社であるKamanがFenderに買収され、結果的にHamerもFender傘下に入ります。Hamerは、Fenderグループの中で、GUILDやFender Acousticsの製作などを受け持っていたようですが、ブランドとしては縮小していき、2012年12月、FenderはついにHamerとしての楽器の製作を打ち切ることを決定しました。

と、ざっくりと以上のような流れがHamerの歴史であるらしいのですが、
全体を通じて、まずHamerは、ヴィンテージギターを基本としている(特にヴィンテージギブソンを手本としている)ゆえに、その歴史を通じて、ヴィンテージクオリティの、ハンドメイドを基本とした質の高い楽器を作り続けていた、ということ。

その事実は、ロックの歴史の中で、1970年代、80年代と、商業的な規模の拡大につれて本家FenderやGibsonの楽器の質が低下していく中で、拡大路線ではなく、小規模にヴィンテージの質を追求していくカウンターの流れとして存在していたという意義。

そしてまた1990年代のHamerのモダンヴィンテージの流れは、果たして現代のメーカーやクラフトマンたちが、ヴィンテージに迫る質を持った楽器を製作できるのか、というテーマ、に、早くから取り組んでいた意味があると思います。

そしてまた、全体として見るに、その歴史の中で、Hamerは常に「小規模」なメーカーであり続けたということ。それは常に「主流」ではなく「カウンター」であり続けたということですね。

一流のプレイヤーたちに愛用されてはいましたので、規模のわりにはブランドイメージは高いと思うんですが、やはり知名度はとても低いし、結局のところ、FenderやGibsonのような大手はもちろんのこと、同時代に人気だったJackson、B.C.Rich、Dean、PRSなどと比較してもぜんぜん小さかった、ということです。
Hamer USAとして製作された楽器は、その歴史を通算しても、たぶん数万本。(1999年に通算5万本目を製作したという記述があり、その後の生産は少数になっていったことから考えると)

この本に書かれている記述を見ても、結構、貧乏くさいというか、貧乏くさい内部事情みたいなことが書かれています。

たとえば、1980年代の初期のモデルが、なぜみんな同じような似たりよったりのダブルカッタウェイのデザインなのか、ということについて、実は、それはケースがそれしかなかったからだ、と。新しい形のギターケースを発注したり置いておく予算がなかったため、既存のケースに入るようなギターをデザインしなくてはならず、結果的に似たような形のモデルが多くなった、とか。

また、新しい形のヘッドストックを生産する余裕がなく、そのため、1980年代初期には、フライングVなのにレスポールに付けるような形のヘッドストックを付けることになってしまった、とか。

そういう、なんか貧乏くさいエピソードは、この本の中に枚挙にいとまがないくらい書かれています。

規模が小さいがゆえに、エンドーサーというのか、プロのミュージシャンたちにも、他メーカーのように無料でギターを提供するようなことは出来なかった、とか。

ブランドを立ち上げてかなりの間、一般のホームセンターで売ってるような小さな器材でもってギターの塗装をしていた、とか。

Kamanに買収された後、ようやく立派な製造のための最新機器とか設備を購入することができた、とか。

なんかほんとに、手作りで、かつ自転車操業で、やってきたメーカーなんだな、という感じがします。

でも案外、そういうのが、本当なのかもしれない。
そういうものなのかもしれないな、世の中って。

そして、Hamerは、時代の流れに翻弄されたブランドでもあると思います。
本来、1950年代のヴィンテージ楽器を愛する人たちによって立ち上げられた、ヴィンテージギブソンを基本とするメーカーであるにも関わらず、ブランドが軌道に乗った1980年代には、ヘヴィメタルが大流行し、結果、Hamerも、そういったギターを作らざるを得ず、一般にはJacksonやCharvelと同様なヘヴィメタルのギターとしてのイメージが定着してしまったところがあると思います。

Hamerを使っていたトッププロとして思い浮かぶのも、やはりその時期のアーティストが多いのも事実です。

けれども、そうした状況の中でHamerのやってきたことは、時代の流れや、音楽の多様化の中で、本当に良い楽器とは何なのか、ヴィンテージとは何なのか、エレクトリックギターの本質は何なのか、というテーマを投げかけます。

2010年代になった現在、
世界には、相変わらず大手のブランドはたくさんあるものの、
それ以上に、小規模なブランドや、個人工房、カスタムショップなども世界中にたくさん存在し、多種多様なギターが作られています。

その意味では、「世界最初のカスタムショップ」であり「ヴィンテージモダンの先駆者」であったHamerのブランドとしての役割は、確かに終わっているわけです。

けれども、世の中の商業的な流れの中で、どうやって良心的な楽器作りを行っていくのか、という点においては、Hamerは非常に大きな手本というか、見本を、時代の中で示したわけであると思います。

さてそういったように、1980年代のヘヴィメタルのアーティストが思い浮かぶHamerギターなのですが、その本来の意味で、Hamer本来の音を出していたアーティストといえば、やはり、もっとも初期からのエンドーサーというか使用アーティストである、Cheap Trickのリック・ニールセンが挙げられると思います。

熱心なギターコレクター、ヴィンテージギターマニアとしても知られるリック・ニールセン。彼は、Hamerの創業者たちと同郷の友人でもあり、まだHamerが創業する前、そしてCheap Trickがデビューする前から、ヴィンテージギターの売買を通じて知り合い、交流があったとのことです。

Hamerの創業者たちと同じようにヴィンテージギターにルーツを持ち、また同じようなバックグランドから同時代に出て来たリック・ニールセンのサウンドこそ、Hamerの創業者が思い描いていた本来のギターサウンドに、いちばん近いのではないでしょうか。

