その後のオーバードライブの件

さて、現在[Nabeshima]アルバムのレコーディングについに取り掛かっており、これからベース録りだが、それが終われば今度はギター録音ということで、アンプやギターもそうだが、[オーバードライブの件]もチェックに余念がない。

いや、余念がないってほどチェックしてないし、なんとなく手元にあるやつを「これでいいかな」と突っ込んでみて音を出すだけのことだけれども。

だが、メインで使うオーバードライブはやはりShoalsになりそうだ。2016年に入手し、”Jesus Wind”のレコーディングに使って以来愛用している、名も無き個人ビルダー(らしい)アーロン・コールマン氏の手によるHeavy Lid Effects Shoals Overdriveのことだ。

 

あれから、(あれっていつだよ、という感じだが、前にオーバードライブの記事を書いて以来かな)、

あれから、Maxonの808X(赤いやつ)もちょくちょく使っていて、もちろん、かなり気に入っているのだが、やはりレコーディングで、表現したい音を作る、となると、やっぱりShoalsがどうしても正解になってしまうようだ。

Maxon OD808X Extremeは、音めっちゃ抜けるし、ナチュラルで反応いいし、ほのかにワイルドなキャラクターも持っており、赤い色といい、まさにフェラーリにでも乗っているようなスピード感で、凄く良いのだけれども、ちょっと音が丸過ぎるのと、もうちょっとだけ低音が出てくれたらなぁ、とかあって。

 

で、これも普段弾きとかバンドのリハではとても気に入っているTS9 Baked Modも、とても良いんだけれども、ちょっと音が太すぎて野暮ったいとか、ちょっとニュアンスや味に乏しい、等の不満点があって。

初夏に改造したゴキブリTS5も、改造してかなり良くなったんだけれども、しょせんは「普通のTS」である限界と、あとは、改造したとしてもバッファーの音が、ちょっと安っぽいというか、癖があって、やっぱり。通すだけでそういう世界観になってしまうので、どうしても。

T-REX DIVAも、すごく良いものなのだが、ちょっと音がソリッド過ぎるとか、キャラクターが素直過ぎるとか、あって、うーむ。(とか思って、いろいろ試していたら、もっと可能性があることにようやく気がついた。ので、また後で書く。)

 

というわけで、手元にあった、誰も見向きもしない安物の中古ペダル、Tonerider AO-1を、改造してみた。

改造というか、単なるオペアンプ交換をまたやってみたのだ。

初夏に、ゴキブリの愛称でおなじみTS5を改造したのと同じような手順で、オペアンプをモダンで高性能なものに取り替えてみた。

そしたら、化けた。

うわ、なんだこれ、もはやTS系の高価なブティックペダル(なんか切り替えスイッチが付いてたりするやつ)と、あんまし変わらんじゃないか。

なんだよ、高価なブティックペダルって、こういうことかよ、みたいな気がしてきた。

 

思うに、トゥルーバイパスがいいのか、バッファードバイパスがいいのか、については、議論があり、人によって意見が違い、用途や、つなぎ方、使い方によっても変わってくると思う。(実際、上記のMaxonやT-Rexもバッファーバイパスだったと思う)

けれども、いろいろ試してみた結果、個人的には、バッファーってのは、通っただけでそのバッファーの音になってしまうので、
僕はビルダーの知識がないから、トゥルーバイパスと、バッファーの有無はまた別かもしれないが、

いわゆるバッファーを通らないタイプのペダルの方が、なんとなく、ほんの少しだけれども欲しい音に近い気がしている。

(再度、僕はエフェクター製作の知識がないので、もしかするとおかしなことを言っているかもしれない。なので、なんとなくうまいこと意図を察してほしい。意味わからん、と言われたら、それはごめんなさい。)

 

なので、高価なブティックペダルを、より自分の好みの形で、実現する方法として、ひょっとして、こういうことなのかと仮説を考えた。

まずは、多少性能が劣ってもいいから、「味」とか「見た目」とか、「音のキャラクター」とか、方向性として自分の好みのTS系のオーバードライブを見つける。

しかも、それがいわゆるトゥルーバイパスとか、バッファーでないものであれば尚更良い。ような気がする。なぜなら「ブティック系」の音はそこも大きなファクターであるように思うから。

味、とか、キャラクター、とか、ペダルの「筐体」も影響していたりするだろうから、そのへんの「好みの見た目」「好みの筐体」というものも含めて、安い、誰も見向きもしない、中古の中から見つけるのだ。

で、見つけたら、僕がやったように、オペアンプを高性能なものに交換してみる。自己責任でお願いいたします。

そしたら、好みのキャラクターはそのままに、より反応は速く、音はビッグに、クリアで抜けもよくなった、高価なブティックものに負けないオーバードライブの出来上がり。

みたいな。

そんな虫のいい話があるわけない、と思うかもしれないが、
現実に、僕の手元にはそれが起きてしまった気がしている。

 