あるいはことヘヴィメタルのフィールドにおいては、Judas Priestが、”Diffenders of the Faith”(いや、このアルバムのレコーディングはまだHamerじゃないかな)を、あるいは”Ram It Down”を、そして”Painkiller”を作り上げるにあたって、Hamerのサウンドが、どれだけ強みになっていたか、そしてGlen Tiptonが、いまだにHamerのモデルを使い続けていることからも、わかる気がします。

さて僕は今現在、昨年から、日本のメーカーとしてDeviserさん(Bacchus, Momose, Headway)の大ファンなのですが、
このDeviserさんのやっていることを見ても、なんだかHamerのやってきたことと、いろいろとかぶるところがあります。

もちろん、日本のメーカーとアメリカのメーカーでは、環境も立場も違い、
またDeviser/Headwayさんは、またHamerとは少し違ったルーツを持っています。
(Hamerのルーツは、ヴィンテージギブソン、Deviser/Headwayのルーツは、Martinのアコースティックギター)

けれども、モダンヴィンテージを追求しつつ、良心的な楽器づくりを続けている、という点においては、なんだか共通するところをいろいろと感じます。

しかしDeviserさんは、今ではエレクトリックギター、ベース、のみならず、アコースティックギター、ホロウボディギター、ウクレレ、など、多方面での楽器作りで、決して規模は大きくはないものの、日本の楽器産業の中で地位を築いています。
もちろん、会社としての商売の上では、他社ブランドのOEM生産などが大きく占めているとは思うのですが、それでもこうして、良質な楽器を着実に作り続けていることは、やっぱすごいことであるなあと、Hamerをふまえた上でも、そう思うわけです。

というわけで、日本の楽器が好きな僕ですが、現在一本だけ所有しているUSA製のギターが、このHamerであります。それは、かのヴィンテージ路線の頂点でもあるコリーナVectorですね。中古で格安で手に入れたものですが、この本に掲載されている当時の日本の代理店の広告を見て、そのもともとの値段に仰天しました。どんだけふんだくってたんだよ代理店、ってw

最初にJudas Priestを好きになって以来、ようやく、その長らく謎であったHamerというギターを、手にすることができたわけですが。
(XT seriesのインドネシア製Vectorは2009年から使っておりまして、そのギターにも非常にお世話になっております。)

これから、このギターを鳴らし、活躍させてあげられる時間と、ステージが、僕にどれだけ残されているかわかりませんが。
やれるだけやってみようと思っております。

No(4223)

■…2014年 8月22日 (Sat)…….非線形の夏
今年は上半期を通じて、
少しずつ、Imari Tonesの作品、タイトルは”Revive The Nation”というタイトルの作品、を、録音というかレコーディングしてきたわけです。

ドラムを2月、ベースを4月、
で、自分のギター録音を5月に終え、ヴォーカルも5月、
そんでコーラスというのかバックグラウンドヴォーカルを6月初頭に録り終え、
6月上旬に、ひとまずの完成というか、最初のミックス、仮ミックスというかを作り上げ、
それを「バージョン0」(Version.0)と呼んでひとまず完成だったわけです。

ただ、いつもであれば、そこからミックスをどんどん修正していくんですが、
昔から録音作品を作るときは、そうやって修正を重ねて完成に近付けていくことが多かったんですが、
今回は、録音作業がつらかったのと、いろいろなところでつらかったので、
バージョン0のミックスが出来上がった後、何も考えられず、
もうこれでいいじゃん、疲れたよ、という感じで、修正作業をする気が起きませんでした。
また、よくもわるくも、どこをどう修正していいのかわからなかったし。

けれども、それから2ヶ月が経過し、
数カ所くらいは、ここを修正したいな、という点が見つかってきて、
また、修正というかミックスのやり直しをするだけの気持ちの余裕も少しずつ出て来て。
さて、そろそろ折を見てミックス修正、次の「バージョン1」を作ろうかな、と思っていた矢先、
インターネットでどこから辿ったんだか、WAVESのプラグインのバーゲン情報がありました。

WAVESといえば、プラグインエフェクトの老舗、DAWの黎明期から定番として親しまれ、プロの現場でもいつも使われているツールですが、
僕も90年代の終わりにDAWでの録音制作を始めてすぐに、WAVESのNative Power Packを使い始めたものでした。

で、自分は2012年から制作システムをMACとLogicProに乗り換えましたので、
それに伴って、ずっと使っていた「すごい古いバージョンのCubase」と共に、「その上で動いていたすごい古いバージョンのWAVES」も使うのを止めたんですが、

最近、WAVESはいろいろ広告売ったり、バーゲンやったりキャンペーンやってるみたいで、web上でたくさん広告を見かけます。

で、ふと見たところ、NLS (Nonlinear Summer)というのがあって、これが五千円くらいの安売りになっていたんですね。

このNLSというのは、まあアナログモデリングなんでしょうけど、
でっかいアナログコンソール、つまりはSSL、EMI、NEVEという3種類のコンソールの音をシュミレートしている、と。なんかよくわかりませんが、チャンネルごとの、ヘッドアンプだか、いやヘッドアンプではないのか、ともかくサチュレーションを、再現している、みたいな。

僕はどちらかというとデジタルレコーディングを始めたときから、その上でアナログ的な方向の音を再現したい方で、テープシュミレーターのプラグインなんかは常に使っていたり、一時はちょっと良さげな真空管の入ったマイクプリアンプなんかも持っていたんですが、

ミキシングコンソールっていのか、卓っていうのか、デスクっていうのは、再現するようなプラグインもってなかったんですね。
ていうか、そういうのプラグインが出てくるようになったのも最近のことなんだろうけれど。

で、まあ結局はデジタルで自主録音やってるのが高価なアナログと同じにはなるはずないんですが、
良いマイク、良いマイクプリ、真空管コンプレッサーのプラグイン、良いEQのプラグイン、テープシュミレータのプラグイン、いろいろ使ってみるんですが、なかなか「そのもの」にはならない。

で、このミキシングコンソールをシュミレートするプラグインというのは、その状況を大きく改善することができるものじゃないかと。

思ったので、ついついバーゲンに乗って手に入れてしまいました。
WAVES、ノンリニアサマー。
Summerって書くと、「夏!」みたいですが。
もちろんこれは夏という意味ではなく、
サミング、summingっていう意味みたいです。
サミングって何、って感じですが。

だって、シュミレートとはいえ、
SSL、EMI、NEVEのコンソールの音を
5千円で再現できるとくれば、
何をか言わんや。

実に長年使っていたNative Power Pack以来、
MACに乗り換えてcouple of years、
WAVESを使わないDAW生活を送り続けて、
ひさしぶりにWAVESのプラグインを入手することと
なりました。

で、実際使ってみて、
おお、これは! 良い!
という感触を得たため、

そのまま、その勢いで、
このWAVES NLSを使い、
[Revive The Nation]のミックスの修正に
取り掛かることにしました。

自分のギタリスト人生の最終兵器、
Bacchus「猫ポール」を使い、
これまでにない最高のサウンドになっているこの作品のミックス。

そこにさらに、このNonlinear Summerという
アナログ再現プラグインの最後のピース?がはまることになります。

ああ、デジタル録音も、ここまで来たなあ、という。
感じです。

もとより、自分は録音というかレコーディングは、
その時、折々の、環境や、状況を、そのまま録音し記録し反映するものだと思っています。

だから、いつでも高価なレコーディングや、メジャーと同じような録音をする必要はない。
今は、デジタル技術の発展により、誰でも、ローコストで、いろいろな録音が出来るのだから、

どういうスタンスで、どういう方向性で、どういった録音をするのか、
それは、自由だし、バンドの数だけ解答があると思っています。

自分はコンピュータによる録音制作を始めた当初こそ、
録音機材とか、マイクとか、サンレコ読んだりとか(笑)、少しはこだわりましたが、

自分の興味や、活動が、バンドで演奏すること、そしてライヴ演奏すること、そちらの方に重点がシフトしていくにつれて、

所有していたちょっと良いマイクや、ちょっと良いマイクプリアンプ、ちょっと良いコンプレッサー、なども、全部売り払ってしまい。
機材を持たずに身軽に音楽生活するようになり。

そして近年では、道具への興味も、録音機材よりも、ギター関係にシフトしていき。
まあ、ギタリストとしては正しい方向性ではあるのですが。

なのでここ何年かは、特にHassy&Jake体制でクリスチャンロックやるようになってからは、本当に安価な機材で、シンプルな録音をするようになったわけです。
マイクも所有してないから、リハスタで貸し出ししているRODE NT-1とか使って平気で録音してるし。

でも不思議なもので、そういったシンプルな録音をするようになって、かえってここ数年、制作する音源のクオリティは自分なりにも高くなっていったと思います。
まあ、クオリティといっても、その基準や価値観はいろいろなんですが、
シンプルなバンドの方向性と、シンプルでいさぎよい録音制作のスタイルがわりと合っていた、というべきか。

で、WAVES NLS [ノンリニアな夏]ですが、
使ってみて、自分としては効果は絶大です。
まさに自分の録音に欠けていた最後の1ピース。

けれども、その効果というか、音の変化は、とても微妙です。
ちょっと聴いただけでは、違いがわからないかもしれない、くらいの。

しかも、その、ちょっとした音の変化を、
NLSに組み込まれた3種のコンソール、つまりSSL、EMI、NEVEの中から選んで、
しかもその中でもChannelモードとBUSSモードの使い分けがあるし、
その他いくつかの設定やゲインの具合なんかもあるわけです。

これは、非常に耳が鍛えられるというか、この微妙な違いを聞き分けて音のニュアンスを選び、作っていく、というのは、なんというか、結構耳のいい人じゃないと難しいことかもしれません。

もっとも、ミュージシャンや、エンジニアと呼ばれる人たちは、みんなそういうのを聴き分ける耳を持っているのでしょうけれど。

けれども、自分が追求したいと思っている、そして良い録音というものを作り出す要素は、そうした本当に微妙なニュアンスの部分なので、
その微妙な音のニュアンスを、こうして操ることのできる、そしてチャンネルごとに違うコンソールを適用したり、使い方の自由度があるので、実に幅広い使い方のできるツールの出現は、
使いこなすことができれば、これは本当に非常に協力な武器になるものだと思います。

もちろん、すべての音にこれをかければいいというものではなく、
デジタルの音には、デジタルの良さがありますし、
シュミレーターにはシュミレーターの限界があり、
かけない方が良い場合もある。

また、実はこうしたコンソールのシュミレーターのanalog summingと呼ばれるプラグインでもフリーのものはあり、そうしたものも実はすでに自分のパソコンの中に入ってはいるのですが、(そして「バージョン0」のミックスでもそれらは使っていたのですが)
けれどもこのWAVES NLSの威力は、本当に期待通りです。

やっとこうした、微妙なニュアンスの部分まで、操作し、生み出すことのできるプラグインが、今ではあるというか、出て来たのだなあ、と思わされます。

もう録音に関しては、MacBook一台と、安価なオーディオインターフェイスしか持たない、と決めている自分ですが、
そのMacBook一台の中に、結構な機能を持った道具が、それでもあるようです。

ひさびさに自分的に大ヒットのプラグイン。
おかげで、2ヶ月間放置していたミックスのやりなおしに取り掛かる意欲が湧きました。

夏の終わり、残りの時間を、まあそうはいっても9月までかかるだろうけれど、
このNLSを使い、ミックスの修正「バージョン1」を作ることに、費やそうと思っています。

「非線形の夏」、ノンリニアな夏、ってことで。
で、Summingって何のことだろう。

No(4254)