これがその Tonerider American Overdrive スチームパンクバージョンだ!!
(つまみが色々バラバラのものになっているのは、もともと付いていたつまみを、ギターのToneやボリュームに移植してしまったから)

 

このTonerider AO1は、2014~2015年くらいに時々使っていて、音にあたたかみがあって、わりとローミッドが太めに出てくれるので、僕のメタル用途には結構合っていて、とはいえいかんせん音抜けや表現力に限界があったのでレコーディングでは使わなかったが。(といっても、仮想ライブアルバムである”Atomic Live”で、Hamer Korina Vと、Marshall JCM900SLXの組み合わせで使ってしまい、結果は非常に良かったのだが)

 

その後は、音抜けの面で、他のペダルに叶わなかったので、補欠扱いだったのだけれど、今回、こうして改造してブティック級の性能になったので、またスタメン入りするかもしれない。

 

何度も書いているが、僕はたぶん、こういう「ちょっと良いTS系」で自分の用途としてはだいたい十分だ。

Centaur系というか、ケンタウルス系も、何度も試しているが、悪くはないのだが、だいたいTS系の方に僕は軍配を上げてしまっている。そしてトランスペアレント系はそもそも気持ち悪いと感じる。

いまだに、Scotty Smith氏のProAnalog DevicesのManticore2は気になっているし、ひょっとすると僕が唯一使えるCentaur系になるのかもしれないが、たぶん手に入れたとしても、趣味になってしまい、現実に自分の制作には寄与しないだろうという予感がする。予算が無限にあるわけではないから、その時点で、どうしても手が伸びない。

 

ちなみに、Shoalsは、これも春にブログに書いたように、オペアンプをLT1498に交換した1号機と、ストックのJRC4558Dのままの2号機があるが、

“Nabeshima”の制作にあたっては、改造した1号機の方が出番が多そうな予感がしている。

これは、一般的な使い方ではストックのJRC4558Dの方が定番だけあって、低音も出るし、説得力のある歪み方をするのだが、今回の”Nabeshima”の楽曲の世界観には、LT1498の解像度の高さの方が、表現としてプラスに作用しそうな見込みだからだ。

けれども、自分でいろいろと無茶な手法で修理、改造をしてしまった1号機、もともとちょっと壊れていたものだし、若干、動作に不安がある。

だから、ひょっとしてLT1498の方が今後の自分の表現に適する、と判断したら、近い将来、ライヴ用として2号機もオペアンプを交換してしまうかもしれない。

 

 

そうだそうだ、T-REX DIVA DRIVEについて追記しようと思っていた。

これ、やっぱりかなりヴァーサタイルな「TSの全部入り」かもしれない。

もともと、音が素直過ぎるというか、かなりソリッドな音がするので、もうちょっと味があったらいいんじゃないか、と思っていたし、

特に僕のような音楽性だと、もう少し低音の押し出しがあってもいいんじゃないか、と思ったり、もう少しメタル的なアグレッシヴ表現力が出ないものか、と思っていたり。

と、思っていたんだけれど、やはり僕の使い方が下手なだけだった。

このペダルには、ローエンドの切り替えスイッチ(Normal, Mid, Fat)と、それらを適量にブレンドするためのMIXつまみが付いておるではないか。

今まで、なんとなくNormalのポジションでしか使っていなかったけれど、MidやFat等のモードにしても、Mixの具合を調整すれば、使える音になり、ぐっと表現の幅が広がるのであった。

かなりアグレッシヴに歪ませたとしても、やはりそれもMixを適量まで下げれば使える音になるのだし、そうすればもっと味付けも濃くできる。あれれ、僕はまだこのペダルの潜在能力に気付いていなかったのか。

世の中には、オーバードライヴのペダルは星の数ほどあるから、こんなふうに潜在能力を持ちつつも見過ごされてるペダルはきっとたくさんある。

これもそのひとつだろう。絶対に過小評価されているはずだ。

ひょっとすると、ライヴ用としては、Maxon以上に便利な万能ペダルになってくれるかもしれない。

もうちょっと色々検証してみるです。

 

もともと、T-REXは、先代ベーシストHassyの足下にいつもBass Juiceがあり、僕も、Amplitubeの中でいつもMollerを使っていて、Mollerもいいなあ、と思って、実機も試したこともあるんだけれど、なんかDIVAが可愛かったので、そっちを入手した。店頭で、数々の「クローン」系や、ブティック系と比較したけど、僕はDivaの方が良いように思えたんだよ(笑)

だが、やっぱ、ちょっとなかなか、やるぞ、このDIVA。

ローエンドを削るも、削らないも、音を曇らせるのも、クリアにするのも、歪ませるのも、歪ませないも、全部自在に調整できるんじゃないか。

これ、たぶん本当に「TS全部入り」ですよ。
使う、使わないはともかく、絶対に「勉強」にはなるアイテムだと思います。

 

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