■…2014年 8月26日 (Wed)…….Yaoband??!!
知ってのとおりヤオ牧師のレゲエバンドを僕は時々手伝ってますが、ヤオ牧師のバンドなのでヤオバンドといいます。そのヤオバンドと同じ名前つながりでYouTubeがサジェストしてきた中国は北京のYaoband (耀楽団?)が、思いのほか良いんですけど(笑) 基本、ダブステップ以降世代のピコピコエレクトロなアイドルポップだと思うんですが、何曲か聴いてみたら、いきなりバンド形式になって日本のバンドみたいな青春ロック鳴らしたり、K-popみたいなダンスチューンだったり、いまいち趣旨がわかりません。でも、なかなかいいです。AppleのiPadのコマーシャルにも出てるって!?
こちら

No(4255)

■…2014年 8月28日 (Fri)…….非線形の夏が終わる
いつもの作業記録日記。
熱きリョウのブログとか見ても結構うざったくあつくるしいけれど、僕の文章はたぶんもっとさらに輪をかけて長くうざったくあつくるしいんだろうな。

今年の前半に録音をし、6月にひとまずラフミックス「Version 0」として完成していたImari Tonesの作品、”Revive The Nation”、その非線形の夏、もといWavesのプラグインNonlinear Summerを入手したことに伴うミックスのやり直し、修正、その作業も一週間ほどでなんとか片付けたようで、おそらくこれで「Version 1」の完成となります。そして、それに伴い、いろいろと思うところあり、仮タイトルの”Revive The Nation”は”Revive The World”に変更になりそうな流れです。

いやあ、でも、さきほどもいろんなバンドの曲をYouTubeで聴いていたのだけれど、そうだね、もし昨年、あのギターに出会わなかったら、今頃は、たぶん今日あたり、僕はこの”Revive The World”の制作につまづいて音楽をやめる決心をしていたかもしれない。惜しいことをしたな。音楽やめるチャンスだったのに(苦笑)

どんな音を出せばいいか、どんな音で作品を作ればいいか、どんなふうに演奏してどんな曲を作ればいいのか、もうこの年齢まできて自分の中に何も残ってない僕に、「猫ポール」は全部教えてくれる。何が正しくて、何が正しくないのか。僕は何をすべきなのか。

この”Revive The World”の制作もだけれど、バンドはすでにその次の作品”Jesus Wind”の楽曲リハーサルに取り掛かっているけれど、その”Jesus Wind”にしても、この「猫ポール」と出会わなかったら、一曲たりとも書けなかっただろう。
まあ、暗い内容のコンセプトアルバムだから、書けてしまったこと自体、複雑ではあるんだけれど。

ともあれ、バージョン1がどうやら完成したRevive The NationあらためRevive The World。
自分としてはまさに理想の音を実現できたという感じで、Bacchus猫ポールやHamer Vectorに加え、このWaves NLSの威力によって、長年追い求めていた音にちょっとだけたどり着けた感じ。

といっても、結構ノイズとか出ている。
高周波の歪みとかも出てると思う。
アナログ的な歪みと言ってしまうこともできるかもしれないが。
特にMP3に落とすと余計に出ている気がする。
つまり圧縮せずにwavとかなんとかそういうCDレベルのデータで聴けということなのだろうけれど。

でもデジタルによるシュミレートとはいえ、アナログ仕様を目指したので、ノイズとか出ても、仕方ないというか、ノイズを取り除けないというか、すみません、仕様です、としか言いようがないです。すみません、仕様です。こういう作り方しか、自分の技術と環境では、出来ないみたいです。

でもねWaves NLSを通してわかったけど、うちのメンバーというかリズム隊というか、Hassy&Jakeも、とても演奏が上手くなったね。なんというか、よくやってくれているというか、いつのまにか良いプレイヤーになったなあというか、そう思います。

で、Waves NLS (Non Linear Summer)ですね。
使ってみた感想を、少々。

まあもともと、アナログぽい音とか、70年代後半とか80年代初期っぽい音を、いつも目指していたりするので、
パソコン使って録音作業を始めた、20世紀の末の頃から、テープシュミレータのプラグインはいつも使っていまして。
ずっと長いこと使っていた、古いバージョンのCubase&WaveLab上で、使っていたのは、Steinberg Magneto。
けれども、Mac&Logicに乗り換えてからは、Nomad FactoryのMagnetic2を使っています。

それから、これもずっと昔から、21世紀初頭くらいから、IK MultimediaのT-Racksは使っていますね。これもアナログっぽい古い音というか。

もちろん以前書いたように、WavesのNPPをずっと昔からこれも使っていたので、マスタリング処理の際にはL1も使っていましたが、いつの頃からか、使わなくなっていたような。

でNLSですね。

このNLSには3つのコンソールのシュミレーター機能があって、
その3つのモードは、
SPIKE (SSL)、MIKE (EMI)、そしてNEVO (Neve)という3モード。

それぞれに、チャンネルモードとバスモードがあり、それらの間でも違いがありますが、
ひとまず音の傾向としては。

SPIKE(SSL)は、いちばんハイファイでクリアな感じ。
おそらく現代のデジタル録音の中ではいちばん安心して使えるんじゃないかという。
音のスケールも大きく、高級感があり、なんというか、高級車というかベンツとかに乗ってる感じ。音像のスケールはいちばん大きいですね。迷ったらこれを使っておけば間違いない、という感じですね。でも、僕の今回の制作だと、このSPIKEは、いちばんキャラクターに個性がないので、逆にいちばん出番が少なかったかもしれません。

MIKE(EMI)は、どういうんだろう、中域にちょっと音が集まる感じがあって、ギラギラする感じがちょっとある。そして低域も太くなる。そして、ドライヴさせると良い感じに歪むと思う。音のスケールは、SPIKEよりも一段小さくて、どちらかというと小型車に無理矢理パワーのあるエンジンのっけてるような印象なんだけれど、良い感じに音がぎらついて艶が出るので、ヘヴィメタル的には、これをギターにかけたときの、黒光りする感じがたまらない感じです。SPIKEがベンツみたいな高級車とするなら、このMIKEは、チューンナップした改造車か、あるいはバイクに乗ってるような感じかなあ。音像のスケールは少し小さく、狭くなるんだけれど、そのぶんパワー感が増す感じがあります。
BUSSモードも同じようなキャラクターでとても優秀なんだけれど、BUSSモードではなぜか3種類の中でいちばん歪みやすいというかノイズが出やすかった気がします。で、ノイズでちゃうと、仕方ないのでSPIKEかNEVOに変えていたという。

で、NEVO(NEVE)ですが、この3種類の中では、いちばん音がぼやける感じがします。シャープなわけでもなく、特に太くなるってわけでもなく、音が曇ってしまうので、なんだか使いどころが難しいなあ、と思っていたのですが、いろいろ試して使っていくうちに、だんだんこのNEVOの魅力がわかってきて、最終的には非常に気に入ってしまいました。
いわゆる、アナログらしさみたいな、アナログって言って思い浮かべるような効果は、このNEVOモードがいちばんあると思います。音が、ちょっと曇ってしまうけれど、でも、それって、うまく使えば、とても良い感じに音がぼけて、音がなじむ、というか。
また、Channelモードでも、BUSSモードでも、このNEVOを通すと、ちょっと音が平面的になってしまいます。でも、裏を返せば、それは、音があるべき場所にぴったし張り付いて収まってくれるということでもあります。
そして、この平面的になってしまうというのを利用して、たとえば前に出したいトラックにはMIKEとかSPIKEをかけておいて、背景にしたい楽器にはNEVOをかけるとかすれば、立体的に音を配置することができる気がします。
NEVOを通すと、ギターなんかは、独特の中域が飽和したような、ちょっとサチュレーションかかった独特のギターサウンドになります。それはそれで、音は曇るんだけれど、でも、この独特のギターサウンドは、ある種、ギターとしてはちょっと正しい音というか、魅力的であることも否めません。
そして、使っていて、ふと思ったんですが、たとえばVan Halenで言うと、そうですねDave時代の作品もそうなんですが、たぶんサミーの居た時代の、5150とかOU812あたりの音にすごく似てると思うんですね、このNEVOを通した音が。
だから、当時のVan Halenの録音にNEVEが使われていたのかなあ、とか、わかりませんが。
たとえば5150に収録の5150という曲は、エディはギブソンのヴィンテージコリーナVを使って録音したと言われていますが、今回僕も、2つの曲でHamerのコリーナVを使っているので、その曲にNEVOをかけると、かなり「5150っぽい」音になってしまったりして。
というわけでこのNEVOモードもたくさん使いました。BUSSモードだとわりと歪みに強かったと思うんですが、逆にChannelモードだと、3種類の中でこれがいちばん歪みやすい、ノイズが出やすかったような記憶があります。
そして、なぜだかこのNEVOモードは僕のヴォーカルと非常に相性がよく、ヴォーカルトラックにはかなりの確立でこのNEVOを使いました。音が良い感じにぼけるから、下手っぴなのが隠せるのかな。
上記ふたつと同じく乗り物にたとえると、一歩間違えると、原付とか、スクーターになっちゃうんですが、うまく使うと、プロペラ機になる気がします。

で、この3種類、Channel、BUSSも含めると6種類を使い分けて、細かく音のキャラクターを決めていけるわけで、それも自由に組み合わせることができる。たとえばスネアの表側にSPIKEを使って、裏側はNEVOを使うとか、そんなこともいくつかしたと思います。

またDRIVEのつまみによって、ミキサーのフェーダー以上に、こまかく音量というか、音の強さを調整できるわけで、たとえばLogicにせよCubaseにせよ、各チャンネルのフェーダーの目盛りでは、目盛りがおおざっぱすぎて、微調整がきかないというか、そういうより細かい微妙な音量バランスの調整が、やっとこのNLSによって出来るようになったんだなあ、という、ちょっと便利な感慨があります。

さて今回、6月の時点でミックスが完成していたデータ上に、このWaves NLSを適用していったので、あらためてフェーダーを下げて音量バランスを取り直す、ということが現実的ではなく(ミックス作業最初からやりなおしの無限地獄になるので)、結果、かなり音量をプッシュした状態での使用になりました。そして、そのまま2mixをT-Racksに突っ込むわけで、音圧、かなり出てます。そして、NLSでもノイズ出るし、さらにT-Racksでもアナログ的にノイズが出る。ノイズ出まくりですね。すみません。本来はこういう「アナログっぽい」ツールを使うときには、歪まないようにオーバーロードさせすぎないように注意して使うべきなんだと思います。でも今回は、ぶっっこんじゃいました。

ノイズ出てるかもしれませんが、でもすごく気持ちいい音になりました。

これが僕の「非線形の夏」の成果です。

No(4256)

■…2014年 8月28日 (Fri)…….ピックアップ猫ポール
ギアの話をもう少し。
少し前に、お茶の水で楽器なんとかのイベントがあった際に、なぜだかうちの嫁さんがとても興味を示したので、楽器を持って出かけまして、楽器メーカーのブースにて、Deviser社のスタッフの方と少しだけお話をすることができました。

で、ひとつ聞いてみたかったのが、「猫ポール」のピックアップについて。
この「猫ポール」に付いているピックアップは、どういう種類のピックアップなのか。
もしピックアップを交換するとしたら、どんなピックアップがおすすめか。
それを、メーカーの方に直接聞いてみたかったんですね。

とはいっても、メーカーの方々も、いちいち、何年前に制作したモデルのすべてのピックアップとか仕様を覚えているわけではないと思います。

けれども一般論として話す中で、二人のスタッフの方が、口をそろえておっしゃっていたのが「Tom Holmesのピックアップが良いと思う」ということ。

へえトムホームズかあ。
そういえば、この前読んだHamerのクロニクル本によると、初期のHamerのギター、Sunburstとかは、木工部分の制作をやっていたのはTom Holmesだったって書いてあったなあ。
とか思っていたんですが、
僕もピックアップについては結構疎く、
後で調べてみたら、
Tom Holmesのピックアップ、高い!

でもちょっと安い日本製のトムホームズジャパンみたいのもあるみたいですが、生産完了になったって書いてあるし。

いわゆるPAFコピー系のピックアップですね。
Lindy Fralinとか、評判の良いブランドいろいろあると思うんですが、
僕はあんまり詳しくない。どれも高いし。

他に調べてみたところ、Lollar Pickupっていうのもあるらしく、ちょっと興味を惹かれる。

でも、そういう、値段の高いPAF系のピックアップが、本当に自分に必要な音なのか。

そこはちょっと疑問です。

まあレスポールっていったら、誰もがヴィンテージの音を目指すわけだから、PAF系のピックアップが王道なんだと思いますが、

僕のやっている音楽は、渋いブルースとかじゃなくて、あくまでがんがん歪ませるハードロック、ヘヴィメタルの範疇にある音楽。

そういう繊細でパワーのないPAF系のPUをのせたら、逆効果なのか。
それとも、猫ポールのさらなる潜在能力が引き出され、より叫ぶような音が解放されるのか。

やってみないとわからないところではあるのですが。

けれども、もともと、まあディバイザーのスタッフの方にもお話はしたんですが、もともとこの猫ポールについているPU、全然嫌いではないんですよ。むしろ、ぜんぜん不満はないんです。現時点で、ぜんぜんいい音してるし。

猫ポールに付いているピックアップは、僕にとっては初めて、カバードタイプで、「問題なくいける」ピックアップだったんですね。
僕は、今まで、カバードタイプのPUは、どうも苦手で、なんか、ダイレクトじゃない感じがして、手袋はめてギター弾いているみたいな。
でも、この猫ポールについていたPUは、カバードだったけれど、大丈夫だったんです。

スタッフの方には詳しいこと聞けませんでしたが、ウェブサイトを見る限り、この「猫ポール」に搭載されているPUは、リアは、BHHというやつのようです。
どこのウェブサイトだったか、マグネットはどうやら、セラミックらしいんですね。で、わりとパワーのあるタイプだ、と。

普通、こういうクラシックな作りのレスポールには、パワーのないヴィンテージっぽいPUを載せることが多いと思うんですが、このギターには、思いのほか、セラミックの、パワーのあるPUが付いている。

僕はこれを、制作側、メーカー側からの、「後ろ向きな古い音楽鳴らすための楽器じゃないぞ。がんがん歪ませて、モダンな使い方をして、新しい音楽を鳴らせ」というメッセージだと受け取ったんですね(笑)

で、使っていて、結構やはりパワーはあるんです。
そして、妙にガッツのあるハイミッドあたりの食いつきが、良い。
クリーンもいいし、何やってもいいんですが、歪ませたときの食いつき。バイトというか。

正統派ハードロックからすると、まあレスポールといって思い浮かべるギタリストも限りなくたくさん居ますが、ランディ・ローズが白いカスタム持ってたのとか、あとはなんだろう。

でも、このピックアップのパワーと食いつきは、その「ヘヴィメタル」なレスポールのイメージにちょっと近い。そういうイメージで演奏できる。
そして実際、そのサウンドは、今年行った録音でも、すばらしい結果を出してくれた・・・。

案外、このBHHって、すでに僕にとっては理想のピックアップなんじゃないかという気もするんです。
ヴィンテージじゃなくって、ヘヴィメタルに使用するための。

どんぴしゃなものが、最初から載っていたのかもしれない、と。

まあ機会があれば、Tom Holmesとか、試してみたい気もしますが。

どうだろう。
僕が今まで、使って、気に入って、愛用してきたピックアップ。

たとえば例の日本製Jackson、それについていたJ-80、J-90。
そしてHamerXTに載っけている秘密兵器Caparison PH。

それらって、日本製じゃない。
そしてたぶん作ってるところは同じ。

そしてたぶん、おそらく、この猫ポールに載ってるBHHも、作ってるところは同じ。

だったら、それもいいかなあ、って。

ダンカンの59も好きですし、
ディマジオもいいんですが、
僕が今まで、いちばん繊細な表現が出来たPUはなんだったか。

たとえば、Hamer Korina Vectorにも、僕はクラシックな定番ピックアップではなく、ちょっと意外な必殺ハードロック風のPUを載せていたりします。でも、それでぜんぜん、理想的な音になっています。少なくとも、最初に載っていたダンカンJBよりははるかに良いです。(自分はダンカンJBは嫌いなんで)

自分はたぶん、音楽性として、用途や使い方がちょっと変わっているんだと思うんですね。

だから、ひょっとしてこのBacchus BHHは案外理想の「ハードロックなPU」なのかもしれない。

でもヴィンテージ系もいいのかもしれない。

どっかで試す機会はあるでしょう。
急ぐ必要はない。

ゆっくり考えてみます。

No(4257)

■…2014年 8月28日 (Fri)…….トレフリップ記念日
さてこのことは書いておきたいんですね。

つい昨日。これを書いている時点で昨日。
トレフリップが決まってしまいまいした。
3度ほど。

まああんましきれいに決まったわけではないですが。
でもそのうち1回は、わりかしちゃんと着地したし。

トレフリップ。
360 Kickflipのことです。
Tre Flip
日本ではサブロクフリップなんていう呼び方もあるようです。

スケートボードを始める人が、
まず憧れるのが、オーリーだと思いますが、
その次に憧れるのが、キックフリップ。
そして、その次に憧れるのが、このトレフリップ、みたいな存在だと思います。

なんというか、いかにも上級者がやるような、憧れの大技、のような。
大ボスのような存在だと思います。
どこかのウェブサイトに、「360キックフリップができたらもはや初心者ではない」と書いてあったのを見て、
僕は自分の実力はわきまえていますので、
ああ、まだ当分初心者でいたいなあ、と思い、
練習計画の中でも、このトレフリップは最後でいいや、後回しにしておこう、と思っていたんです。

で、ちょっと前の日記にも自分で書いたごとく、
この夏の目標は、フロントサイドフリップを成功させること、
で、トレフリップは、年内いっぱいで出来たらラッキーかな、くらいの。

それが、この8月中に、フロントフリップも(きれいではないですが)成功させただけでなく、まさかのトレフリップまで、とにもかくにも成功してしまった。
予定よりずいぶん早いです。

これはどういうことかというと、トレフリップの前段階の技である、Varial Flip(バリアルフリップ)が、僕はけっこう得意なんですね。
で、なおかつ、板を360度水平回転させる360ショービット(3shove、スリーシャヴ)も、形だけは出来ていたんで、それらを組み合わせて考えると、実はトレフリップは、それほど遠い技ではなかったと言えます。

だから、別段、トレフリップやるぞ、と練習に励んだわけではないのに、ちょっと気まぐれで試してみたら、なんだかいい感じになってきて、そのままの勢いでちょっとトライを続けてみたら、うっかり成功しちゃった、という感じです。

けれども、これは自分としてはやっぱり記録しておきたい、そんな事柄です。
やっぱり嬉しいので。
スケートボードをする上で、ひとつの大きなステップである、トレフリップの習得。
それを、スケート始めて、1年と、10ヶ月と、26日くらいでしょうか、とにかく2年たらずで、トレフリップが出来るようになった。

これは、思いもしなかったというか、まさか始めた頃には、想像もしなかったことだったので。

思うんですね、僕はここ数年、人並みにちゃんと働けているとはいえず、まあでも音楽とかいろいろ含めると実はあれかもしれませんが、とにかくも社会的にはだめ人間まっしぐらしているのですが、やってる音楽でも、人から見たらぜんぜん結果出てないと思われるかもしれませんが、

なんていうのかな、たとえばこうしてスケートボード始めて、トレフリップを成功させること。

そして、スケート始めて2年足らずで成功させることが出来た。

これは、自分の人生にとっては、金字塔なんですね。

死ぬまでにやりたかったこと、とか。
死ぬときに、やったなあ、と、達成した、と思えることというか。

ばかばかしいかもしれませんが。
でも、そういうのは、他人がかわりにやってくれることではないんで。
自分にしかわからないことなんで。

アメリカのような、スケートボードが盛んな場所ではともかくとして。
日本の人口の中で。
地球の人口の中で。
トレフリップができる人間は、何パーセントいるだろう、と。
考えると。

自分の人生も、まんざら悪くはなかったと、感謝したい気持ちになるように思います。

スケートボードなんてもの自体、身勝手なスポーツですが。

でもそれがいい。

もとより自分はまだ初心者です。
やっぱり、初心者卒業、って言えるには、3年はやらないと。

僕はフラットグラウンド中心でやってきました。
それは、そこを狙ったわけではなく、練習環境。
そして、人見知りだから、ですね。

近くに、良いパークはあるものの、そこのセクションが、いまいち自分のレベルや、やりたいことに合わない。
そして、良いパークですが、人がたくさんいるので、いつもそこで練習するのには、人見知りの自分としては抵抗がある。

なので、人のいない環境、が、運良く近くにあり、
これは本当に幸運だったと思いますが。
その場所が、フラットグランドの環境だった、というだけのことです。

こうして人の目を気にせず、一人になれる場所、一人で練習を続けることのできる場所がなかったら、僕は出来なかっただろうし、このことは、本当に大事だったと思います。

でもそのせいで、フラットに特化して練習できたので、
こうしたフラットトリックを集中的に、効率的に習得することができた、とも言えます。

結果、トレフリップを一応にも成功させた現在でも、レッジ、アール、その他もろもろのセクションは、まだまだぜんぜん下手な状態です。

でもね、このフラットで習得したことをよりどころに、少しずつ、それらの領域にも進出していきたい。ストリートにも出ていきたい。

Rodney Mullenという伝説的なスケーターがいますね。
ちょうど、スケートボードの世界のエディ・ヴァン・ヘイレンのように、
現在のモダンスケートボーディングの基礎となるトリックを、たくさん開発してきたパイオニア的存在。

この人は本当に、イノベイター的な性格において、Eddie Van Halenとよく似た部分を感じるんですが、

たぶん明らかに、ちょっと自閉症的なところがある人のようなんですね。
でも、そういった自閉症的な、いわゆるアスペルガー的な部分があったから、スケートボーディングという特定の方向に、独特の才能の発揮した人なのだろうと思うのですね。

うまくはいえませんが、だから、自分もいろいろと問題があったりもしますが、
その部分を投げ出すことなく、自分に出来る少しのことから、広げていこうと思うのです。

そして、そうした独特のスタイルや、自分に合ったやり方を、受け止めてくれるのが、スケートボーディングだと思っています。

人生もそうであったらいいな。

そんなロドニー・ミューレンの、TEDでのスピーチの動画があったので、
シェアしておきたいと思います。

こちら

果たしてスケーターでない人がこのスピーチを聞いて、どう感じるのか、ちょっとわかりませんが(笑)

30代にしてスケートボードを始めた僕ですが、
でもこの動画のコメントを見ると、世の中には、40代、50代で始めた人もいる。
子供の頃からやっている人たちとか、アメリカのキッズスケーターとか、かないませんが、
でもまだ、体の動くうちに、始めることができて、よかったと思います。

No(4258)

■…2014年 8月28日 (Fri)…….永遠のコミュニケーション
さてロックバンドをやっていて、
ひょっとして、ここ7、8年くらい、世界から取り残されているような状況と感じていた日本のロックシーン、バンドシーン。
やっと状況が上向いてきたのかなあ、と思うことが最近増えています。

ちょっと前に仙台のインディーバンド、umiumaというバンドを知ったんですが、ひさしぶりに日本のインディバンドらしくていいなあ、と思ったら、メンバーさんが既にお亡くなりになっているということで、本当に、ううむ、と思ってしまったんですが。

ネットをさまよっていたら、赤い公園、というガールズバンドがあるとのこと。
で、見てみたら、これが結構良いんですね。

もとより、日本のロックシーン、レベルが低いとは思いません。
メジャーなバンド、有名な人気のあるバンドにせよ、常にすごい人たちがいたし、いると思います。

けれども、なんていうのか、やはり情緒的な部分、メッセージの部分で、日本社会のコミュニケーションの限界から逃れられないところが大きい。

それを身軽に、軽々と、飛び越えてくれる新しい世代のバンドが、増えてきたらいいなあと僕は願っていますが。

で、赤い公園が結構良い。
なんていうんでしょうね。
まあ日本のバンドなんですが、現代のバンドならではのスタンスとかDIYな感じ、そしてクリエイティヴィティを感じさせてくれる要素があるようで。
あと、ギターの子が非常に良いですね。

ああやっと日本の音楽シーンも、時代に追いついてきたなあ、というか。
やっと少しは追いついてきたか、というか。
現代のロックバンドはこうでなくてはいけない、というラインを、やっとクリアしてくれる日本のバンドに出会えたな、というか。
そしてそういうバンドがまがりなりにもメジャーから出してやっている、というのが嬉しいですね。
そういう動きが、そういうことが出来る人たちが、日本の音楽産業の中にちゃんといる、というのが。まあ、当然というか、いてくれなくては困りますが。

でも、そういうことをやっているのが、
ガールズバンドだったというのが、
時代とか日本の状況を象徴しているというか。

やっぱり日本の環境だと、本当に新しいことは女の子にしかできないのかなと思ったり。

でも、動画いくつか見てたら、
やっぱり最近の楽曲とか、どうしてもやはりメジャーのバンドゆえに、
わかりやすい売れ線のようになってしまったりであるとか、
均質化されてしまうところが、やはりあるのでしょう。
それは仕方の無い部分ではありますが、

日本のバンドね、ブッチャーズ吉村さん死んでしまったし、
ちょっと生暖かく見守ってみたい感じ。このバンド。

で、その「赤い公園」を聞いてみたついでに、YouTubeがサジェストするのに従って、いくつかの日本のバンドとかグループを聴いてみたんです。

当然ですが、良いバンド、良いグループはたくさんあります。
そして表現方法は時代につれて変化してきている。

2010年代も、4年が経過して、
まあ相変わらず日本は状況としてはガラパゴス化してはいますが、
そうはいってもこのインターネット時代に、情報は行き来しますので、
着実に変わってきているのかなと。
(たとえばALS Ice Bucket Challengeも、一ヶ月遅れくらいで日本でもちゃんと流行しましたね)

でもひとつ思うのは、
やはり音楽というのはコミュニケーションなのだということ。

そのコミュニケーションの在り方が、
音の在り方を決めるのだと。

社会の中にコミュニケーションがあってこそ、
そこに音が必然的に鳴るし、
その逆も然り。

コミュニケーションがあるから、音が鳴るし、
コミュニケーションがなくなれば、音も止む。

自分はもとより最初から、昔から、
社会とも距離があるし、
コミュニケーションとも距離がある(笑)

でも音楽はコミュニケーションだからこそ、
コミュニケーションということについてよくよく考えなくてはいけない。
その種類や、質や、行き先について。

自分がどんな音を鳴らしたいのか、ということは、
自分がどんな種類のコミュニケーションを求めるのか、
ということに他ならない。

最近僕が思った、
楽器は選べる、機材も選べる、
ではそしてオーディエンスは選べるのか、
という話でもあります。

もちろん、そこに愛がありさえすれば、
良いのだと思います、
どんなスタイルでも。

けれども、自分が求めているコミュニケーションが、
果たしてどのようなものなのか、
それは、知っておいた方が、たぶんいい。

音楽はコミュニケーション、
あたりまえのことで、
そのこと自体は、昔から知っていたつもりでしたが、
でもやっと、それがどういうことなのか、
少しずつ肌でわかってきました。

もとよりコミュニケーションは苦手です。
僕は、僕らは。
そして、コミュニケーションが苦手な音楽をやっています。
でも、だからこそ考えることがある。

僕らがクリスチャンバンドになったのも、
理由はそこに他ならないと思います。

つまり、そこには神とのコミュニケーションがあるからです。

愛という永遠のコミュニケーションを信じているからです。

そして、日本の社会には、
日本のポップカルチャーには、
独特の、コミュニケーションの形がありますね。

じゃあ君は、愛という、永遠のコミュニケーションを信じることが出来るのか。

本当に、それだけのことだと、僕は思います。

No(4259)

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